折原一のレビュー一覧

  • 螺旋館の奇想
    「螺旋館」というタイトルだから普段の折原作品とは違い、館モノなのかと思ったが、やはりそこは折原作品、そんなわけはない。
    あまり期待しすぎるとつまらなく感じてしまうかもしれないが、長さもちょうど良く、楽しめる作品。

    それにしても201号室は清水真弓、202号室は戸塚健一、203号室は山本安雄、そして...続きを読む
  • 漂流者
    一気読みしたから緊張感のあるサスペンスとしては面白いけど...
    湯川と三田村が入れ替わっていた、と明かされた時に「え、それだけ??」となってしまった。
    はっきり言って予想できてしまう。
    折原一の得意技である複雑なプロットや叙述トリックを期待していただけに残念。

    ただ、折原一さんも叙述トリックがある...続きを読む
  • 侵入者 自称小説家
    途中からオチが予想出来てしまったのが、ちょっと残念…
    面白いと感じる人と微妙と感じる人の紙一重な感じだった。
  • 異人たちの館
    折原一は『倒錯の死角』に続いて2作目。

    作家志望の島崎潤一は、新人賞は獲ったことがあるものの、小説家としてなかなか芽がでない。創作活動をする傍ら、生活費を稼ぐために出版社から依頼されてゴーストライターの仕事をしていた。
    あるとき宝石店を経営する小松原妙子という女性から、彼女の息子である淳の伝記の執...続きを読む
  • 漂流者
    舞台は、四方に陸地の見えない海のど真ん中。それだけで不安感が増し、酷く船酔いしたような気分になる。
    復讐×復讐といった怨恨渦巻くドロッドロの感情とサバイバル。が、文章は乾いており、どこかアッケラカンとしている。古典名作ミステリが構想の背景にあるとのこと。
  • 水の殺人者
    コピー機に忘れられた紙。そこに記された謎の「殺人リスト」。誰がつけ加えたのか4人から8人まで増殖するターゲット達。
    ーーーーーーーーーーーーーーメモ。

    「誰」はともかく、「どうやって」はまるで検討も付かず最後までハラハラドキドキしていた。問題となるHowの部分はつまり、ミラクルと奇跡と偶然とたまた...続きを読む
  • 棒の手紙
    いつもの折原さんのテイストと少し違う感じがしたけど、別名義で出していた本だったのね、納得。
    千絵と百絵のくだりは何となく予想ついたけど、結構パニックホラー的な展開で意外。
  • グランドマンション
     「グランドマンション一番館」でおきる不思議の数々。

     まぁ、一番館っていうのがミソだよねって思っていたら…。
     でも、この住人がなかなか手ごわいのである。

     つか、マンションって普通、似たような家庭や収入の人が住んでないの?
     って思うのは、私が田舎にいるからな…。

     話がぐるぐるして、なん...続きを読む
  • 冤罪者
    暴行殺人犯が冤罪を訴え出所したものの、そこか始まる惨劇の第2幕。
    意外といえば意外だが、納得といえば納得の真犯人。ちゃんとまとまり、落ち着くところに落ち着いた話だが、女性の扱いがちょっと不快。時代なのかな。
  • グランドマンション
    面白かったが、提示されている謎の答えが分かる話も結構多かった。

    民生委員の高田が事件解決のために動き回る話は、本筋と関係ない気持ち悪さがあって苦手だった(この人こそ問題ある人間なのに、と思ってしまって、素直に本筋を楽しめないというか)。そういう捻った感じが好きな人もいると思うので、好みの問題とは思...続きを読む
  • 丹波家の殺人 新装版~黒星警部シリーズ4~
    シリーズの中で、一番黒星警部の活躍(?)が控えめで、シリアスだった気がする。個人的には黒星警部の出番はこのくらいでいいかな、と。
    家族って、大勢集まると色々な感情がうずまいて、トラブルが起こって・・・。一番信頼できるはずの家族が殺したくなってしまうほどのどろどろの感情を生んでしまう。愛情と憎悪は表裏...続きを読む
  • 行方不明者
    『遭難者』に続き、折原作品12作目。——者シリーズ。キャラクタの行動があまりに強引過ぎる…。プロットも複雑で、訳がわからず——驚く段階までいけない…。決してつまらなくはないのだが…うーん(^^; 星三つ。
  • 二重生活
    意外にも大どんでん返しでびっくりした。
    折原一さんと新津きよみさんが、結婚されてることにもびっくりやわ
  • 異人たちの館
    これまで手を出したことがないジャンル
    著者のあとがきまで読んでもう一度思い出すと うーんなるほど みたいな感じ
  • 異人たちの館
    以前、著者の『失踪者』を読んだら、面白くて。
    そのすぐ後、本屋に行ったら、これの講談社文庫版が並んでいたので買って読んだことがある。
    その時は、『失踪者』と比べたらイマイチかなーと思っていたのだが、この本、なんでも著者のマイ・ベストだとかで。
    えぇー、そんなに面白かったかなぁーと、あらためて読んでみ...続きを読む
  • 棒の手紙
    好き嫌いの別れる話かも。
    いわゆる不幸の手紙にまつわるホラー。
    もはや、不幸の手紙がどんなものか知ってる若者は居ないかもしれない。
    電子メールだと、山ほど不要なメールが来るから、不幸のe-mailご来ても勝手にフィルタリングされるか、されてなくても内容を確認せず削除してしまうかもとふと思った。
  • 倒錯の死角 201号室の女
    翻訳家の大沢の仕事部屋からは、向かいのアパートの201号室が見える。昔、この部屋で若い女性が殺される事件があり、その死体を大沢は窓越しに見てしまったのだ。それが彼のアルコール依存症の原因となる。
    その部屋はしばらく借り手がなかったが、ある日また女性が入居してきた。
    実は覗きの趣味がある大沢は、しばら...続きを読む
  • 異人たちの館
    【一言で評価】
     折原一の作品らしく,読んでいるときのサスペンス感は抜群。しかし,オチが釣り合っていない。竜頭蛇尾というイメージの作品
    【感想】
    1993年に出版されたが,あまり売れず2002年に講談社文庫版が出版されたが,これもあまり売れず。2018年に本屋大賞の発掘部門で「超発掘本」となり,文春...続きを読む
  • 誘拐者
    複雑に絡まりあった糸が、読み進める度に徐々に解けてゆく。
    いわゆる、叙述トリック。
    糸が解けた時のスッキリ感は、やはりどんでん返しの醍醐味。
    だが、少し長すぎた感がある。
    もう少し短く終わらせることはできなかったのか。
  • 倒錯の帰結
    お勧め度:☆6個(満点10個)。はっきり言って、何かよくわからない。ストーリーではなく、繋がりというか、前二作「倒錯の死角」「倒錯のロンド」を読んでいないからかもしれないけど、あまりにも凝りすぎている気がする。さらに主タイトルのほかにタイトルが二つ「首吊り島」と「監禁者」が始めと終わりに1冊として結...続きを読む