高橋秀実のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
2014年購入
*
高校生の時に一度読んでるけど久々にもう一度読んでみた。
野球のルールは全然わからないしあまり見たことないけど、不思議と情景が見えてくる文章。開成高校の野球部員の受け答えが頭の良い人のそれで、頭良い人の思考は妙に頑固で論理的で面白かった。下手なのに大量得点できるというのは想像つかないけど、その勢いに相手チームはやられるのかな。一度ドサクサ野球を見てみたいなと思った。
「開成の生徒は同じ喋り方をする」というのは、私も大学生時代の時に「この大学の人はみんな喋り方が似てる」って思ったことと通じるものがあった。偏差値の同じような人たちはやっぱりみんな似たような喋り方をするのかな。 -
Posted by ブクログ
君達、日本に生まれた育ってくれてありがとう、と心の声がこぼれてしまう。
有名な進学校開成高校野球部密着ノンフィクション。
彼らは明らかに偏差値が高く、あからさまに練習量が少なく、あまねく野球が好きな高校生。
グラウンドは他部と共用で週一使用。グラウンド整備で終わりそう。しかも皆さん、身体より先に頭で考えちゃうからマイペース。それに対峙する監督さんは、東大卒の保体教師。彼らの思考に見合った檄を飛ばす。練習量が少ないので守備は、捨てる。確実にストライクを入れゲームを壊さないピッチャーを選ぶ。とにかく前からきたボールを打って、早めのチャンスで一気攻める。通称ドサクサ野球。
生徒を実名で掲載し取材を許 -
Posted by ブクログ
高橋秀実(1961年~)氏は、東京外語大モンゴル語学科卒、TV番組制作会社勤務等を経て、フリーのノンフィクション作家。元ボクサーで、ボクシングのジムトレーナーの経験もある。『ご先祖様はどちら様』で小林秀雄賞受賞(2011年)。
本書は、「小説新潮」の連載をもとに、2012年に出版(2014年文庫化)されたもので、ミズノスポーツライター賞優秀賞を受賞。2014年4~6月には、「弱くても勝てます 〜青志先生とへっぽこ高校球児の野望〜」としてTVドラマ化(日本テレビ系/キャストは二宮和也、有村架純、山﨑賢人等)もされた。
内容は、長年に亘り東大合格者数連続1位の進学校・開成高校の野球部が、2005年 -
Posted by ブクログ
書店で帯に映画化の文字があったため手に取った。
どうやらカナヅチの人の水泳の話らしい。
私自身は泳げる人側で、コロナ前は月に一度くらいのペースでプールに行き、ゆっくりクロールで1キロ泳いでいた。泳ぐことは好きで四泳法マスターした。
泳げる立場の読み手からすると、
この本を読みながら泳ぐイメージができて楽しかった。そうそう、腕は横にだよね、とか。
なぜ泳げないのか言葉にしてもらえてわかりやすかった。
コロナ中でもイメージトレーニングで泳げて楽しい。
泳げない人には同意できる本。
泳げる人には水泳の楽しさを言葉にしてもらえる本。
本自体ページ数が少ないので、サラッと1日で読めてしまいます -
Posted by ブクログ
サブタイトルにあるように、開成高校野球部の戦い方を紹介した本。
というよりも、この本が出た時点での開成高校野球部監督の青木先生の考え方を紹介した本、といった方がよいかもしれません。
おそらく、監督の青木先生は、自身のこれまでの野球人生から、悔しかったこと、上手くいかなかったこと、失敗したことをしっかり振り返り、その上で、今の戦力で成果を最大にするための方法を、つねに考えていると思います。
その具体例は、一見、非常識ではありますが、野球というスポーツを根本から考え直す意味で、よい本だと思います。
また、自分のこれまでの経験に照らし合わせる限りでは、青木先生の方向性は、非常に合理的だと思います。 -
Posted by ブクログ
東京都の予選でベスト16とは、高校野球経験者の認識ではその凄さを瞬時に理解する。くじ運か?との疑問にもすぐに答えを提供され、なぜ勝てる?と読み進めたくなる欲求を抑えきれなかった。
頑張らないように見えて、努力の片鱗が見えた。きっと勉強で鍛え上げられた耐力の成果だと思った。夢見て自分の身体をイジメぬいて鍛える猛者たちと相対することに少しも怯まない精神的な狡猾さとも思える考えには感心せざるを得ない。失敗を嫌い、侮蔑から逃避する思考で満タンの権力者たちとの対比をしてしまった。学歴が高くても自身の弱点と克服出来ない実力にも向き合い、可能な範囲で勝利する戦略を個々に考え、試し、実行されたら強さにつな -
Posted by ブクログ
会社員であれば誰しも、いつかは「定年退職」を迎える。かくいう私もあと数年で定年退職になるが、定年退職後のプランはまだ何となくぼんやりとしている感じだ。
私が入社したのは昭和の最後の頃で、携帯電話どころかパソコンもワープロも無く、ようやくコンビニが街に建ち始めた頃だった。その当時に定年退職になる方は「第二の人生をのんびり過ごす」という方が多くて、好きな趣味に没頭したりボランティア活動にいそしんだりされる方が多かったような気がする。40年ほど前の話だ。
現在では定年後に再就職するのが当たり前の時代になり、企業に対しても来月2021年4月からは定年が65才まで引き上げられ70才までの雇用が努力義 -
Posted by ブクログ
サブタイトルに「イキイキしなくちゃダメですか」とあるので、イキイキしない定年後もよいではないか! という著者の主張が展開されるのかと思いきや、さにあらず。著者がインタビューを試みたいずれの人たちも十分にイキイキしているように見えました。
自分にとってはまだ少し先のことですが、こんな風にアクティブにいけるだろうか、やっぱ仕事もなくなってお金にも困ってますます引きこもる悪循環になるのではないか、とネガティブな想像ばかり膨らんでしまいます。
とはいえ、様々な人たちの定年後を垣間見ることができる点では、この本の内容は興味深いものでした。”入門”とありますが、定年後の生活に対する初歩的なルールがわか -
Posted by ブクログ
投入できる資源が少ない場合は、局地的に勝てる部分に資源を投入しそこだけで勝ち、その勝ちに紛れてどさくさのうちに戦場全体で勝ちにいく、というのが開成高校野球部の戦略の根幹である。
で、この戦略は中小企業の社長がドラッカーの次に手を出すランチェスター戦略にも似ており、その意味で普遍的な弱者の兵法なのだろう。
自分も基本的に弱者なので、このような兵法を駆使しないと勝ちの可能性がない開成高校野球部の面々に大いに共感しながら読み進めた。といっても面々はあまりに個性的すぎて読者の共感を拒絶するようなところがあり、筆者のパンピー的な視点に助けられ、そんなに気が合うわけではないけどたまーに飯を食うくらいの遠目 -
Posted by ブクログ
<感想>
本書を読んで「健康のためなら死んでもいい」というジョークを思い出した。本書には損をしないためにコストに合わない努力をする人々が出てくる。俯瞰して眺めると明らかに非合理的なのだが、当人たちにとっては目先の小さな損得を回避することが正義になるらしい。
特に「自分の得」を「相手の損失」で測る人々の存在は身につまされた。
損得は比較の中で生まれる。比較対象が無ければ主観の満足度しかない。「損したくない」は同程度の他者との比較から生まれる感情なのだ。
最終章の年配のご婦人たちのコメントは「損したくない」感情を見事に昇華した偉人のようでもあり、哲学者の雰囲気も感じさせる。「損したくない」感情に