高橋秀実のレビュー一覧

  • おやじはニーチェ―認知症の父と過ごした436日―

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    認知症の父親が亡くなるまでの1年半の生活を記録したノンフィクション。認知症について、父親の言動や行動を哲学的な観点で考察する。意思疎通が難しい父親とどのように付き合うか、認知症の知識、現在の対処方法、言葉の定義や意味、哲学的な考察など、著者が苦心する様子と親子のユーモラスな会話などが読んでいてとても面白いし勉強になった。
    自分も月に1度、妹が世話している認知症の伯母の介助に行っていたが、会うたびに徐々に会話が成立しなくなり、うわの空の状態が増えて、最後は自分の身の回りの事がわからなくなって施設に入った。伯母は半年後に97歳で亡くなった 。母の姉達は、90代に入っていずれも認知症を発症し、80代

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    2023年10月09日
  • おやじはニーチェ―認知症の父と過ごした436日―

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    認知症の父の言動を哲学の命題と照らし合わせて考察する著者。目から鱗のような発想だと思った。著者が言う哲学の命題の数々はよく理解できないが、認知症の方の言動を哲学的に説明しているのを読むと、認知症は、人間の本質に近づくことであるような気がした。

    このお父さん、側から見るとなんとなく可愛らしくクスッと笑ってしまう。最後まで息子夫婦(著者の妻がまた見事) のそばで暮らせて幸せだったことだろう。

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    2023年10月06日
  • 「弱くても勝てます」―開成高校野球部のセオリー―(新潮文庫)

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    勝つかまけるかわからない。ノれば乱打戦。だめなときはだめ。つまり、運。もちろんそうではないときもあるが、何事にも例外はあるのである。運があるから勝ち負けがあるのである。 
    のような、いわゆる「野球」のイメージを覆したような理論に圧倒された。

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    2023年08月18日
  • 定年入門 イキイキしなくちゃダメですか

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    様々な立場の方にインタビューされているので定年というかそれぞれの人生が垣間見れるのが面白い。基本的には空白の時間も趣味や仕事で埋めようしているようにも思える。
    それにしても暇がどうだとか言えるのは羨ましい。多分氷河期世代辺りからはそんな贅沢な悩みのある老後は難しいだろうから。

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    2023年07月30日
  • はい、泳げません

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    久しぶりに文字を読んで笑った。自分が小中学生時代の、プールの授業を思い出した。とても懐かしい気持ちになった。
    泳ぎ方の説明が、「運動学」的な言いまわしになっているため、少しイメージしづらい所もあった。でも、わかるところは、思わず自分の体をクネクネ動かしながら読み進めた(笑)
    桂コーチからのアドバイスで、「水泳は上手いか下手かではなく、綺麗か醜いか」という言葉が印象に残っている。部分部分の綺麗さよりも、全体的な綺麗さ。何事も、上手さではなく、「美しいか」という視点でやることが大切だと思った。
    自分はギターを弾くが、上手さより「綺麗さ」を追及していきたい。

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    2023年06月27日
  • はい、泳げません

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    泳げない人はこんな事を考えていたのかと驚きつつ、所々吹き出してしまった。いやあ面白かった。映画も観ようっと。

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    2023年06月24日
  • おやじはニーチェ―認知症の父と過ごした436日―

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    認知症の人が何を考えているのか想像しにくいところだが、日々のやりとりを哲学で意味づけしていくと、難しいながらになんとなく、そうなんだと理解できる場面もある。
    病気として捉える必要はない。

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    2023年06月14日
  • 「弱くても勝てます」―開成高校野球部のセオリー―(新潮文庫)

