感情タグBEST3
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全寮制のミッション系高校を舞台とした一風変わった青春ミステリの短篇集。汎虚学研究会という、奇妙な面々を中心に巻き起こる事件の数々はミステリ、ホラー、青春小説と幅広く、単なる事件の謎だけではない、物語としての謎が多分に含まれている。一見まばらで統一感が無さそうにも思うが、逆にこのごった煮感は他に類を見ない。短篇一つ一つのキレも抜群によく、型にはまらない独特の読後感と余韻は魅力的。
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汎虚学研究会に所属する4人の男女が経験するホラーミステリー。
幽霊ものと本格ものが混じってます。
後半のお話はキャラものとしても全然問題ないよ的な作りで、寧ろマサムネとタジオの関係を詳しく知りたくてたまらないという。
もちろん続編はあるよね。
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聖ミレイユ学園のダラダラしゃべるクラブ「汎虚学研究会」のマサムネ、タジオ、フクスケ、タマキが学内の事件を解決する短編集
「闇のなかの赤い馬」
密室のサンルームで焼死した神父と赤い馬の絵が消失した謎とは
「開かずのドア」
工作室の開かずの間で死んだ女生徒の幽霊を呪文を発して撃退する
「世界征服同好会」
30年前の映研が製作した自主映画の作家がフクスケの母だった
「ずぶ濡れの月光の下」
タジオが怖い老婆に追われてどうしよう…と思ったら夢だった
「個体発生は系統発生を繰り返す」
タマキとマサムネが人の罪と記憶について談義する
〈感想〉
初出が2003〜2012年とバラバラで各短編は舞台は同じだけどそれぞれ独立した作品で、最初の作品が本の半分を占めていて濃厚なミステリーだった。逆に他がページ数少なく物足りず
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再読。聖ミレイユ学園で起こる怪事件を「汎虚学研究会」という名称のクラブ員たちが解き明かしたり議論したりする話が五篇収録されている。といってもその五篇とも全部話のテイストが違うので色んな味が楽しめるのが良い。最初の「闇のなかの赤い馬」は講談社ミステリーランドとして個別に刊行されていたものでミステリ色が強いのもこれかな。好みなのは日常の謎といった趣を持つ「世界征服同好会」。
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マサムネとタジオみたいなキャラクターの語りに翻弄されるのはなかなかに楽しい感覚だったが、「闇のなかの赤い馬」以降はミステリとしては楽しめなかった
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4本の短編と1本の中編が収められている。ミステリやサスペンス、ホラーの要素がメインであるけれどそのジャンルかと問われれば回答に困る独特な雰囲気が漂っている。加えて退廃的・耽美的な要素も顔をのぞかせており、かなり好みがわかれるような内容だと思う。個人的には可もなく不可もなしといった感じであるが、『世界征服同好会』は結末も含めてかなり面白かった。