折原一のレビュー一覧

  • 冤罪者

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    評価は3.

    内容(BOOKデーターベース)
    ノンフィクション作家・五十嵐友也のもとに届けられた一通の手紙。それは連続婦女暴行魔として拘置中の河原輝男が冤罪を主張し、助力を求めるものだった。しかし自らの婚約者を犯人に殺された五十嵐にとって、それはとても素直に受け取れるものではない。河原の他に真犯人がいるのだろうか。謎のまた謎の千枚。

    0
    2017年12月08日
  • 侵入者 自称小説家

    Posted by ブクログ

    実際の未解決事件二つをモチーフに作者が想像の翼を広げたミステリ。
    一気に読まないと、こんがらがるのがこの作者の特徴。

    0
    2017年10月04日
  • 潜伏者

    Posted by ブクログ

    この話は実際に1979~1990年にかけて栃木・群馬県で発生した未解決の「北関東連続幼女誘拐殺人事件」がモデルとなっているという。
    話の中では3人の幼女が行方不明になるが、様々な人物が登場する。容疑者、犯人に成り代わり小説を書く作家、事件を追うノンフィクション作家、幼稚園の園長、幼女の親たち等。そして、それらの人物が複雑に絡み合っていく・・・
    最後は色々と考えさせられるような結末だった。

    2017.5.17

    0
    2017年05月17日
  • 追悼者

    Posted by ブクログ

     「東電OL事件」以下は同事件を題材にした小説
    鳴海章『鹹湖 彼女が殺された街』(1998年、集英社)
    久間十義『ダブルフェイス』(2000年、幻冬舎)
    桐野夏生『グロテスク』(2003年:文藝春秋、2006年:文春文庫)
    真梨幸子『女ともだち』(2006年、講談社)
    折原一『追悼者』(2010年、文藝春秋)

    2017年4月16日時点で
    追記:『鹹湖 彼女が殺された街』『追悼者』二冊は未読

    早速、折原一『追悼者』(2010年、文藝春秋)読んでみた。『鬼畜の家』 2011年4月/原書房 は探偵で『追悼者』フリーライターっていう違いはあるが、容疑者たちのインタビュー形式っていうところがとても似

    0
    2017年04月30日
  • 赤い森

    Posted by ブクログ

    折原さんらしい世界が広がっている物語だった。
    一冊の小冊子・・・「遭難記-魔の森調査報告書」。
    樹海の山荘にたどり着き、遭難し、死亡した男が残した手帳を小冊子にしたものである。
    民宿の主人は、山荘にまつわる殺人事件を客である学生たちに語って聞かせる。
    来る客、来る客、そのすべてに聞かせるように。
    当然、話を聞いた学生たちは好奇心にかられ、興味本位で山荘を目指して樹海へと足を踏み入れる。
    繰り返される悲劇は徐々にその様相を変え、本来の事件すらもいろいろなものが付け足されて伝説の中へと飲み込まれていく。
    まるで山荘が樹海へと飲み込まれたように。
    三話に共通して登場する人物が民宿の主人である。
    彼は

    0
    2017年04月26日
  • 叔母殺人事件 偽りの館

    Posted by ブクログ

    中盤を過ぎたあたりで結末が見えてしまったことに驚いた。
    折原さんの物語はいつも最後まで楽しませてくれていたからだ。
    登場人物が限られた設定だと、どうしても重なる部分をまったく書かないわけにはいかなくなる。
    年齢もそうだし、話し方もそうだ。
    折原さんの物語の場合、二重、三重の仕掛けがしてあることを前提として読んでいるので、この人物とこの人物は同一だなと気づいてしまったら結末が見えてしまう。
    登場人物はみな欲望を胸に秘めている。
    何人かの人間が犠牲となり、何人かが生き残った。
    結局、強烈な個性と生命力のある清瀬富子の毒気にあてられ、その手のひらの上で転がされていただけのような気がしてきた。
    彼女の

    0
    2017年04月23日
  • グランドマンション

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    〇 概要
     グランドマンション1番館には,元「名ばかり管理職」の男,元公務員,三世代同居の女所帯から,独居老人まで,さまざまなアクの強い人達が住んでいる。騒音問題,ストーカー,詐欺,空き巣―グランドマンション1番館の住人達が引き起こすトラブル。そして最後に用意されているのは,どんでん返し。折原一らしさ満点の連作短編集