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    セオリーっていうほど勝ててないけど!
    まぁそれはさておき、開成と言えば頭良いんだから頭脳プレーで勝負だぜ、みたいな、ベイビーステップみたいなんかと思ったら、勢いで打ちまくれ、という豪快さだった。打って当たるか当たらないかはギャンブルだと言い切るところが適当やなー、って最初思ったけど、こういうギャンブルできるからスタートアップで儲けられるんかな、とか思うと、なんか考えてしまうわな。
    しかしメンバーそれぞれ主張が強いというか。やっぱ開成ってのはスゴイわけですよ。

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    2023年03月05日
  • おやじはニーチェ―認知症の父と過ごした436日―

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    哲学と認知症をむずびつけるとはなんともユニーク。
    哲学は私には難しいけれど、なるほどと思うところがいくつも。こんな視点で向き合うのも時には必要。優れた介護士さんはこんな境地なのかしらとも思う。

    日経BPでもインタビュー記事がありましたが、併せて読むとさらに興味深い。
    それにしても、何度も散歩に付き合い、会話する著者には脱帽。仕事から逃げるには好都合だったとは、私もそうなりそうで、深くうなずけました(笑)

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    2023年03月02日
  • おやじはニーチェ―認知症の父と過ごした436日―

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    父の脳内を知りたい、理解したい、でも困難。確かに、認知症を哲学としてとらえると腑に落ちる部分もあると思います。「はい泳げません」が面白かったので手に取りました。ノンフィクション作家の視点での筆致ながら、父の介護での切なさや葛藤が伝わります。

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    2023年02月21日
  • はい、泳げません

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    綾瀬はるかさんと長谷川博己さんが主演で映画化されているようで、表紙が2人の写真でした。作中の登場人物と2人のイメージがぴったり重なり、読んでて楽しかったです。ノンフィクションは初めて読みましたが、作者の泳ぐごとに対しての感情の波がとても面白くクスッと笑えました。なんだか泳ぎたくなってくる、一冊です。

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    2023年01月29日
  • 道徳教室 いい人じゃなきゃダメですか

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    学生時代、道徳の授業がなんとなく気持ち悪く、
    意見を求められ、その意見に正解はないけど、まわりが納得するような意見を求められているような空気が苦手でした。
    筆者の言うところの「日本の道徳教科書は「みんな仲良く楽しい」が大前提」で、それを感じ取ってと言われているような。
    読んでみて腑に落ちたのは、日本の道徳の授業では「みんな」の中の自分を見つめる、みんなとうまくやっていくための「気持ち」を重視しているということ。
    学校(あるいは道徳の授業)はファンタジーの世界だと思えば、当時の自分はもう少し気楽に過ごせたのかな。

    なるほどと思ったのは、
    ドイツの道徳教科書は「一人でいる」ことの価値を尊重する。

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    2023年01月25日
  • 道徳教室 いい人じゃなきゃダメですか

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    道徳について真面目に語っている本かと思いきや世の中について考察している本でした。最初の方が堅苦しくてちょっと読みづらいですが後半が面白いです。SNSなどを見ていると気になるよくわからない正義感の正体がちょっとわかる気がしました。

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    2023年01月18日
  • 道徳教室 いい人じゃなきゃダメですか

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    道徳の授業は洗脳を行っているのか…と思ってしまった。集団で過ごすために和を重んじることは大切だけど、なんでもかんでも「みんなで」とか「みんな一緒に」とかを目指すのは怖いなぁ。「みんな」っていう言葉は曖昧でとても便利。
    読みやすい文章でサクサク読めました。

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    2022年11月19日
  • 道徳教室 いい人じゃなきゃダメですか

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    道徳の小学校の教科書及び道徳の授業を参観しての筆者の感想をきさいしたものである、しかし面白いのは筆者がハウステンボスのロボットが働くホテルに宿泊して、ロボットにいろいろと聞いてみたりさらに実際に体験した不便なことを書いた場面であった。

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    2022年11月08日
  • 「弱くても勝てます」―開成高校野球部のセオリー―(新潮文庫)

