小谷野敦のレビュー一覧
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ネタバレ文学と大衆小説があるというのを知ったのは予備校の現代文の授業で、人によって定義があるようだ。この本では「純文学」に限っては、明確に私小説に限定していてとてもすっきりする。「文学」と「純文学」でまた違うのかもしれない。ノベルズを出版すると、純文学作家に入れてもらえないといった因習があるのが面白かった。
外国の小説家の名前や作品が列挙されているところはさっぱり分からなくて、注釈があったらいいと思ったけど、ちょっとした注釈なら分からない上に読むのが面倒になるので、これでいいのかもしれない。
※著者ご本人より指摘いただき、「私小説」に限定はしていないそうです。また、ノベルスを出した作家は「純文 -
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いつも思うのだけど、なぜ小谷野敦は全方向に敵を作るような書き方をするのか。
推理小説嫌いと言いながら、それなりには読んでいるのだ。
そしてほぼボロクソにけなしている。
嫌いなら読まなきゃいいのに。
彼は純文学の人だ。
だからトリックのためにストーリーやら人物造形やらが不自然にゆがめられるのが許せない。
好き嫌いはしょうがないと思う。
私も結構毒舌を吐くし、気持ちはわかる。
だけどどうにも彼の書く文章は品性に欠けるような気がする。
“『赤毛のアン』が好きなのは、二流大学卒の女子あたりが中心だろうと書いたのだが、これが何だかバカにしていると思われて、いまだに話題になる。(中略)だいたい -
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太字でフロムのバカ!と書いてあって、これは悩める文学青年あるあるなのだろうか。笑ってしまったが、誤読したのはお前だろうと思う。ちくまプリマーなだけに、もっと人生の早い時期、出来れば高2くらいで読みたかった。それなら親への過剰な期待も、早めに諦めがついていただろう。本書にある、「グランド・フィナーレ」の引用のあたりで述べられている「友人知人からの全否定の怖さ」というのがいまいちよく分からない。作中に出てくるロリコンが、自己肯定して全く反省してない怖さなら分かるが……。これは、私が全否定をしてしまう側の人間だからなのかもしれない。とりあえず笑える部分もあったがためになる部分もあった。徒然草と、吉村
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Posted by ブクログ
世界史の授業にちょいちょい蘊蓄やトリビアを混ぜて面白くしていますが、それと覚えることとは別で、まぁそんな脱線した内容が魅力的なんですが、僕はどうにも覚えられません。
世界史の勉強って、暗記がどうしても多くなるのですが、全体像からの位置付けが分からなかったり、カタカナが多くて混乱したり、地名人名が似たり寄ったりで頭の中で整理が追い付きません。
それなんかよりは、世界ふしぎ発見のような番組を見せる方が分かりやすいように思います。文字だけでなく視覚にも訴える情報を与えないと覚えられないなあと痛感しました。結局本初を読んでも頭の中には入ってません(笑)
内容はまぁまぁ面白いのですが、それ以上の感想を持 -
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この本に書かれているが、もてないということは、自分の好きな女性にもてないということで、万人にもてないということではない。そのとおりである。かなり、女性に優しい筆者であると思う。だから、女友達が多いのであろう。その意味では、フェミニストであると思う。何か、女性とトラブルを起こしたときは、おそらく、女性の側について、相手をストーカー呼ばわりするタイプであろう。もてない男の恋愛論として面白い。また、恋愛が一種の強烈な宗教であるという部分も面白かった。なかなか、他の書籍の紹介も多くて、内容があるので、また、繰り返して、読んだほうがより、おそらく、理解が進むと思った。
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Posted by ブクログ
何がセクハラで何がセクハラでないか、というのは
パワハラとの複合を前提にしない限り
結局は個人の主観的判断にもとづくのであって
極端なことを言えば
恋愛に関するあらゆる言説は、セクハラ認定しうるものなんである
それはまあ仕方のないことだろう
どうやっても苦痛にしかならない組み合わせというものは
悲しいかな存在する
しかしそこで、セクハラ忌避と恋愛願望を合致させようとするあまり
潔癖症になってしまっては
さびしい人生が待っているばかりだぞよ
といった主張が、これらの小説には見え隠れしてあり
それは確かに一面、真理なのだけど
だからってもちろんストーカー行為は正当化されえないし
またそれによって与