    〇 総合評価 ★★★☆☆
     「グランドマンション1番館」の住人にトラブルが相次ぎ,住人がどんどん減っていく「そして誰もいなくなった」テイストの味付けがされているのは面白い。民生委員の高田が出てくるまでの作品,「音の正体」と「304号室の女」の段階では,最後の部分までのアウトライ

    0
    2017年04月15日
  • 沈黙者

    Posted by ブクログ

    比較的軽い罪で逮捕された男は、なぜ頑なに素性を隠すのか?
    同時進行していく一家惨殺事件との関連はあるのか?
    物語は事件をノンフィクション作家が取材しているといった形で進行しているので、作家自身の視点もあり、インタビュー相手の視点の場合もあり、そのときどきによって視点が変わっていく。
    折原さんの物語ということで伏線や仕掛けがあることを承知しながら読み進んだ。
    終盤まで読者を振り回す筆致力といい、展開の妙といい、物語に引き込まれていった。

    だからこそ思う。
    「これが動機?」と。
    意外な結末を期待していたが、まさかこんな残念なものだったとは。
    あまりに弱すぎる動機に到底納得できず、表向きはこの動機

    0
    2017年04月14日
  • 水の殺人者

    Posted by ブクログ

    読み始めてすぐに引きこまれた。
    コピー機に置き忘れられた1枚の殺人リスト。
    そこには自分の名前が書かれていた。
    リストは名前を書かれた人たちへ次々に送りつけられる。
    それぞれの思惑でリストの名前は増えていく。
    真相がまったく見えてこない中盤までは面白かった。
    殺人リストを作ったのはいったい誰なのか?
    何のために作られたのか?
    連続殺人を実行しているのは誰か?
    けれど殺人リストに名前が書き加えられ、ぼんやりとだが目的が見えてきてしまうと一気に先が読めてしまう。
    折原さんの書く物語は好きなのだが、いまひとつ物足りない思いがした。
    いつもなら結末までに「ああ、そうだったのか」と騙されていた楽しさのよ

    0
    2017年03月28日
  • 螺旋館の奇想

    Posted by ブクログ

    折原さんの物語を読んでいるといつも途中で考えてしまうことがある。
    私はもう折原さんの仕掛けにハマってしまってるのではないか?
    いまはこんなふうに見えている物語も、最後にはまったく違う光景に見えてきてしまうのでは?と。
    最初から懐疑的な見方をして読むのはどうかと思うけれど、折原作品に対してだけは条件反射のように探りながら前に進んでいく感じだ。
    十年間も新作を書いていない作家が再び執筆活動へ戻ることを決意する。
    だが、プロットは編集者にけなされすっかりやる気を失ってしまう。
    突然現れた作家志望の女性は、いかにもな雰囲気をまとっている。
    想定内のトリックは、意外にも第一部のみで一応の決着をみる。

    0
    2017年03月19日
  • 遭難者

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    うーん……
    結局母が転落した時に複数人が聞いた「復讐してやる」という声は何だったのか、N子とSは野島さんと五十嵐さんだったのか?

    N子とSの話で引っ張った割にはそこをはっきりさせないまま終わり消化不良。付き合ってた過去があるのにN子冷たすぎ……。

    真相は真相でまあどうでもいいというか、最後の無理矢理ハッピーエンドな感じも白けた。

    装丁は非常に凝っており、一冊目を読んだ段階では非常に面白かっただけに二冊目のガッカリ感が残念だった。

    0
    2017年03月12日
  • 帝王、死すべし

    Posted by ブクログ

    息子・輝久の日記を盗み読んだ野原実は、学校で輝久がいじめにあっていることを知る。
    担任に言っても、「いじめはない」というだけで何も対応しようとしない。
    妻はなぜ実がいじめの件を知っているのか、確信はあるのかと首をかしげるばかりだ。
    日記を盗み見たことを妻にいうわけにはいかず、イライラは募るばかりだ。
    折原さんの作品なので、絶対に仕掛けがあると思いながら読んでしまった。
    「なるほど・・・」と思うような結末だったけれど、折原ファンとしてはいまひとつ物足りない。
    もう少し怪しげで胡散臭い人間が登場しても・・・などと思うのは欲張りだろうか。
    最後にやってくる驚きを味わいたくてつい読んでしまう折折原さん

