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揺れ動く円ドル相場、ユーロ危機、財政問題……混迷を続ける世界経済の中、「通貨」はどうなるのか?そうしたあらゆる疑問に人気エコノミストが答えるのが本書。◎あくまで「1ドル50円」になる理由◎債権大国日本のとてつもない実力◎「アメリカはまだまだ強い」論の大ウソ◎ユーロは消滅、そして分裂へ◎円高・円安に一喜一憂しない時代が来る◎日本の財政は「メタボキリギリス」◎デフォルトは起こるのか、それはいつか?◎キャピタルフライトなど、無視していい◎円高が地域経済を救うなど、気になるトピックスを切れ味鋭い筆致で解き明かしていく。また、今後の世界経済を動かす「地域通貨」についても詳しく解説。さらには、「円もドルも、ユーロも消滅する!」という衝撃の予想も……。20万部ベストセラー『「通貨」を知れば世界が読める』の著者が贈る新しい通貨論、ついに完成!
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Posted by ブクログ
政府部門も民間部門も赤字のアメリカ。それを補うためにドルを刷りまくった。今は基軸通貨であり、過去の栄光の残照もあって、過大評価されているが、所詮借金大国。これに対して日本は債権大国。多少の起伏はあっても長期トレンドでみれば1ドル=50円に向かって収斂している。1ドル50円時代の到来は、とりもなおさず、ドル基軸通貨時代の終焉を意味する。世界も日本もかつてのようにドルは使わない。すなわち、ドル相場の行方を巡って冷や汗をかく必要もないのである。隠れ基軸通貨である円は、身の丈にあった為替水準にドルが落ちつくようイニシアチブをとるべき。グローバル時代はどの国も大同小異。突出した強さを独占し他の追随を許さない存在はもはやない。分散と多様化の時代に入りつつある。さらに、分散と多様化は国家間のみならず同一国内においても進むことが想定される。一般的に域内が単一通貨圏として持続するには、経済実態の完全収斂と中央所得再分配装置の存在が必要不可欠。これまで日本は、地方に金をばらまくことによって地域間格差をなくし単一通貨を実現してきた。しかし、グローバル時代はこれが通用しない。マネーは有利な条件を求め世界を駆け巡る。江戸時代、各県において藩札が刷られていた。同様な分散化があり得る。新時代のキーワードは多様化と分散。リセットを恐れない前進が求められている。「通貨を知れば世界が読める」の疑問に答えて編。素朴な疑問に明快に回答を出している。看板に偽りなしの名著。
Posted by ブクログ
■通貨
1.リセットは極めて難しい。慣れ親しんだ昔の姿でやっていきたい。少しばかりの調整を施せば、このままやっていけるのじゃないか。この希望的観測の下に、元の木阿弥を志向する。このような具合で、我々は前には進めない。前進さえできれば、たとえ一時は闇に突入しても、その先には新たな夜明けが待っているはずだ。
2.フランスのトゥールーズ市では、市とNGOが共同で地域通貨「ソル・ヴィオレット」開発し地域を活性させている。
3.1929年の大恐慌時、ドイツのシュヴァーネンキルヘンでは地域通貨「ヴェーラ」を使い、経済を活性化させた。時間が経過するほど貨幣価値が下がる仕組み。
Posted by ブクログ
ベストセラーとなった、「通貨を知れば世界が読める」の続編です。
「通貨」を中心に、現在の世界経済をまとめ、こらからの方向性を示してくれています。
重要だと思ったポイントは以下。
・円高はまだまだ続く。現在の適正水準から考えると、「1ドル50円」にまではなる。
・日本が海外に持っている債権の残高と、逆に海外からの債務の残高を差し引きした「対外純資産残高」の額は、250兆円。これはここ10年以上にわたって世界一。
・日本の、政府や国全体が保有する資産から負債を差し引いた国富は2010年末で約3000兆円。このようなリッチさを誇る国の通貨に対して、評価が高まるのは当然。
・地域通貨が欧州全土でブーム状態。その数は1000〜2000種類にも上がる。
・日本の2010年の経常収支
貿易収支:約8兆円
サービス収支:▲1兆5000億円
所得収支:11兆6000億円
・今の日本は貿易赤字で大騒ぎしているが、実はその額は債券からもたらされる収入であっさりカバーされてしまうほどのもの。日本経済は貿易によって成り立っている訳ではない。
著者は、
「日本がやっていくためには、モノの輸出で外からカネを稼がなきゃいけない。そのためには、為替レートは日本円が安くなくてはいけない」
このようなセルフイメージから早めに脱却しなくてはならないと言っています。
そして、誰もがそう思えるようになった時、「円高・円安」に人々が一喜一憂しなくてすむ日本が実現すると。
結局ヨーロッパと同じく、アメリカの弱体化もまた、世界が多極化していくプロセスの一つ。
そう考えると、アメリカが没落したからといって、日本がその後の覇権を握る、というものではなく、今後は世界はどんどん多極化に向かい、こうした覇権という考え方そのものが、古臭いものとなるはずなんです。
そもそも「通貨」は経済を動かすための要素の一つであり、ただのツールです。
そのように考えると、「通貨」の動きに世界経済が振り回されている現在がいかに不自然なものかがわかります。
今当たり前だと思っているものを、一度疑ってみる。
すると、新しい道が見えてくる。
そんなことを改めて気づかされました。
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