木下けい子のレビュー一覧
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ネタバレタイトルもシンプル。内容もシンプル。
物語は、幼馴染み兼恋人同士の成沢水城と及川悦郎のお話。
水木の方が6つ年上で、悦郎の熱情に押されるように付き合い始めたことに水城は罪悪感を持っていた。
いつか手を離さなければならないと思う水城に対して、まっすぐに愛を告げてくる悦郎……
という年の差カップルのありがちな悩みをちょっとした悦郎の側の家族の問題を混ぜ込んだ作品。
でもなんでこんなに重たくならないのだろう……と考えたんですけど、登場人物に悪い人が一人もいないんだなあ……ということに気づきました。
もちろん、人間なのだから、すれ違いとかそういうのはあるんですが、それでもそのすれ違い -
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ネタバレ田舎から東京のアパートに引っ越してきた松田の隣人は、八乙女という名の無精ひげの怪しい男。
おまけに、子供が一人いるのだが、その子供は、八乙女のことを「パパじゃない」と言う。なにやら訳ありの家族に、松田は近づかないことにしよう……と思うのだけれど、端々で見せる八乙女の優しさや、弱さに次第にほだされていく……
という感じの話でした。
個人的には、子供を手放しちゃったりの山あり谷ありはあるんですが、もう少し、突っ込んだ内容でもよかったんじゃないか、と思ってしまいます。
表面をふんわり撫でて、そんなこんなで最後は丸く収まっているんですが、収まっている後のことも読みたいし……とか思ってしまう -
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ネタバレ静かなBL。
突然、大学教授の父親を亡くした大学生の大和。
そこに現れたのが、とても印象的な男・小野寺と出会う。
小野寺は、とても印象的な男で、大和には忘れがたい男になった。
彼は、父の遺稿をまとめて出版するのを手伝ってくれる、というとこで、自宅に出入りを始める。
そこで交流をするうちに、彼は父親に密かに想いを寄せていたようで……
たまらなくなって一線を越えてしまった大和だったけれど、そのまま小野寺は行方不明になってしまう。
という話でした。
テーマとしては、不器用な交流……ですかね。
基本敵にはとても静かな話で、絵の繊細さも重なって押し付けがましい印象はまったくないで