大森望のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
日本オリジナルの短編集。巻末の解説にもあるが、ベイリーの短編は一つのアイデアを著者の豊かな想像力で膨らませて、見事な作品に仕上げている。難しいアイデアではなく、もし◯◯が△△だったらというifを広げている感じだ。例えば、表題作は、もし神を殺せる銃があったらだし、「邪悪の種子」は、もし不老不死になったらを描く。希望がない作品が多いが、これはベイリーから人類への警告なのかもしれない。「蟹は試してみなきゃいけない」はその中では異色。蟹を通して人類の存在を茶化しているように感じた。人もやはり動物なのだと。単純に文字面を追って楽しむのもよし、深読みして哲学的なことを考えるのもよし、様々な楽しみ方がある本
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Posted by ブクログ
SF小説の指針となる本をいつも導いてくれる大森望先生と豊崎由美さんが村上春樹をメッタ斬り。
言いたい放題。しかし愛あればこそ。「愛の鞭」、「好きだからスカート捲り」の世界である。
私は「1Q84」からの読者なので、この本は弩ストライクである。気になるところを全部おさらいしてくれました。やっぱり皆んなそう思うよね⁉︎
私だけじゃなかったんだ!と思わせる指摘ばかりです。重箱の隅をつつきたくなるのが村上春樹の著作であるし、本読み同士なら酒の肴になる程面白いのも村上春樹です。142頁に豊崎先生のハルキ作品ベスト3ワースト3が載ってるんです。いづれも読んでいないので、全て読んでしまおう、と思う今日この頃 -
Posted by ブクログ
■トータルリコール
「自分の記憶は本物なのか」誰もが一度は考えたことがあるようなことが設定となっている話。
何が本物で偽物か?フィリップ・K・ディック作品に通ずるテーマが本書にも埋め込まれています。
■出口はどこかへの入り口
自分の夢を、正しいことをせず、ただ権力に従う。その結果としての評価が「いい人」である。
「いい人」という評価は誰の視点からかのものか、それが内包する意味は?
この評価はむしろ「くそったれ!」なものではないかと考えさせるお話
■地球防衛軍
設定としては米ソによる世界戦争という、作品の書かれた当時の冷戦の影響を強く受けている。
人類は永遠と戦争を続けるがそれは人類が一つに -
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- カート
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試し読み
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Posted by ブクログ
もう記憶が定かではなくなっていたが、解説を見ると、本書はバリントン・ベイリーの初翻訳長編だったようで、『禅銃』なども翻訳はこのあと。ワイドスクリーンバロックなどといって、なんだあ大したことないじゃないかと思ったのは、短銃で恒星を破壊してしまうような『禅銃』の突拍子なさと比べると、『カエアンの聖衣』のアイディアはちょっとスケールが小さい気がしたのだ。
服を着ることによってその人の潜在能力が開化して別人のように力を発揮できるようになるというアイディア。そしてそのような服飾文明を発展させたカエアン人。物語はカエアン星系と対立するザイオード人の視点から描かれる。原題は「カエアンのガーメント」。ガー