竹本健治のレビュー一覧
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ネタバレ面白かった!
下巻はいろんな謎がどんどん解けていくので先が気になって一気に読めた。
登場人物もみんな個性があってそれだけでも楽しいし、事件や推理合戦ももちろん面白かった。
事件自体の謎は細かい疑問ポイントを覚えて繋ぎあわせながら読んでいけばもしかしてこういうことかも、とはわかるけど暗号だったり謎の地下迷宮だったりワクワクするポイントが多くて惹きつけられる。
囲碁や暦の薀蓄?謎?は私にはなかなかぴんとこなくてあまりちゃんと理解できないまま進んじゃったけど…。
それと黒死館読んでる人はもっと楽しめるかも。
作者のあとがきや喜国さんの解説?というかあとがき?(むしろ作品の一部って感じすらある)も -
Posted by ブクログ
噂に聞いてたとおり、なにが現実でなにが作中作なのか……酩酊感がすごい。
この人物はどっちで死んだんだっけ?などもごちゃごちゃになってくるので読むときは勢いをつけて一気に読みきってしまったほうがいいと思う。
私は、だらだらとしてしまったので結構戻って確認したりしながらになってしまった。
結局最後はこれが真実なのかな、というようなのはあるもののもうここまで来るとなにがなんだかわからないし推理を信用できないというのが正直なところ。
構造はややこしいものの、文章自体は読みやすいのでこれを若くして書いたというのはほんと物凄いことだなぁと。
何年後かでも一気に読めそうな時がきたらまた読んでみたい。 -
Posted by ブクログ
あとがきで約40年前の作品と知って驚く。再刊にあたり、昭和の年号は削除したものの、その他の内容はいじっていないというが、時代の古さはさほど感じられない。描かれている囲碁規約の現在との相違点などは、十数年前の漫画『ヒカルの碁』でさえ、コミ5目半の設定(現在では6目半)であったことから、大した問題ではない。気になった箇所があるとすれば、小学生の牧場智久が「~かしら」という言い回しをする部分。いま小学生が言うものなら、昭和か、と突っ込みを入れられる。
続編である『将棋殺人事件』と『トランプ殺人事件』を著者は「狂気3部作」のうちの2作としている(残りの一作は『匣の中の失楽』である)。つまりこれらは、 -
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日本四番目の奇書?はたして。
ミステリーマニアの仲間たちのなかで、奇妙な連続殺人が起こる。それは仲間の一人が書いた小説と酷似していて…。
上記の情報は前もってわかっていて、それだけに本格推理物として読もうとすることはどうしてもできず。内容もミステリの部分よりも衒学的で奇をてらうような語りが心をつかんで離さない。序盤の「十戒」を自分達でたてる辺りで狂気を感じただ傍観するように読み進める。
確か書店のフェアで見つけて、ポップを書いた人は書庫に籠って時間を忘れてよんでしまったみたいなエピソードがあって、それはすごくわかる。ある種の人間をひきつけてやまない妖しさがあるというか。だから、人によって評価は -
Posted by ブクログ
4-
ここ最近読んだ本の表紙がある特定の傾向に偏っているのだが(別名買うのがちょっと恥ずかしいシリーズ)、そこはご愛嬌。意図的に“片付けている”ようなものなので、どちらかと言えばあまり期待せずに読んでいたのだが、そんな中、本作は意外や面白かった。プロット、筋立て、キャラ造形と単純に上手い。ロボットやエロなど、いろいろと味付けされているが紛れもなく探偵小説であるし、特に2話の犯人を指摘する場面など、“緋色の研究”のシャーロック・ホームズそのものの言い回しでニヤリとさせられる。もしかしてホームズ全集ぐらいはインプット済みか、という深読みを誘発させられて楽しい。
と言うか思ったほどエロ描写は多く