竹本健治のレビュー一覧
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ネタバレ暗号ミステリってちょっと腰が引けちゃうというか、あまり考えずに読んで「へー」ってなりがちなタイプなんだけど、これは凄かった。いろは歌は日本人には馴染みのもので、読んでいて「なるほど」と思うことも多くどんどん没頭した。
それにしてもこの怒涛のいろはには圧倒された。どんな頭脳の持ち主なんだろう!だいたい旧仮名遣いやら古語やら、こんなに自在に操れるなんて凄すぎる。
小1のこどもに普通にオセロで負けてしまう私にはとても考えつけそうにないけど、チャレンジしてみようかな(笑)
黒岩涙香については、たぶん高校時代に日本史で軽く教わり、萬朝報を創刊した巌窟王や噫無情の翻訳者であるということくらいは知っていた -
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囲碁の若手実力者 牧場智久の的確な推理により殺人犯を暴き出すストーリーだが、黒岩涙香の業績の展開も含め、かなり複雑な構成だ.山極の旅館での殺人事件に立ち会った智久が推理を開始する場面が発端だが、碁盤上に倒れた被害者を見た彼は碁石が異常に多いことを指摘する.場面は変わって涙香が作ったとされる隠れ家で11名が暗号解読に勤しむ場面が続くが、涙香の幅広い知識にミステリー愛好家の連中も苦労する.智久が落石で怪我、美佐子が毒で死亡し、犯人探しが始まる.涙香の多彩な趣味には驚いたが、暗号を組み込む才能も素晴らしい.智久が犯人を炙り出す過程が楽しめた.
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ネタバレ面白かった!
下巻はいろんな謎がどんどん解けていくので先が気になって一気に読めた。
登場人物もみんな個性があってそれだけでも楽しいし、事件や推理合戦ももちろん面白かった。
事件自体の謎は細かい疑問ポイントを覚えて繋ぎあわせながら読んでいけばもしかしてこういうことかも、とはわかるけど暗号だったり謎の地下迷宮だったりワクワクするポイントが多くて惹きつけられる。
囲碁や暦の薀蓄?謎?は私にはなかなかぴんとこなくてあまりちゃんと理解できないまま進んじゃったけど…。
それと黒死館読んでる人はもっと楽しめるかも。
作者のあとがきや喜国さんの解説?というかあとがき?(むしろ作品の一部って感じすらある)も -
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噂に聞いてたとおり、なにが現実でなにが作中作なのか……酩酊感がすごい。
この人物はどっちで死んだんだっけ?などもごちゃごちゃになってくるので読むときは勢いをつけて一気に読みきってしまったほうがいいと思う。
私は、だらだらとしてしまったので結構戻って確認したりしながらになってしまった。
結局最後はこれが真実なのかな、というようなのはあるもののもうここまで来るとなにがなんだかわからないし推理を信用できないというのが正直なところ。
構造はややこしいものの、文章自体は読みやすいのでこれを若くして書いたというのはほんと物凄いことだなぁと。
何年後かでも一気に読めそうな時がきたらまた読んでみたい。 -
Posted by ブクログ
あとがきで約40年前の作品と知って驚く。再刊にあたり、昭和の年号は削除したものの、その他の内容はいじっていないというが、時代の古さはさほど感じられない。描かれている囲碁規約の現在との相違点などは、十数年前の漫画『ヒカルの碁』でさえ、コミ5目半の設定(現在では6目半)であったことから、大した問題ではない。気になった箇所があるとすれば、小学生の牧場智久が「~かしら」という言い回しをする部分。いま小学生が言うものなら、昭和か、と突っ込みを入れられる。
続編である『将棋殺人事件』と『トランプ殺人事件』を著者は「狂気3部作」のうちの2作としている(残りの一作は『匣の中の失楽』である)。つまりこれらは、 -
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日本四番目の奇書?はたして。
ミステリーマニアの仲間たちのなかで、奇妙な連続殺人が起こる。それは仲間の一人が書いた小説と酷似していて…。
上記の情報は前もってわかっていて、それだけに本格推理物として読もうとすることはどうしてもできず。内容もミステリの部分よりも衒学的で奇をてらうような語りが心をつかんで離さない。序盤の「十戒」を自分達でたてる辺りで狂気を感じただ傍観するように読み進める。
確か書店のフェアで見つけて、ポップを書いた人は書庫に籠って時間を忘れてよんでしまったみたいなエピソードがあって、それはすごくわかる。ある種の人間をひきつけてやまない妖しさがあるというか。だから、人によって評価は