小谷野敦のレビュー一覧

  • 文豪の女遍歴

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    本の帯がちょっと嫌ですが読んでみたらそんな下ネタの本ではないですw
    文豪と言っても普通の人間と変わりないので女性問題は色々あるでしょう。

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    2023年01月07日
  • 川端康成と女たち

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    ネタバレ

    2022年10月に川端康成の再読を始めたとき、結構長いマラソンになりそうだから、中間地点としてこの本を読もうと考え、目次に現れている本を搔き集めた。

    ところへ作者が、津原泰水に対する中傷に近い文章をブログにアップした。
    私は作者の下劣な品性を心底から軽蔑することになった。
    もとより新書の「性と愛の日本語講座」、「日本人のための世界史入門」、
    「文學界」で「ヌエのいた家」や「東十条の女」を読んだくらいの読者。
    積読に「『こころ』は本当に名作か」「純文学とは何か」が控えているが。
    おそらく「歯に衣着せぬ」と戦略的に取ってきたセルフイメージに、ブログやSNSで内側から食われているのだろう。
    無頼と

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    2022年12月14日
  • ウルトラマンがいた時代

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     間違いだらけの本。円谷プロが写真を提供しなかったというが、別な意味で正解だろう。
     「岸田森と水沢アキがナックル星人に虐殺される」→水沢アキは榊原るみの間違い。後の方では直っている。
     『円盤を見た!』→『円盤が来た』
     『第三惑星の悪夢』→『第四惑星の悪夢』
     「ゴジラも、あれはジョンストン島という米領で、水爆実験のために小さな爬虫類が巨大化した」→ジョンストン島ではなくラゴス島。
     「キラアク星人を演じた美女・小林夕岐子」→キラアク星人を演じたのは愛京子その他の女優。
     「仮面ライダーに、人造人間になってしまった悲しみ」→仮面ライダーは改造人間。
     「ツインテールは(中略)怪獣のデザイン

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    2022年11月17日
  • 日本人のための世界史入門

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    西洋では古代ギリシャ、東洋では三皇五帝、といった紀元前の時代から現代までを一気呵成に通貫した世界史読本。

    著者の印象は、いわゆる「むずかしい人」とされるタイプなのではないのかなあ、と読み始めからちょっと感じました。これはダメ、あれは良い、と端々で仕訳が始まるのですが、その判断基準の統一性がよくわからず「むずかしい」のでした。それでも歴史の要約の仕方が巧みで、語り口もおもしろいので、著者のクセさえ認められたならばあれよあれよと読めてしまうでしょう。

    世界史のアウトラインを辿っていくような感覚です。270ページに世界史を詰めこんでいるぶん、かなりのスピードで一時代が過ぎ去っていきます。でも要諦

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    2022年05月29日
  • もてない男 ――恋愛論を超えて

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    『恋愛論アンソロジー ソクラテスから井上章一まで』中公文庫 
    がこのアプリになかったので代わりに記録。

    恋愛の民主化というワード

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    2022年04月24日
  • 日本恋愛思想史 記紀万葉から現代まで

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    恋愛、結婚、性への放埓性の価値観は時代によって変遷している。
    現代は近代に確立した自由恋愛による恋愛結婚至上主義の価値観が強い。恋愛弱者につらい時代になっている。
    やはり明治以降の日本での価値観の変遷が面白かった。

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    2021年05月13日
  • バカのための読書術

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    「バカ」のための読書案内。書名が衝撃的すぎて読み始めた。

    内容は、筆者の主張がガンガン出てて面白い。夏目漱石だろうが、今人気の作家だろうが、面白くないと思ったものを面白くないとバシッと言い切っちゃうとこなんて、自分と意見が合わなくても、その書き方で笑える。特に歴史に関しては、わかんないよりわかってた方がいいんだから、下手に内容の難解なもの、長いものよりは、まんがとかの方がいいよっていう主張とかも、本当その通りと思う。

    でもまあ、読むべき本にはとても納得したし、そういう意味ではいい本だと思うんだけど、ものの見方に関しては自分とあんまり意見が被らないな〜っていう印象。

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    2021年09月04日
  • このミステリーがひどい!

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    ただつらつらとミステリのタイトルが並べられて、よくない、わからない、わからないとはつまらなかったということだ、などのぼやきが続くばかりなんだけどさ。読み進めていくと、これが意外と面白い。膨大な量のタイトルが出てきて、中には雑読みしたり、途中でやめたり、読んだけどわすれてしまった、というのもあるものの、それだけの本を手に取るだけでも今どき珍しい人ともいえるだろう。作品をとりあげ、こまかく評するのも面白いこともあるけど、こうやってざっくりとただひたすらタイトルと〇か×かだけを並べるだけ、というのもわかりやすくてよい。

    自分で読んで、あ、やっぱりつまんなかったんだ、という本もあれば、えー?あれ、そ

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    2020年11月15日
  • 日本の有名一族 近代エスタブリッシュメントの系図集

