高橋秀実のレビュー一覧

  • おやじはニーチェ―認知症の父と過ごした436日―

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    ネタバレ

    重い、切ないテーマをなんだかユーモラスに描いてくれてニヤリとしていいのかどうか、たじろいでしまうけれど。
    認知症の父親を看ているということにまず、スゴいと思ってしまう。
    本当にその境地に達した人は哲学者になるのでは。
    いざという時、(いつ?)
    また手に取ってしまう本だと思う。

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    2023年02月21日
  • はい、泳げません

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    映画化とあったので、てっきり小説だと思っていたらルポ。水泳を科学的かつ哲学的に分析されていて、もっと早くに出会いたかった。私は中学で水泳部に入り、泳ぎに自信がつきました。が、就職して海に行ったときに溺れかけました。テトラポット近くで渦のようにその場から脱出できなくなったのです。数メートル先には人が立っているのに、自分の場所はわずかに足が届かず、立とうとしたため少し岸から引き離される。焦りました。浮こうとして沈む感覚。これが溺れるということか。以後、テトラポット近くを泳がないようにしていました。しかし、あるとき、離岸流を経験。岸と並行に泳ぐことを意識し脱れることができましたが、体力消耗が激しかっ

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    2022年08月15日
  • 道徳教室 いい人じゃなきゃダメですか

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    めちゃくちゃ面白くて声を上げて笑ってしまった。この人の著書を他にも読んでみようと思った。考え方が面白い。決して学校教育の専門家でも、道徳教育の専門家でもないらしいが、道徳とは何ぞや?という出発点から、小学校1年生の道徳の教科書を読んで、「なんじゃこりゃ?」と思って、小学校の学習指導要領などを読み込み、斜めからなんとも言えない突っ込みを入れる。それが、ここ数年真面目に道徳教育を推進してきた私が読んで、すごく腑に落ちてしまうところが、悔しいけど面白い。
    そう!そうなの!だから道徳教育って難しいのよ…なぜうまくいかないのかよくわかったわ…という感想です。道徳の教科書でやたら「がっこうは たのしい」と

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    2022年08月04日
  • はい、泳げません

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    私も小学生のとき泳げなかった。高校生のときは泳ぐのが好きだった。なんでだろ。ココ何年も泳いでないな。そしてこれはほんとに感動のドキュメンタリー。

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    2022年04月07日
  • 悩む人 人生相談のフィロソフィー

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    ちょっと極端な意見はあるなあとか、奥様の虐げをそこまで出して大丈夫なの?とハラハラするところはありましたが、引用が非常に魅力的でした

    六道、に関しては現世にも言えると確かに。
    話してもわからない人。ニュースをみても少しも心情理解できない犯人、人間だと思うから理解できないのかもしれない。
    この世に居ながらにして、修羅、餓鬼を生きざるを得ない輪廻のステージの人もいるのかもしれない
    納得のような、納得してはいけないような…

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    2022年01月30日
  • 「弱くても勝てます」―開成高校野球部のセオリー―(新潮文庫)

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    所要時間:3時間
    印象に残った文章:常識を疑い、練習は「仮説と検証」を行う場
    オススメ度:
    身内 5
    その他 4
    過去の自分(20歳) 5
    未来の自分(60歳) 3
    子供が【14】歳の時に読んで欲しい

    野球に対する「当たり前」を覆された本。とても面白かった。何をするにも一般的な型はあるが、必ずしも当てはめる必要はない。自分が良いと思うことを試してみて、納得できるならそれでもよい。
    ムダをムダなのかどうか、根拠も経験がないと断定できない、僕「は」ではなく僕「が」する、という意識の違い等、考えさせられることは多かった。

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    2021年04月01日
  • 定年入門 イキイキしなくちゃダメですか

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    いろんな普通の一般人の定年後の過ごし方について、ちょっとしたミニドキュメンタリーの集まりみたいな構成になっている。当たり前かもしれないが、いろんな人がいて、いろんな考え方、感じ方がある。ゆるい分類と、最後まで行っても特に結論がないのがいいと思った。

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    2021年01月25日
  • 男は邪魔!~「性差」をめぐる探究~

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    源氏物語の解釈が面白い。
    妄想という文字には“女“が含まれているように、妄想は女のものらしい。
    男の妄想は出しちゃえば終わりだが、女の妄想は果てしない。
    徹底的に女性讃歌な本。

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    2020年03月18日
  • 「弱くても勝てます」―開成高校野球部のセオリー―(新潮文庫)

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    実際には「弱そうに見えても勝てます」なんだろうけど、そんな結果を残せている要因は【明確な戦略】の存在とそれを実践するための【準備】をしているから。ちなみに(残念ながら)現在の東大野球部には開成出身の選手はいないみたいです。

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    2019年03月16日
  • はい、泳げません

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    ネタバレ

    オリンピックや世界水泳を見ていつも思うこと。それは…
    「泳げない私って、変」

    私はカナヅチです。
    「一度溺れたら泳げるようになるよ」と言われますが、私は3度も溺れています。

    この本の著者も泳げない者が泳げるようになるのか?ということで、自ら体験して綴った本です。でも、彼は完全なカナヅチではないのです。浮くんですね。数ページ読んだところで「泳げません」って言わないじゃん!とちょっと腹が立ちました。
    しかし、浮きはするものの、前に進まない、息継ぎができない…という著者が、コーチに厳しく(?)しごかれ、何度も挫折しながら、悩みながらもいつの間にか泳げるようになっていきます。

    「私が水の中を恐れ

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    2019年02月04日
  • 不明解日本語辞典(新潮文庫)

