竹本健治のレビュー一覧
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ドグラ・マグラと虚無への供物は読んでいたので良かった。虚無への供物感が結構あった。
奇数章と偶数章で展開するらしいが、どちらが現実でどちらが小説かわからなくなる。メモとってたけど、はてなばかり。最後まで何がなんやらわからないまま終わった。何日もかけて全然進まずで辛かったのに、結局誰が生きてるかも犯人かもわからないなんてw私だけ?wこれぞ奇書。
最後のサイドストーリーがめちゃくちゃ良かった!主人公があれ?って、永遠に違う世界を繰り返してるような。好き。また読む。
舞城の九十九十九も章ごとに変わる話だっけど、断然こちらの方が難しい。
次は黒死館殺人事件かディスコ探偵水曜日、だ。
早く奇書制覇したい。
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Posted by ブクログ
ネタバレ竹本健治さんは、初読でした。
この作品は、まずノベルズ、角川ホラー文庫として発刊され、そのあと角川文庫として再発刊。読んでみて、ホラー文庫の範疇では収まらないことに納得しました。
作風は、表現しにくいと思います。読んだ事がある中では、江戸川乱歩、夢野久作氏らの系統ではないかと思います。いわゆる、わからない奇書的な幻想譚。
短編集で、トランプの四つの絵札の記分けされています。中井秀夫のトランプ譚を意識してるのですかね。読むにあたり、多少の読者への助力でしょうか。
♣️5編 ミステリーゾーンのようです
「氷雨降る林には」
不倫相手の死を自死とされ、疑問を抱く男。
彼が辿るのは、自らのねじれた家族関係の記憶であり、そこに事件の影が重なる。
「陥穽(かんせい/おとしあな)」
雪に閉ざされた山荘で、殺人が発生。
閉鎖状況下での「推理合戦」が展開される、正統派クローズド・サークル風の一編。
「けむりは血の色」
中学生で喫煙者という、今では考えにくい設定から始まる。
心臓病を抱えた年下の少年の殺害は、夢と現実のあわいで描かれ、推理と幻想が交錯する。
「美樹、自らを探したまえ」
自らの出自を探ろうとする女性・美樹。
幾つもの殺人と自死に巻き込まれるなかで、彼女を取り巻く人間関係は不可思議な縁によって結びついていく。
「緑のいざない」
「緑」という色彩と、香料のイメージが手がかりとなって事件の真相が明らかになる。
感覚的モチーフを推理の中核に据える作風は、どこか江戸川乱歩を思わせる。
◆の章――黒科学からの黒ファンタジー
「夜は訪れぬうちに闇」
中学生らしき少年たちが「黒樹祭」に招待される。
しかし祭りの終盤、一人の少年が闇に呑まれるように姿を消し、不可解さだけが残される。
「月の下の鏡のような犯罪」
江戸川乱歩『目羅博士』を思わせるリスペクト的な一編。
幻想と犯罪のあわいに、鏡のような奇怪な論理が広がる。
「閉じ箱」
タイトル作にして難解作。数式が次々と現れるが、読み進めるうちに「論理を理解すること」よりも「論理に呑まれる体験」そのものが核心であるかのように感じられる。
❤︎子供の世界の異形
「恐怖」
医師である父親の、隠された所業。
子どもの目に映るその姿は、尊敬から恐怖へと変わっていく。
「七色の犯罪のための絵本」
⚪︎赤い塔の上で
虹の全景を見たいという男を、少年は赤い塔の上から投下する。
夢想と殺意が無邪気に重なり合う、子どもの残酷な寓話。
⚪︎黒の集会
少年が夜ごと目にする黒い集会。
彼の反抗は正しかったのか、それとも闇に抗えぬままだったのか。
⚪︎銀の風が吹き抜けるとき
草原を吹き抜ける銀の風――それは自然の光景か、ナイフの閃きか。
幻想と暴力が交錯する瞬間
⚪︎白の凝視
ピアノにのめり込む少女。
遂には首を吊り、その揺れる身体はメトロノームのように。
⚪︎ラピスラズリ
血も涙も濃紺の少年。
彼は、果たして本当に“少年”という存在だったのか?