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    自分の一族に有名人が一人くらいだったら、「私の親戚あの有名な●●だよ~」と自慢できそうだが、一族中あっちもこっちも有名人だらけだったらプレッシャーが凄そうだ。学者一族の箕作家とか。あと、坪内祐三は坪内逍遥の親戚だと私も思っていたが、柳田國男の親戚でした。

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    2020年10月08日
  • 『こころ』は本当に名作か―正直者の名作案内―

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    またタイトルに惹かれて、つい読んでしまった小谷野作品。相変わらずの辛口批評が満載で、自分も受け付けなかった文学作品がけなされていると、何となく拠り所が見つけられたように感じてしまう。それが極論の効能なんだろうけど、何だか辟易としてしまう自分もいて、正直、読んでいるうちにだんだん疲れてきました。

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    2020年07月06日
  • バカのための読書術

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    読書術といっても、単純なテクニック等を指南するのではなく、読書を通じて教養を身につけるにはどうすればいいか、を論じている本なので、普段読書をまったくしない人にはあまり向いていないであろう一冊。
    専門家やインテリと呼ばれる人が薦める本がいかに素人向けではないかや、読まなくていい本の紹介など、若干ネガティブな視点ではあるものの、初心者の立場にたった記述が多く参考になる。
    印象に残ったのは、「『事実』を根底に据えなければ個々人の主観だけがぶつかりあい、合意は得られず、暴力の介入を引き起こすしかない」(P176)という一文。現代のあらゆる問題を考えるための起点になると思った。

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    2020年06月23日
  • もてない男 ――恋愛論を超えて

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    著者が言及している内容の妥当性・信憑性は一旦置いといて、着眼点が面白い。
    これを根拠に論を展開するのはいただけないが、たたき台としては実に価値のある一冊だと思う。

    なにより、小谷野氏の説得力が凄い。

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    2020年06月18日
  • 面白いほど詰め込める勉強法 究極の文系脳をつくる

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    比較文科学者で作家でもある筆者の経験談を交えての新しい知識の習得や検索方法が書いてありました。タイトル通りかというと、筆者の知的生活の系譜や観た作品についての感想もあるのでエッセイという感じの箇所もありました。しかしそのところも読んでいてクスリと笑えて面白かったです。

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    2020年03月28日
  • 哲学嫌い ポストモダンのインチキ

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    私はこれまでの小谷野さんの文章を読んだ影響で、この本に書かれているように考えるようになっている。仲俣さんと対談やってくれたら、別の考え方が見られてすごく面白くなりそう。

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    2020年03月14日
  • この名作がわからない

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     小谷野氏の価値観の分かりやすさについては、よく理解できた。
     今まで、何故こういう評価をするのかと不思議だったから。
     まあ、そういうこともあるよなあってことに共感しないわけね。

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    2020年02月27日
  • この名作がわからない

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    いつもの小谷野節を受ける小池昌代が素晴らしく、このコンビで毎年文学賞批評をやってもらいたいと思った。

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    2020年01月05日
  • バカのための読書術

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    打ち合わせで出た席で勧められた本を読んでみた。
    読書好きな人で「今何読んでる?」といつも聞かれる。手にしているのが大江さんの論説集のようなものだったので、またかと思いながら考える。文芸書にしようかな?ミステリかな?SF? ホラー?
    私の上げた本はどれも腑に落ちない顔で、勧めてくれたのがこの本「バカのための読書術」
    「前に読んでとても面白くて参考になった」そうで、それなら読んでみよう。
    たぶん私には「学問」を勧めてくれたのかもしれないが。


    まず 序言 バカは歴史を学ぶべし

    「諸学問の中核になる学問は何かという問題がある。」という書き出し。

    私は楽しみと好奇心で本を読む。宿題はない、予習も

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    2019年12月30日
  • この名作がわからない

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    神は絶対助けてくれないとちゃんと言ったのは曽野綾子だけらしい。
    率直でものごとを誤魔化さない曽野綾子、小池女史も一度会ったことがあり、さらに好きになったらしい。

    私は具体的な策で助ける気は無いあげくに、祈るしか無いとか、祈りますね、なんて善人ヅラするクリスチャンが苦手である。

    様々な次元は混ぜないに限る。
    万事尽くして、天命を待つ。
    人間のスタンスは常にここにある。


    いわゆる名作とされている著名な一編を、
    本当かなぁ、そうかなぁ、と疑問を投げかける小谷野氏。
    名作なんだから!と頑張って良さを探求するも良し、
    こんなののどこが良いんだよ!と投げ捨てるも良し。
    一つの文学との関わり方の本。

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    2019年11月27日
  • 純文学とは何か

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    「純」と「大衆」の違いについて、はっきりとした明確な定義を与えるのではなく、文学の範疇に留まらない例を挙げてその輪郭を浮かび上がらせて行く。ただ、挙げられた作品名を見ても全くピンと来なかった自分には、理解するための読書量が余りにも足りていなかったみたい。

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    2019年10月28日
  • 哲学嫌い ポストモダンのインチキ

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    ファンなので買うわけだが、今回も残念ながら書きとばしてる感じ。しかし第8章「哲学はポストモダンではない」が1ページ半なのがとてもかっこいい。

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    2020年06月15日