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     このタイトルは無論、新明解~のパロディだろう。氏独特の感覚で、日本語32種について述べた本。とにかく、「論理的」と「才能」のところが気に入ってしまった。その通り!と。

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    2018年11月07日
  • 「弱くても勝てます」―開成高校野球部のセオリー―(新潮文庫)

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    電車で読んでいて、何度も噴出してしまいそうんいなるのをこらえるのが大変だった。
    選手もそうだが、監督が論理的でいながらはっちゃけていて、キャラが立っている。
    「ドサクサ野球」「何事も大きく」等すてきなフレーズが連発される。

    頭の良いこと、論理的であること、自分を客観的に見れることなど、など、本来褒められることが、野球と絡まった途端、ここまで面白く、滑稽にみえるとは、発見だ。
    かしこい彼らは真剣に考えて、野球に論理的に取り組んでいるだけなのに、本来こっけいなはずの、ド根性精神の野球を正常な立場として、彼らをみることでどうしようもなく面白くなってしまう。読んでいく内に、この事象は、今の野球の固定

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    2016年10月26日
  • はい、泳げません

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    スイミングのヒントが満載の本。金槌の著者が泳げるようになるまでの話だが、きれいに楽に泳ぐヒントが多くためにもなる。

    手元に置いて再読したい。

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    2015年09月05日
  • 男は邪魔!~「性差」をめぐる探究~

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    私の中ではかなりのヒット作品でした。
    普段、妻からあれこれ言われている理由がなんとなくわかりました。本を読んでいると、男って本当にどうしようもないなーと、同じ男ながら思ってしまう本です。今の自分の立場を理解するにはよい本でした。

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    2013年07月31日
  • はい、泳げません

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    桂先生に拍手!
    まぁ、これほど水を怖がる人も珍しいです。その怖れっぷりが笑えるのですが、徐々に桂先生のすごさが際立ってきます。

    「顔を上げると沈むんですよ。水中に入っている部分には浮力が働きますが、水面上に出た部分には働きません。ですから、出た分だけ沈んでしまうんです。水面の上になるべく体の部分を出さないようにしてください。腕以外は」というような理論派の説明もあれば(なるほどーーー!)、「泳がないでください。真っすぐに伸びてください」のような感覚的なことも言います。でいて、「考えちゃダメです。何も考えないこと。泳ぐのは歩くのと同じです。歩くとき、右、左と考えます?」みたいな本質的なことも言っ

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    2015年03月21日
  • 趣味は何ですか?

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    無趣味な著者が趣味を持とうと、様々なジャンルの趣味人に会い、その世界を体験するのですが、出て来る人々がみんなヘン!飛行機マニア、そばうち、ヨガ、スタンプ集め、亀…。趣味の世界は深いが、端から見ると「なぜ?」と思うことばかり。
    旅チャンネルでバーを巡る番組を見ているうちに、バーとカクテルに興味が出てきたのですが、この世界もヘンですね!ものすご〜いこだわりがあるのです。炭酸を注いだら、混ぜすぎて炭酸が抜けないように、そっと氷を持ち上げるだけとか、シェーカーの振り方とか、グラスへの注ぎ方とか、すっごい様式美にもこだわっていて、まさに「道」です。
    お茶や武道もそうだと思うのですが、これは男性がやるとこ

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    2013年02月20日
  • 趣味は何ですか?

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    面白かったぁ♪
    とある講演会で「先生のご趣味は何ですか?」と聞かれた高橋秀実さん。
    そこから趣味を探す旅が始まる。
    例えば「蕎麦打ち」、「八十八カ所巡り」、「切手収集」、「ボウリング」、「登山」といった定番(失礼かな?)もあるし、「カメづくり」や「階段巡り」なんて趣味まである。
    また「防災」や「武士道」までも趣味に認定されている。

    それぞれの趣味に熱中している人にインタビューして、高橋さんも実際に体験してみるのだけど、それがすごく面白い。
    まずインタビューではその趣味の楽しさがいまいち分からないのが妙に可笑しい。
    本人も「つまんねえなと思いながらニヤニヤするんです」とか、「自分の時間が欲しい

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    2012年12月20日
  • ことばの番人(集英社インターナショナル)

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    実におもしろかった。私はもうかれこれ四半世紀、ニッチな専門分野の編集&校正をしているが、登場される校正者の考えに首が折れそうなほどうなずいたり、目からポロポロと鱗がこぼれ落ちたりした。

    冒頭「世の中には優れた書き手などおらず、優れた校正者がいるだけではないか」という著者の嘆息から始まる本書は、読者を校正の奥深い世界へと誘ってくれる。『言海』を270冊も自宅に所蔵する方、溢れる思いをとめられず自ら漢字辞書の編集までしてしまう方…先輩方の凄まじさに私などは只々畏れ慄き、ひれ伏すばかりである。

    AIと校正という章はタイムリーで興味深かった。最近、本当に原稿をAIで書いてくる方が増えたのだ

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    2025年12月05日
  • ことばの番人(集英社インターナショナル)

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    校正をテーマにしたノンフィクションエッセイ。校正という仕事の凄まじさを垣間見た。日本国憲法に誤植があるという話には仰天した。

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    2025年11月15日
  • 道徳教室 いい人じゃなきゃダメですか

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    「道徳」が学校の教育課程の中で正式な教科として位置付けられる、
    少し前なら、「そりゃあ たちの悪い冗談でしょう」と一蹴されるところが、なんと現実となって立ち現われてきた。
     私の知る限りの学校現場を思うと、こりゃあ ろくでもないことになっていくだろうなあ。
    としか思えない。
     「善と悪」はセットになって一つになっていると思うのですが、「善ばかり」が推し進められるのは怖しい。
     

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    2025年10月06日