浜矩子のレビュー一覧

  • 別冊NHK100分de名著 「幸せ」について考えよう

    Posted by ブクログ

    『幸せとは、自分の生に対する肯定である。」/西研
    哲学の章 ヘーゲル『精神現象学』の章を読めただけでも大満足。
    これほどヘーゲルの哲学を分かりやすく噛み砕いて説明するのがすごい。
    西研さんはニーチェの本もよかったけど、今回はさらに良かった。

    今の時代、ニーチェの哲学は受け入れやすいし、ちょっとしたブームになることもあった。
    だけど、あと何十年かしたら次はヘーゲルの哲学が脚光を浴びそう。

    より多くの人がなるほどこれは確かに価値があるという感じられる「事そのもの」
    それを目指そうとする「良心」
    大事なことはここに詰まってると思うのでまた読み直そう。

    0
    2021年08月15日
  • 別冊NHK100分de名著 「幸せ」について考えよう

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「幸せ」について、文学の章、経済学の章、哲学の章、心理学の章の4つの章から考察されている本です。
    内容はかなり専門的なので、要点だけ知りたい方は、まとめのページだけ読むだけでもいいかもしれません。

    文学の章は井原西鶴『好色一代男』『好色一代女』。
    経済学の章はアダム・スミス『国富論』。
    哲学の章はヘーゲル『精神現象学』。
    心理学の章はフロイト『精神分析入門』が取り上げられています。
    私は、普段、まず読むことのなさそうな本ばかりですので、この本で要点がわかってよかったです。

    0
    2018年11月23日
  • 超入門・グローバル経済―「地球経済」解体新書

    Posted by ブクログ

    著者は書ききれない感じですが、わかりやすい。ポイントもついてるように感じます。この著者はクリスチャンです 関係無いことですが。
    日本の金融緩和は 相対的にまだ必要と私は考えますが 著者はそれについては旧日銀のようにお金は十分にありますという考えです。

    0
    2014年07月06日
  • 新・国富論 グローバル経済の教科書

    Posted by ブクログ

    とても面白かった。「ヒト・モノ・カネが国境を越えて、移動するグローバル経済では、カネがヒト、モノをひっぱり回し、企業が成長しても、人々は幸せにならない。国民国家も機能不全に陥っている。スミスの「国富論」に立ち返り、ヒト・モノ・カネ、企業と国と人の幸福な関係を再び築く経済を考える」
    とある。グローバル経済で巻き起こる諸問題の事情がわかりやすく平易な表現で語られている。TPP?アベノミクス?これらの言葉はすべて経済の応用であって、基礎ではない。基礎を分からずに応用を理解することはできない。だから、この本は教科書で、本当にいろいろな人に読んでほしい。利益の追求は、必ずしも全体の幸福には結びつかないの

    0
    2013年05月10日
  • 超入門・グローバル経済―「地球経済」解体新書

    Posted by ブクログ

    グローバル経済というものを、そもそも経済とは何かというところから、「市場」「通貨」「金融」「通商」「政策」の5つの要素に分けて解きほぐしていく。
    読みやすくかつ経済の本質をついた本。
    経済がグローバル経済になっていくことの必然と危険が腑に落ちる。

    経済をまたヒトと信用の手に取り戻さないといけないのだろう。僕が思うに経済を言葉で語る・学問とするところから、経済(カネ)がヒトの手から離れ暴走していったのだろうけど、もう一度語らなくてはならない。カネの言葉じゃなくヒトの言葉で。

    0
    2013年02月12日
  • 超入門・グローバル経済―「地球経済」解体新書

    Posted by ブクログ

    経済の本は難しいというイメージがあり、経済の事は知りたいけれど読むのがしんどそう・・・という理由でついつい遠のいてしまっていたけど、この「超入門・グローバル経済」は本当に分かりやすい!そして、読みやすい!大人だから今更聞けない、知ってて当たり前な事もしっかり分かりやすく説明してくれているとても嬉しい本です。
    学生が読んだらヘタな教科書よりも理解できるんじゃないかと思います。
    それほど簡潔に難しいグローバル経済の事が書かれています。
    そして、あやふやな表現は無く、しっかりパッチリ教えてくれる所が、
    さすが同志社大学の教鞭をとっている先生だという感じがします。
    世界のカネ・モノの流れを把握したい人

    0
    2012年12月28日
  • 「通貨」を知れば世界が読める “1ドル50円時代”は何をもたらすのか?