    0
    2017年03月10日
  • 追悼者

    Posted by ブクログ

    この物語を読み始めたとき、最初に頭に浮かんだのは「東電OL殺人事件」のことだった。
    実際の事件はまさにこの物語と同じような経緯をたどった。
    被害者であるはずの女性は私生活を暴き立てられ、メディアによって晒し者にされ、悪意ある好奇心の的にされた。
    メディアが伝えた被害者女性の私生活の描写には捏造ともいえる情報が多く含まれており、被害者遺族にとっては耐え難い出来事だったろうと思う。
    折原さんの作品を読み終わると、いつも「ん~」と思ってしまう。
    裏の裏を読もうと、ついつい疑いをあちこちにはさみながら読むのだけれど、結局いつも見事に「してやられた!!」と思うのだ。
    中盤以降に登場した殺害されたライター

    0
    2017年02月28日
  • 倒錯の帰結

    Posted by ブクログ

    どこからが現実で、どこからが非現実なのか。
    まるで境目のない終わりのないミステリーを目指したのかもしれないけれど、「首吊り島」が連続殺人事件を扱っている密室ミステリーだったのに対し、「監禁者」はまるで幻覚症状のある男の妄想のような物語になっている。
    このアンバランスさが良いという人もいるだろうが・・・。
    どうしても座り心地の悪さを感じてしまい、不安定な足場の上に立って揺らされているような気持ち悪さが残ってしまった。

    0
    2017年02月16日
  • 二重生活

    Posted by ブクログ

    折原一いいかなぁと思って、奥様と共著のこの本を読んでみました。すごいですねー。ご夫婦で一緒に作業できるなんて(そこかよ)
    内容もなかなかスリリングでした。このストーリーを夫婦で考えて作ったんか・・と思うと、それもスリリングで・・(笑)
    この作品自体が作られたのは、まだ携帯電話やメールの普及もそれほどしていなかったときなのですね。最近、そういう時代設定の作品も読むことがありますが、やっぱり、携帯電話やメール、SNSの普及によって、小説自体にもかなりの影響が出ているんだなあ!とつい思ってしまいます。
    最初、いつ書かれたものかまったく知らずに読んでいて「ん?なんで携帯で連絡取らへんねん・・」って思っ

    0
    2016年11月23日
  • グランドマンション

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    過去と現在が入り混じって書かれていたりするので、ちょっと頭が混乱します。
    折原一さん、初読みなんですが「叙述トリックの名手」と呼ばれている方なんですね~
    「叙述トリック」って、頭が混乱するものなの???

    しかし、ここまで犯罪者の多いマンションとは・・・・
    住みたくない(笑)

    0
    2016年12月28日
  • タイムカプセル

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    中盤までは面白かったが、最後はモヤモヤな終わり方。
    解説で(過剰なくらいに)読み直しを推奨していたので、そのうち気が向いたら伏線確認を兼ねて読み直します。

    よく分からなかった点メモ。
    ・郵便の犯人は苛められっ子の両親だったが、なぜ時之穴道住人謹製を名乗ったのか。時之穴道=ホールの事は、この老夫婦は知らないはずでは?
    ・回想シーンで、バイクの郵便配達に怯えてたのは誰?消去法で不破しかいないけど、不破はキャラ的に明らかに違うし…

    0
    2016年11月10日
  • 冤罪者

    Posted by ブクログ

    良い点
    長いけど、一気に読めて飽きさせない
    最後まで、犯人を分からせない
    展開が早く、推理させない
    登場人物が個性的

    悪い点
    事件後の警察のせいで次の事件が起きる
    隼の男の存在が薄い
    五十嵐がモテる理由が不明
    河原郁江の必要性が不明
    犯人のそこまでやる意味か理解できない

    以上

    0
    2016年09月15日
  • 行方不明者

    Posted by ブクログ

    実際の事件をモチーフにして書いているけど、実際の事件は結局どうして行方不明になってしまったのだろうか。
    これって関係者に文句言われたりしないのかな、って気になるのだけど。

    0
    2016年08月03日
  • 耳すます部屋

    Posted by ブクログ

    「Mの犯罪」みたいな実在の事件と絡めて書く内容が好き。
    折原さんの作品は、いつもつい最初から叙述トリックだとかかって読むから、犯人も別角度から出てくるのではとひねって読んでしまう…

    0
    2016年08月03日