⚪︎緑の沼の底には
記憶の混乱は、やがて幻想の深みへと沈んでいく。
⚪︎紫は冬の先ぶれ
森は紫に染まり、空は雪を告げる。
そして少年は、地底へと沈んでいく。
♠︎佐伯千尋を物語として
「実験」
真の実験体は誰なのか――混乱と幻惑の果てに。
「闇に用いる力学」
夢見る能力がもたらす夢
「跫(あしおと)」――彼女が聞いたその真実とは
音が澤村伊智さんと似ていて驚きがあった
「仮面たち、踊れ」
そのクラスメートは、私しか知らない。
そしてそれを知った時、私は自分の罪を思い出した。
この作家さんの作品は、もう少し読み込むと
面白さが深まりそうなんですけど
今はここまで
私なりの覚書なので、ネタバレになる部分があるかもですが、古い作品は今更あっても良いじゃんとも思うし
それでも嫌な方もいるかもだし
あんまり考えると、楽しくないなと思うこの頃
一応 -
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他にはない暗号小説という感じでした。黒岩涙香について全くの無知であったため、難しいと感じる部分も多々ありました。しかしながら、いろはをはじめとしたパングラムなどの多く暗号や謎は非常に印象的でした。探偵の牧場も非常に魅力的なキャラクターで面白かったです。
涙香のトリックなどが匠だと感じましたが、ミステリー小説としての要素としては他に比べると少なく少し長いように感じてしまいました。ミステリー小説で面白いと聞いたので読んだ私としてはイメージとことなっていたためこの評価になりました。他にもシリーズがあるので読んでからの方が良かったかもしれません。 -
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ネタバレ角川ホラー文庫ベストセレクションの第二弾。今回も8名の作家の8作品だった。特に印象に残ったのは以下の3作品。
「骨」小松左京
なにかに突き動かされるように庭を掘り続ける主人公の姿が最後に悲しみを誘った。何かを思い出しかけているという描写がよかった。
「或るはぐれ者の死」平山夢明
こんなにも悲しい話だとは思わなかった。自分だけでも死者を埋葬しようとしたその清らかな心は悪意に踏み躙られる。
「人獣細工」小林泰三
この作品が最も衝撃だった。自分と父の秘密を探らずにはいられない、そのはやる気持ちが痛いほど伝わってくる。凄まじいラストだった。 -
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ネタバレ○ 総合評価 ★★★☆☆
〇 サプライズ ★★★☆☆
〇 熱中度 ★★★★☆
〇 インパクト ★★☆☆☆
〇 キャラクター ★★★☆☆
〇 読後感 ★★★☆☆
総合評価 ★★★☆☆
竹本健治によるウロボロスシリーズの第二弾。実名小説パートでは、うんこ事件の真相を推理することになる。うんこ事件とは以下のとおり:
○ 第一のうんこ事件
京都大学ミステリ研究会の部室で、「ブレード街の殺人」という本にうんこがされるという事件。この事件は15年ほど前の事件
○ 第二のうんこ事件
山口雅也の家で、「ビッグ・ボウの殺人」という本にうんこがされるという事件
○ 第三のうんこ事件
新保博久の家で、「うんこ殺人事件」という作品にうんこがされるという事件
○ 第四のうんこ事件
笠井潔の家で、「バーナビー・ラッジ」という作品にうんこがされるという事件
○ 第五のうんこ事件
田中幸一がうんこまみれの死体で発見されるという事件
実名パートとは別に「麻生邸」という館で、殺人事件が起こる。水樹という5歳の少年の殺人事件があり、火巳子という女性が自殺する。また、木羅という女性が死体で見つかる(事故とも目される。)。これらの麻生邸には、「牧場智久」と名乗る少年や、矢吹駆と名乗る探偵が出てくる。
実名パートには、うんこ事件の推理合戦や、法月、綾辻、麻耶などの原稿、物理などの雑学についての記載や、漫画まで含まれる。
その後、竹本竜都が、チェーンの掛かった部屋から消失するという事件を経て、実名パートと麻生邸パートの事件が交錯する。麻生邸事件の謎は、矢吹駆と名乗っていた笠井潔が解明し、犯人は成海という女性ということで終わる。麻生邸パートを一人称で記述していた「冥王星」に当たる人物は、冥王星が惑星ではなくなってしまうことを予見するように、まるで物語に登場しなかったかのように消滅していく。
実名パートは、第1、第2のうんこ事件については真相は語られず、第3、第4のうんこ事件は田中幸一の仕業であるとされ、第5のうんこ事件の犯人は、オリエント急行殺人事件のように、あまたのミステリ作家ということにされてしまう。
そして、杉田朋江として竹本健治の周囲に現れていたのは小野不由美であったという真相で終わる。