    Posted by ブクログ

    これ、面白かったです。
    基軸通貨をラインの黄金の指輪に見立て、その変遷を説明しているのですが、読み物として、面白い。

    何も知らない私には、大変勉強になりました。

    そして、金について考えさせられますね。通貨とはなにか。まぁ答えが書いてあるわけですが。

    0
    2012年11月07日
  • 「通貨」はこれからどうなるのか

    Posted by ブクログ

    政府部門も民間部門も赤字のアメリカ。それを補うためにドルを刷りまくった。今は基軸通貨であり、過去の栄光の残照もあって、過大評価されているが、所詮借金大国。これに対して日本は債権大国。多少の起伏はあっても長期トレンドでみれば1ドル=50円に向かって収斂している。1ドル50円時代の到来は、とりもなおさず、ドル基軸通貨時代の終焉を意味する。世界も日本もかつてのようにドルは使わない。すなわち、ドル相場の行方を巡って冷や汗をかく必要もないのである。隠れ基軸通貨である円は、身の丈にあった為替水準にドルが落ちつくようイニシアチブをとるべき。グローバル時代はどの国も大同小異。突出した強さを独占し他の追随を許さ

    0
    2012年08月27日
  • 「通貨」を知れば世界が読める “1ドル50円時代”は何をもたらすのか?

    Posted by ブクログ

    ニーベルングの指環の話になぞらえて、これまでの基軸通貨の移り変わりとその中での日本の「円」の立場や果たしてきた役割をまとめてくれてて、非常にわかりやすく、著者の明晰な感じがとっても伝わってきました。
    そして、歴史が繰り返すわけについても、深い洞察で「確かにな」と思いながら読み進めることができました。
    そして、これから起こるであろう基軸通貨の変化に対しての提案もとても根拠のあるもので、地域通貨と基軸通貨それぞれの求められる役割と難しさをうまく解消できるモデルで、
    「これがあるべき姿なんじゃないか?」って今回のユーロ危機を見ていて感じるところが多々ありました。
    ちょっと、財布に複数種の通貨があるの

    0
    2012年08月15日
  • 「通貨」を知れば世界が読める “1ドル50円時代”は何をもたらすのか?

    Posted by ブクログ

    外国為替と通貨についての総論として読みやすく完成度が高い。いままで漠然としていた円高の問題のほか、以下のようなタームが理解しやすい。

    シティ(イングランド銀行)、金本位制度、ブレトンウッズ体制、基軸通貨、ニクソン・ショック、グラス・スティーガル法、ボルカーショック、レーガノミックス、プラザ合意、ブラックマンデー、マーストリヒト条約、リーマンショック、ギリシャ経済危機、アジア通貨危機、円キャリートレード。

    0
    2012年08月13日
  • 「通貨」はこれからどうなるのか

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    債権大国である日本の円は、いわば’かくれ基軸通貨’という。これからどうするかの答えはなかなかないらしい。経済にポイントを置いて過去をふりかえりながら、未来をさぐる。税金は上げないでほしい。でも日本の財政の不安をぬぐうのにはそれしかないのだろうか?

    0
    2012年05月07日
  • 超入門・グローバル経済―「地球経済」解体新書

    Posted by ブクログ

    グローバル化した市場。

    人・物・金が、いとも
    簡単に国境を越える今、

    繁栄も滅亡も世界中が
    一蓮托生。

    一つの地球経済の中で
    共存共栄していくには、

    結局のところは、人が
    人を信用するしかない。

    必要なのは、小難しい
    理論ではなく、

    かつて物々交換の市場
    にあったような原点の
    営みです。

    0
    2023年10月24日
  • 別冊NHK100分de名著 「幸せ」について考えよう

    Posted by ブクログ

    好色一代男
    好色一代女
    井原西鶴

    お金があっても、好色に身を費やしても幸せとは限らない。
    例えば美貌にかまかけて、スポーツ選手や実業家と結婚し、ママタレントとなり、自分のブランドを立ち上げるセレブの道も幸せかどうかわからない。

    0
    2023年08月24日
  • “スカノミクス”に蝕まれる日本経済

    Posted by ブクログ

    ひどい内容でした。
    著者の言っていることがおかしいのではなく、菅首相の言っていること、やっていることが酷いと思いました。

    菅首相のやっていることがおかしいことだらけだけど、それを全部あげつらい”スカノミクス”と呼ぶ人も、よく見ているものだな、毎日そんなことを考えて暮らしてよくおかしくならないな。と思いましたが、それを読んでいる自分までむなしくなりましたが。

