折原一のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ここしばらく、折原さんの本を讀んでゐなかつた。
折原一といへば、やはり敍述トリックなので、地の文では誰のことを描寫してゐるのかをいつも注意しながら讀んでいつた。
それでも、やられてしまふのだから、もはや折原ワールドに身を委ねるしかない。
今囘は5つの誘拐と8つの殺人事件が起きるが、それぞれ誰が犯人なのかは最後の方までよくわからない。
といふか、犯人はとある人物であるかのやうに書かれてゐるのだが、それがその通りなのかは、なかなかわからないしくみになつてゐる。
それにしても、本書では折原一にしてはめづらしく、胸の惡くなるやうな描寫が多い。
現實世界の出來事でなくてよかつたと、しみじみ思ふ。
-
Posted by ブクログ
手紙の謎解き、時間の逆転、トリックの真実、予測不能な展開、男女の不倫の結末
「ポストカプセル」とは、1985年のつくば科学万博で実施されたタイムカプセル郵便企画の名称です。約328万通の手紙が投函され、2001年元旦に配達されました。この出来事に着想を得て、折原一が執筆した連作ミステリー小説のタイトルでもあります。
「この手紙は15年後のあなたに届けるために、15年前にポストカプセルに投函されたものです。15年の歳月の重みを感じとってください」
このような犯罪を予感させる内容にもかかわらず、「ポストカプセル」の企画から落として保留にしたのは、ただ一点、差出人が匿名だったからである。惜しい。 -
Posted by ブクログ
やっと読み終わりました。
辞典くらいの厚さで、思っている以上に長い話なので、この作品だけを読む時間をつくらないと読み進められない。
時間をさける人以外、おすすめはしません。
話の重さは雨穴さんレベルのエンタメっぽい内容なのに、さまざまなミステリ作品のトリックやオマージュで大きく膨らませ小説にした感じです。
(表紙が少しチープなイラストなのも、そのせいかなと思いました)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
登場人物も多いので、メモを取りながら読みました。キーマンとしては館沢敦司と鳥山孝作、主人公としては笹村克哉。トリックとしては、入れ代わりが誰かを見極められるかが重要かな。
前半 -
Posted by ブクログ
ネタバレ時間軸の違う2つの話を交互に書く叙述トリックで、結末は確かに予想できなかったけど、自分の名前を実刑まで受けても頑なに明かさない理由とか、その理由だった祖母が亡くなった後でもそれを世間に知られたくない理由とかがいまいちピンとこなくてうーんって感じだった。
でも普通にこそこそ嗅ぎ回られているのは嫌だろうし、嗅ぎ回ってた人が殺されるのは自業自得感があってしょうがないところはある気がする。
2つの別々の復讐が一日のうちに行われたことでこんなに大きな事件になったわけだけど、普通に田沼家の孫たちが可哀想だったな。特に弟は、実の父親に罪をなすりつけられ、父の犯した罪のせいで理由もわからず殺され、死後も犯