ウロボロスシリーズの雰囲気は大好きだし、竹本健治の文体は肌に合う。雑学部分も楽しく読めた。好みの作風で、好きな作家なので、ひいき目で見ているが、客観的に見ると、ウロボロスの基礎論は、優れた作品とは言えないと思う。もしかしたら、実名で登場していた作家達から横槍が入ったのかもしれないし、私の読解力が足りないだけかもしれないが、物語としては割り切れない部分が残ってしまっているように思う。
うんこ事件の真相も、犯人の血液型といった物的な証拠が出てないので、いかようにも解釈できる。第5のうんこ事件の真相も、一応の推理はされているが唐突すぎる。杉田朋子=小野不由美という真相は、伏線もあり、納得し得るが、そもそも物語の本筋にあまり関係がないように思える。小説ジャックの真相も不明
総合的に見ると、甘くみても★3止まりだろう。
○ 実名パートの登場人物
竹本健治
本作品の著者
笠井潔
ミステリ作家。うんこ事件の被害者のひとり。宇川邸での推理合戦にも参加する。矢吹駆という名前を騙り、麻生事件にも関わる。
山口雅也
ミステリ作家。「うんこ事件」の被害者のひとり
乾敦
ウロボロス偽書から登場人物のひとり。早稲田ミステリ倶楽部出身
中井英夫
虚無への供物の作者。作中で死去する。
宇山日出臣
新本格の仕掛け人である講談社の編集者
島田荘司
ミステリ作家。ウロボロスの基礎論ではチョイ役
綾辻行人
ミステリ作家。ウロボロスの基礎論では、一部、原稿を記載し、田中幸一が全く美青年でないことを書く。宇川邸での推理合戦にも参加する。竹本健治により、犯人探しのために採取されたうんこから、ガンであることが分かる。
小野不由美
作家。綾辻行人の妻。宇川邸での推理合戦にも参加する。杉田朋子として竹本健治の周囲に何度も現れ、酉つ九の名前で小説を書いて賞に応募したりしたのも彼女
法月綸太郎
ミステリ作家。宇川邸での推理合戦にも参加する。
麻耶雄嵩
ミステリ作家。宇川邸での推理合戦にも参加する。
竹本竜都
竹本健治の息子。4歳
田中幸一
ミステリ評論家。第5のうんこ事件の被害者。何もあんな殺され方をしなくても…。
六反田良平
京都大学の学生。ミステリ研究会に所属
新保博久
ミステリ評論家。うんこ事件の被害者のひとり。証拠物件としてうんこを採取する。
東海洋士
竹本健治の友人。匣の中の失楽の「根戸」のモデルと言われる。
橘田
中井ファンで研究所に務める女性。うんこを検査する。
○ 麻生邸パート
水樹
麻生邸事件の最初の被害者。5歳の子ども。「水星」に位置づけられる。
金江刀自
「金星」に位置づけられる。
月彦
「月」に位置づけられる。
火巳子
水樹の母。自殺する。「火星」に位置づけられる。
木羅
麻生邸事件の第二の被害者。「木星」に位置づけられる。
珂土
「土星」に位置づけられる。
天音
「天王星」に位置づけられる。
成海
「海王星」に位置づけられる。
日馬
「太陽」に位置づけられる。
牧場智久と名乗る少年
本名江川欄。麻生邸事件のパートでは頭を殴られ、実名小説パートでは記憶を失い、「天使」として登場する。
「冥王星」の位置づけのおとこ
名前は出てこない。麻生邸事件パートの記述者。水樹を殺害する。 -
Posted by ブクログ
ネタバレキレイにサクッと解決!する物語では無かったけど、それがかえって現実味を感じさせる作品でした。
探偵役だと思われた主人公の推理が、間違っているとは…!!物語の常識としては意外な展開でしたが、主人公の年齢を考えると、そうなるのも納得です。
短編のチェス殺人事件にしても、言いっ放しでかき混ぜておいて、実際は本当に自殺だったとしたら、残された二人はどうなるんでしょう?
でも、実際智久には真実を証明する義務も逮捕する権限も無い訳だし、少年探偵が活躍(?)した後って、実際にはこんな感じになるのかもしれません。
天才棋士の少年という現実感の薄い存在と、どこか現実味のある展開に、何ともいえないムズムズ感が残りました。
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Posted by ブクログ
なぜこの本を予約したのかさっぱり思い出せません。ともかく読んでしまう。
1993年角川ホラー文庫創設。そこから30年あまりの作品の中から精選収録のアンソロジー。
竹本建治「恐怖」1983
小松左京「骨」1972
SFっぽさあり
宇佐美まこと「夏休みの計画」2017
新しいなって思う
坂東眞砂子「正月女」1994
女の嫉妬の怖さ
恒川光太郎「ニョラ穴」2013
平山夢明「或るはぐれ者の死」2007
都会の隅で見過ごされる悲しさ
服部まゆみ「雛」1994
雛人形の怖さと女の情念の怖さのダブル
小林泰三「人獣細工」1997
ありえなくもない豚と人間の相互移植
坂東さんの正月女は、言い伝えにまつわる話。死期が近い若い妻が死んだ後の夫への嫉妬。諦めきれない思いや、優しげだけど裏がありそうな家庭の状況等、怖いより上手し。
たぶん、坂東さん読みたかったのだと思う。