高橋秀実のレビュー一覧
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タイトルから堅苦しい本かと思いきや、マナーのマニュアル本ではなく、エッセイ的にマナーが問われる状況を掘り下げていくもので、気合いを入れなくともすーっと読み進めます。もとは「小説すばる」上での連載がもととのこと。
礼法の教室やダンス教室、笑いヨガまで、著者が飛び込んでいって実地取材を重ねていく中で、色々なマナーの背景を探っていきます。しかし食べ方のマナーでまさかジロリアンが出てくるとは!
そのまま読んでも、割と楽しかったなぁと思える本だと思うのですが、あとがきにもある「マナーって結局何なんだろう」というくだりは少々考えさせられました。個々のエピソードだけでなく、終章みたいなものでそれに触れた -
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他のレポでも書いた気がするが、かつて姪っ子が発言した名言「男子みんな馬鹿だから」齢10にも満たずして、男の生態を喝破した洞察のするどさに、今でも感嘆を禁じ得ない。
そういえばソクラテスも言ってた。
悪戯に言葉をもてあそび、人々を惑わすソフィストたちに「汝自身を知れ!」と。
要するに何も知らないくせに偉そうなことばかり言いやがって、身の程を知れ!と言ったのだが、当のソクラテスも「私はなにも知らないということを知っている、だからお前らよりはバカじゃない」と言ってるだけだから、バカはバカでも程度の良いバカだと言っているに過ぎない。
この本は男子はみんなバカだということを様々に分析した本。
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最初は行動経済学の最新の成果を紹介する本だと思った。
だから、読み始めてすぐに、様子が違いすぎて、???となった。
でも、「経済学の理屈ではこう説明されてるけど、全然実感と違うじゃん!」という、我々の声を代弁した本なのかもしれない。
例えば、テレビを買おうとするとき。
本当は30インチくらいでいい、と思っていても、売れ筋は40インチ。
むしろ価格的には、大量に生産されているから、そっちのほうが安い。
これ、サイズの経済学。
でも、本当に要りもしないデカいサイズのテレビを買って、生活がよくなるのか?
部屋が狭くなったり、大きな映像から圧迫感があったりして快適でなくなってしまうのではないか?
こ -
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【本の内容】
超がつく水嫌い。
小学生の時にプールで溺れて救急車を呼ばれた。
大人になっても、海・湖・川などたくさんの水を見るだけで足がすくむ。
なのに、なぜか水泳教室に通う羽目に。
悩みながら、愚痴りながら、「泳げる」と「泳げない」の間を漂った2年間。
混乱に次ぐ混乱、抱腹絶倒の記録。
史上初、“泳げない人”が書いた水泳読本。
[ 目次 ]
1 水がこわくて仕方がない
2 浮いてくる私
3 水中で深呼吸
4 泳いではいけない
5 私ってきれい?
6 何のために泳ぐのか?
7 見てはならぬもの
8 愛の海
[ POP ]
「彼女にも一緒に海に潜って、自分が感じた喜びや驚きを感じ -
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私の町でも女子校はずっと昔から変わらず女子校のままですが、男子校はどんどん共学に変わり、男子校がとうとう一校だけになってしまいました。
大学で教えている友人が、作業効率を考えて男女別チーム編成にしようと提案すると女子学生は大いに賛成するけれど男子学生から女の子がいないとモチベーションが上がりませんと弱音を吐かれるそうです。
男に話を聞いても埒があかず、女に聞くと明快に埒があくのはなぜなのか?
埒があかない男を女は邪魔だと思い、それに気がつかない男。
その理由がおぼろげに書いてあるおもしろい本です。なぜおぼろげなのか?それは著者が男性だからなのかもしれません。 -
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本文:強者と弱者の関係でいえば、男の子は強者の立場に置かれます。つまり、まわりが彼のことを察してくれる。人の話を聞いたり、共感したりしなくてもいい。黙っていても察してくれるから表現する必要もないんです。ところが、女の子は弱者の立場。常にまわりを察しなければならない。なので女は伝えようと努力するんです。だから表現能力が身についていくんです」⇒自分自身このように考えているときが多々ある。自分の状態を話すのが苦手で、伝えるときもうまく整理して伝えられない。
本文:――強者なんですか……。 私はつぶやいた。私も強者でないのに強者の立場にいるということか。 「学生たちの交際を見ていても、男の子は自分 -
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秀実氏らしい考察。
男同士で話をすると埒が明かない。
妻にもよくいわれるが、男は邪魔なのか
というところから秀実氏の探究がはじまる。
畜産の牛社会では、種付け以外の雄はいないとは。
そもそも「社会」も男が作ったもの。
古代より女性を家庭を守り耐え忍ぶものと位置づけたのも男。
男の体面を守るために女を家に縛り付けてきたとしか思えない。
実際は仕事をするうえで男女の差はほとんどないし、
女性の方がデキたりするものだ。
となると、男女で分けるのすら意味をなさない。
体つきの違いしかないのだから。
男らしさ、女らしさというのは環境や文化が作りだしたもの。
子育ても今はそれを求めない。
晩婚化、未婚化 -
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読み物としてとてもおもしろかった。
しかし、「男に訊いても埒が明かない」と書く筆者の著述そのものが「埒が明かない」(笑)。
読み終わっても残るものが少なかった。
いちばん興味をひかれたのは牛の話だった。牛の世界では「オス」はいらない。精子だけあればいいという話は強烈だった。ありていにいって、オスの仕事は精子の提供がメインだから、個体は存在しなくてもいいといえばいいわけだ。でもそれじゃあ困るから人類のオスはさまざまな「言い訳」をこしらえたんじゃなかろうか。
宗教の教義をみてると特にそう思う。必死になって女を貶めてるからなあ。
なにがどうという収穫はなかったけど、読んでて面白かったから☆4つ。 -
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趣味と呼べるものがありません。
何かを体験するのは大好きなので、入社したころはスキーに行ったり、パラグライダー、スキューバダイビングなんかも試したことがあります。
その後、誘われるままにゴルフをはじめ、ゴルフセットを買い、教室にも1年位通いました。
でも、もともと、運動オンチだし(大学に入って一番うれしかったことは体育の授業が無くなったことでした! まぁ、正確に言うと、無いことは無かったのですが、バドミントンを一週間やれば単位が貰えました)、運動系の趣味はなぁ、、、ということで、ボーリングを少ししました。
マイシューズにマイボール。こちらは特に習わなかったけど、中山律子さんの本 -
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著者の本読んだのこれで6冊目。現場に足を運び、当事者達に直接話を聞くスタイルは変わらず、小学校で先生や生徒に話を聞いたり、VRを体験したり、スマホ教室に通ったり。実体験からの独特の感性、切口による(とぼけた)考察は今回も面白かったが、若干いつもよりこじつけ的な感じが拭えなかった。
道徳とは、間主観、つまり自分を客観視する「自分」と、「みんな」(全員という意味ではなく)が承認する規範に気付き、それに従う事だと。簡単に言うと、「みんな」が困ったり迷惑に感じる様な言動をしない様に気をつけるという事か。小学校の道徳の時間は、「みんな」でその事を考える時間になっているらしい。
本作では、当時の菅総理の答