    でも、誰かが言ってくれなければ、政治は間違った方向に進むでしょう。いくら言ってもなぜ世論がこんなにも届かないのかと思います。

    有名なところでは「Go To」を必死になって二階自民党幹事長個人のためにやって、感染拡大効果を否定していると

    0
    2021年04月14日
  • 人はなぜ税を払うのか―超借金政府の命運

    Posted by ブクログ

    実際に浜さんが話しているのが、聞こえて来そうな書きっぷり。

    それはともかく、なんとなく知っているつもりの消費税。改めて気づかせてくれる1冊です

    0
    2020年11月17日
  • 強欲「奴隷国家」からの脱却 非正規労働時代をマルクスが読み解いたら

    Posted by ブクログ

    反アベノミクスの舌鋒鋭いエコノミスト、浜矩子さんがマルクスを語る!というちょっと意外な本。確かに現在の資本主義を理解するために資本論を読み返す、とか今マルクスが生きていたらどう考えたか・・みたいな本もかなり出てきていて、マルクスの視点が再評価されている・・のでしょうか。
    資本論の入門書というわけでもなく、やはり中心になっているのは「この道しかない」として突き進むアベノミクス、世耕ー経産省路線への徹底的な批判です。人間不在の中身のない未来像に巻き込まれる労働者に対する温かい視線と、それにたいして何もしないだけではなく、むしろその流れに加担する「労働組合」への怒りが行間ににじみ出ています。
    アベノ

    0
    2020年04月30日
  • 民主主義をあきらめない

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    2015年10月7日第1刷分。
    この日付より後だから2016年になってたかもしれないけど、浜矩子さんと柳沢協二さんそれぞれをお招きしての講演会に行った。そのどちらかの時に、会場で購入したものと思う。

    私が比較的、政治について語れるようになったのは、去年の参院選からだけど、それまでにも安倍政権に対する不信はずっと持っていた。そんな中、この方たちの講演会にも出かけて行ってたのだ。当時はまだわからないことが多かったけど(今だってまだ不十分だ)、わからないなりにいろんな知識や考え方を身に着けようとしていたのだなと思う。

    このブックレットは、同年5月に行われた「鎌倉・九条の会」主催による「憲法のつど

    0
    2020年03月18日
  • 地球経済のまわり方

    Posted by ブクログ

    確か、『新聞記者』望月がどこかで本著者に触れている中で、”信のおける人”的内容だったから、一度その著作を、ということで入手。読みやすそうなプリマー新書から。
    2/3くらいまで読んで、とりあえず物足りなさが大。ただ残り1/3、世界経済俯瞰の段になって、一気に興味深い内容になった。予備知識が不可欠で、基礎的な部分に割く頁がどうしても長くなってしまう分、最後の主張部分にかけての振れ幅が大きくなったということか。

    0
    2020年02月04日
  • 「通貨」を知れば世界が読める “1ドル50円時代”は何をもたらすのか?

    Posted by ブクログ

    基準通貨の歴史を繙く。アメリカの経済はITと金融が支えていたが、それが崩れ去った今、オバマ政権は輸出立国をめざすことで「ドル安」を容認。1ドル50円なると予測。
    基準通貨なき時代、世界最大の債権国である日本だけが果たすことのできる隠れ基準通貨役割は重大だと!

    0
    2018年10月12日
  • 地球経済のまわり方

    Posted by ブクログ

    地球環境について触れているかと思って手にしたが環境には殆ど触れずにグローバル化した経済の理想と現実のギャップやユーロ、貿易などについて分かりやすく?(若者には分かりづらい比喩が多いクロサワ映画やベニスの商人などもしかしたら私が無知なだけ?)を使いながら書き連ねている本だった。
    経済成長やグローバル化に反対するわけでもなく経済成長やグローバル化は大いに賛成だが今のグローバル化などはカネ、モノ、ヒトの順になっていて健全ではないといった主張だった。
    また日本のような国は成長しきっているから他の視点を持つべきというのもよくわかった。
    この2つの点は同意、リッチスタンに触れていたのも好印象。
    経済学に触

    0
    2020年05月25日