高橋秀実のレビュー一覧
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著者の本読んだのこれで6冊目。現場に足を運び、当事者達に直接話を聞くスタイルは変わらず、小学校で先生や生徒に話を聞いたり、VRを体験したり、スマホ教室に通ったり。実体験からの独特の感性、切口による(とぼけた)考察は今回も面白かったが、若干いつもよりこじつけ的な感じが拭えなかった。
道徳とは、間主観、つまり自分を客観視する「自分」と、「みんな」(全員という意味ではなく)が承認する規範に気付き、それに従う事だと。簡単に言うと、「みんな」が困ったり迷惑に感じる様な言動をしない様に気をつけるという事か。小学校の道徳の時間は、「みんな」でその事を考える時間になっているらしい。
本作では、当時の菅総理の答 -
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ネタバレ「校正」に関するエッセイ集。最初は校正者への取材から始まり、校正という仕事、言葉の意味について書いているのだが、憲法にも誤植はある、という話からどんどん話は広がって薬のラベル、遺伝子の話にまで行き着く(遺伝子にも校正者がいるのだ!)。読みやすいんだけど読みごたえはある、という感じの文章で、言葉についての面白い話が次々に出てくるので読んでいて飽きない。
憲法にも誤植があるという話は驚いたが、ただ「ある」という豆知識的な話に終わらず、英語の草案との比較や憲法制定のために行われた議論にまで踏み込んで憲法の文章の意図に迫っていくのが面白かった。
その他の章も辞書や古典、哲学者の言葉を引用しながらも言 -
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校正から、漢字とは、文章とは、言葉とは、日本語とは。
色々巡るエッセイ。
文章を追えば文字が見えず、文字を追うためには文章を読んではならない。
そんな感じか。
書き文字とは何か。
色々と考えさせる。特に、日本語の文章にとって、公正とは欠くことの出来ない重要なパーツになっている。
わかる。
最近の書籍は、ほんまに校正入ってんのかと思うようなのが多い気がしている。
本書に何人か出てくる校正者たちの、プロフェッショナルなこととは大違いだ。
校正とは言霊であるという。
なんかわかったようなわからんような。
全体に、あまりユーモアは感じないエッセイだった。
ただ、よくわからないままに日本国憲法に -
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ネタバレ朝日新聞の書評欄でとりあげていたので読んだ。
親の認知症が顕在化してきたというのも動機の一つではある。
高橋さんはひとりぐらしの認知症の親と暮らしているのだが、お父さんの認知や徘徊が相当ひどい。うちの親はまだここまではきていない。
著者である息子と会話はするもののトンチンカンな返答ばかりで、おかしな会話となってしまう。それを著者が読んできた哲学書や思想書と照合するとなんとなく腑に落ちるというような気づきがいろいろ出てくる。会話も支離滅裂なら、思想との結びつきもおもいつくままって感じで、ニーチェとかアリストテレスとかウィトゲンシュタインとかだされても、一過的で読んでいるほうとしてはあまり深くは