小谷野敦のレビュー一覧

  • 美しくないゆえに美しい女たち
    著者の視点が面白い。
    女優さんだけでなく、女性作家さんたちも写真付きで紹介されている。初めてお顔を知った方も。

    確かに、「この顔で女優?」と思う人は増えてきた。
    いわゆるルッキズムのせいなのだろうか…。
    それとも、現代人は自分に近いルックスの方が安心するのだろうか。

    観ている側の私からすれば、テ...続きを読む
  • 忘れられたベストセラー作家
    【注】小谷野敦先生に2021/08/28/土  ツイッターで直接"164pに載っています"と指摘いただきました。星取り表を訂正します。ごめんなさい。新刊は定価で買います。

    以下原文

    森村桂が載ってないか楽しみに手に取ったのに無かったので、減点。残念!『忘れられたベストセラー作家』小谷野敦 ☆2
  • この名作がわからない
    世に名作と言われている作品を、権威に負けずに、面白くないものは面白くない、わからないものはわからないと語る。

    基本的に主観丸出しの、言いたい放題の対談。
    でも、文学を鑑賞することって、主観で、自分の捉え方を楽しむってことだから、これで良いのでは。と思う。

    対談している2人が実際に小説や詩を創作し...続きを読む
  • もてない男 ――恋愛論を超えて
    また著者の読んでいる男女に関わる参考書籍の量がとにかく凄い。
    『もてない男』が『もて男』になる為の本かとつい手に取ってしまったが、内容はいい意味で裏切られ、著者は同性からみても漢らしく、まさしく『もて男』なんだろうと。
    「世の中には、三十過ぎまで女の人と付き合ったことのない、しかも童貞だというような...続きを読む
  • 日本恋愛思想史 記紀万葉から現代まで
    いつもと同じ書き方かあ。でも非常に勉強になる。

    ふとおもったが、人類が滅んだあとに火星人の生物学者が文献調査をおこなっているようでもある。

    2019/05再読。やはり情報量が多くてよい。圧縮されているが、大事なことは書いてある。
  • 芥川賞の偏差値
    単に各作品の偏差値をつけているだけでなく、芥川賞が創設された時のことや文学界についての話が入っているのがとても面白かった。

    紹介されている作品の中で、いくつか読んだ作品もあり、芥川賞受賞作以外にも高い偏差値をつけてある作品も含めて
    これから読んでみたいと思う作品もある。

    本を読むことがますます楽...続きを読む
  • バカのための読書術
    なるほど。「バカ」が嫌いな著者による、「バカ」を減らすための書か~。「バカ」を自認する筆者による、同類に向けた本だと勝手に思ってたから、良い意味で裏切られました。いわゆる”古典”であろうが退屈なものは退屈、っていう切り捨て方は魅力的だし、内容は秀でているけど難解だから「バカ」には向かない、っていう評...続きを読む
  • 頭の悪い日本語
    普段気にせずに使っていた言葉が実は違う意味で使ってしまっていたと…。間違いに気がついた言葉もいくつかありました。外来語編も面白かったです。
  • 面白いほど詰め込める勉強法 究極の文系脳をつくる
    久しぶりに面白い新書を読んだ。勉強法の本だと思ったら文系の学問入門だった。かなり偏りがある考えだと思うけれど、文系志望の高校生におすすめしたい。
  • バカのための読書術
    この本の中の著者の読書量・勉強術には影響を受けた。
    啓蒙書として読んだが、それも時には重要だと感じる。
  • 友達がいないということ
    著者は元文学者らしい。初めて読んだけども,言葉に切れがあって,ちょっとラディカルで痛快。

    友達がいないことについて著者のちょっとさみしい体験談に触れつつも,様々な文学作品等に対して批評を交えて展開される友達論。

    とても辛口。

    友達ってなんだろう,友達がいないってダメなことなんだろうか?
    この本...続きを読む
  • 悲望
    初めて読んだ小谷野敦の小説。表題作は、とてもよかった。ぼくの書く方法と似ている。ぼくの方法と似ていることがよかったわけではないけれど。
  • 友達がいないということ
     リアルに面白かった。モテないし、友達も少ないという著者が書いた友達論。文学者や研究者の友情や決別の話なんかも満載で、ゴシップとしても面白い。著者の辛口コメントには、「こんなコト書いて大丈夫かなー」とも思うが、それがまた痛快。誰しも友人関係で悩んだ経験はあるはず。是非、なかなか友達が出来ずに苦しんで...続きを読む
  • もてない男 ――恋愛論を超えて
    これオモロイよ〜。
    世の男性諸君、是非読んでみて欲しい。

    何がオモロイって、まず、この本の冒頭で、「もてない男」っていうのは、「好きな女性から相手にしてもらえないという男」って定義されてる。

    だから、この本は、好きな女性に相手にしてもらえない原因とかについて研究してんのかなぁと思ったのです...続きを読む
  • もてない男 ――恋愛論を超えて
    東大院卒・大学講師の著者が「もてたーい!」という一心で書き上げたルサンチマンただよう大傑作。特に最後の章の「我々はあらゆるメディアに洗脳され『恋愛至上主義』を植え付けられているのだ」という説に目からウロコが落ちました。姫野カオルコと同じく“恋愛”という論点から「“普通”って何?」という疑問を説いてい...続きを読む
  • 『こころ』は本当に名作か―正直者の名作案内―
     著者がこれまで読んできた、名作と呼ばれる小説を選定した本。冒頭で、文学には普遍的な価値基準は存在しない、と前置きしたうえで、名作本をいくつかの段階に分ける。著者の見解として、紫式部『源氏物語』、シェイクスピア作品、ホメロス『イリアス』、『オデッセイア』、そしてギリシャ悲劇(ちなみにギリシャ喜劇のほ...続きを読む
  • 日本人のための世界史入門
    氏の「このミステリーがひどい」の印象が良くなかったので、はてさてどんなものかと読み始めたが意外に面白く同調できる所も多かった。

    氏が最後の結論として「歴史はだいたいでいいのである」と述べているが、これには大いに同調できる。多くの人は試験などで細かい重箱をつつくような問題をやらされるのでイヤになるの...続きを読む
  • もし「源氏物語」の時代に芥川賞・直木賞があったら 小谷野流「日本文学史早わかり」
    勉強になる
     かるく日本文学史が語られてゐて、著者の好みもありおもしろい。なにより小谷野を模した小谷崎(谷崎潤一郎の大谷崎を対比させたのかと勘繰りたくなる)に垂髪きらりが添へてあることで対話形式になり、客観的に捉へられて露悪的なかんじがなくおもしろい。丸谷才一がソクラテスの対話をほめてゐたのをおもひ...続きを読む
  • バカのための読書術
     哲学等の抽象的な議論が苦手な人=バカ向けに、著者が読書法を伝授する。はじめに結論を述べると、バカは歴史を優先的に学習すべきである。それは、たとえ本格的な学術書でなかったとしても、小説や漫画をきっかけに歴史を知るべきということだ。
     入門書の選び方についても語るが、その際注意すべきこととして、最新の...続きを読む
  • 日本人のための世界史入門

    知識をもう一品

    作者の豊富な知識を基に、おやじさんの会話のような語り口で歴史の中の一つの一つの物語ごとに話し続けてくれます。あまり、世界の歴史を知らない方が素直に読めるのと同時に、物語の周辺情報も知りたくなりました。オカズのように教養を一品つまめる本でした。