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    2014年購入
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    高校生の時に一度読んでるけど久々にもう一度読んでみた。
    野球のルールは全然わからないしあまり見たことないけど、不思議と情景が見えてくる文章。開成高校の野球部員の受け答えが頭の良い人のそれで、頭良い人の思考は妙に頑固で論理的で面白かった。下手なのに大量得点できるというのは想像つかないけど、その勢いに相手チームはやられるのかな。一度ドサクサ野球を見てみたいなと思った。
    「開成の生徒は同じ喋り方をする」というのは、私も大学生時代の時に「この大学の人はみんな喋り方が似てる」って思ったことと通じるものがあった。偏差値の同じような人たちはやっぱりみんな似たような喋り方をするのかな。

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    2022年11月04日
  • 「弱くても勝てます」―開成高校野球部のセオリー―(新潮文庫)

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    君達、日本に生まれた育ってくれてありがとう、と心の声がこぼれてしまう。
    有名な進学校開成高校野球部密着ノンフィクション。
    彼らは明らかに偏差値が高く、あからさまに練習量が少なく、あまねく野球が好きな高校生。
    グラウンドは他部と共用で週一使用。グラウンド整備で終わりそう。しかも皆さん、身体より先に頭で考えちゃうからマイペース。それに対峙する監督さんは、東大卒の保体教師。彼らの思考に見合った檄を飛ばす。練習量が少ないので守備は、捨てる。確実にストライクを入れゲームを壊さないピッチャーを選ぶ。とにかく前からきたボールを打って、早めのチャンスで一気攻める。通称ドサクサ野球。
    生徒を実名で掲載し取材を許

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    2022年10月08日
  • 「弱くても勝てます」―開成高校野球部のセオリー―(新潮文庫)

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    高橋秀実(1961年~)氏は、東京外語大モンゴル語学科卒、TV番組制作会社勤務等を経て、フリーのノンフィクション作家。元ボクサーで、ボクシングのジムトレーナーの経験もある。『ご先祖様はどちら様』で小林秀雄賞受賞(2011年)。
    本書は、「小説新潮」の連載をもとに、2012年に出版(2014年文庫化)されたもので、ミズノスポーツライター賞優秀賞を受賞。2014年4~6月には、「弱くても勝てます 〜青志先生とへっぽこ高校球児の野望〜」としてTVドラマ化(日本テレビ系/キャストは二宮和也、有村架純、山﨑賢人等)もされた。
    内容は、長年に亘り東大合格者数連続1位の進学校・開成高校の野球部が、2005年

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    2022年07月16日
  • はい、泳げません

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    映画を見る前に原作をと思い読んだが、とても面白かった。自分も水泳は得意ではなく、ブールで優雅に泳いでみたいと憧れているが、この本を読むと案外できるのではないかと思ってしまう。桂コーチのアドバイスに納得し、是非これを試してみたいとも思った。ただこれがどこように映画化されたのか想像できす、まずは映画を観に行くつもり。その後、ブールに行ってみたい。きれいに泳げるようになれば、人生が変わるのではないかという淡い期待を持っている。

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    2022年06月19日
  • はい、泳げません

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    書店で帯に映画化の文字があったため手に取った。
    どうやらカナヅチの人の水泳の話らしい。

    私自身は泳げる人側で、コロナ前は月に一度くらいのペースでプールに行き、ゆっくりクロールで1キロ泳いでいた。泳ぐことは好きで四泳法マスターした。

    泳げる立場の読み手からすると、
    この本を読みながら泳ぐイメージができて楽しかった。そうそう、腕は横にだよね、とか。

    なぜ泳げないのか言葉にしてもらえてわかりやすかった。
    コロナ中でもイメージトレーニングで泳げて楽しい。

    泳げない人には同意できる本。
    泳げる人には水泳の楽しさを言葉にしてもらえる本。

    本自体ページ数が少ないので、サラッと1日で読めてしまいます

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    2022年05月15日