小谷野敦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
現代の、しかも落語初心者のための落語入門書。
少し前から落語をよく聞くようになった。けども、田舎住まいで寄席に行く機会はなかなかないので、YouTubeでいろいろ見て楽しんでいる。先日は立川談志のひとり会のDVDをゴッソリ借りたりなんかして・・・という僕にはちょうどよい本だった。
小難しい落語評論ではなくて、業界のしがらみの無い著者の落語の楽しみ方をわかりやすく紹介されている。
ところどころの脱線話が結構な知識になるので楽しめた。
いままで読んだものの中で、あんまり話題に乗らなかった立川志らくが褒められていて、なんだか嬉しかったな。
この本で出てくる中では、立川談志や志らく、古今亭志ん朝な -
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Posted by ブクログ
ネタバレ著者さんの文章の中心となる主張
・「性の解放(公言された学術用語ではないですが「乱れ」「活発化」「自由化」とも)」による
脱近代化・ポストモダン化は起こっていない、なぜなら、
今もなお近代から続く恋愛結婚は、国内の大部分を占める人たちによって
最重要視されており、また巷では実際に恋愛格差なるものが存在しているから。
・「恋愛」は近代以降の輸入品ではない、
なぜなら近世より前の中世、古代には、
時代によって、さらに身分の階級区分によって
形のちがう恋が存在していたとかんがえられるから。
・性の問題.遊女神聖化の否定.
売春禁止法以降,性のはけ口としての
強姦,少女買春(援交など)をはじめ性 -
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Posted by ブクログ
いま、ちまたでは女性お笑い芸人が占い師に洗脳された、という話題が持ちきりである。占いってのは、「こちらがわからない手段によって、こちらのことを知る」技法のことであり、事前調査とかコールドリーディングとか視線の動きをみるとか、かまをかけて反応をみる、とか誰にでも当たるこという、とか様々な技法がある。
で、つまりは、それって、「人間を知る」方法なのであり、そのやり方をしらない人にとっては、「魔術師のように」みえる効果がある。
小谷野氏のこの本は、ある意味そういう「魔術師のように人間を知る」本であり、読んだほうがいい本であろう。
どういうことかといえば、「相手が好む本で相手がわかる」ってことで