新装版 匣の中の失楽

新装版 匣の中の失楽

1,595円 (税込)

7pt

推理小説マニアの大学生・曳間が、密室で殺害された。しかも仲間が書いている小説の予言通りに。現実と虚構の狭間に出現する5つの《さかさまの密室》とは? '78年、弱冠22歳の青年によって書かれたこの処女作は「新本格の原点」、「第4の奇書」と呼ばれる伝説の書となった。いまだ色褪せない未体験の読書を今こそ! 幻のサイドストーリー『匳(こばこ)の中の失楽』も収録!

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新装版 匣の中の失楽 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2021年12月25日

    素直に読めば奇数章の物語が「現実」で、所謂解決編が欠けている偶数章の物語が、ナイルズの書いた小説になるのだと思う。そう読まなくったって良いのだけれど。で、そんな風に読めば、意外なくらい(アンチでない)ミステリとして、かっちりとまとまっている。発表当時ならともかく、今となってはそうしたところや全然読み...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年07月05日

    2年前に新装版講談社文庫が再発されて、特別短編「匳」が収録されたので購入して再読。
    たしかン十年前に講談社文庫で「虚無への供物」に続く第四の奇書という謳い文句で紹介され、手にとって寒い夜に読んだのが初見だった。
    始まりからして霧のかかった夜に一人歩きしている大学生のシーンだったんで、あまり期待はして...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2017年08月01日

    『虚無への供物』の後に読むとほんとに工夫されてるなと思う。別の角度から再表現してるというか。虚無への供物もそうだけれど、酩酊感で作中に気を取られているところに終盤のラッシュがあって、正気に戻って現実世界に立ち返ると、現実にいながらにして作中に巻き込まれてる。哲学の思考実験とか、不確定性原理とかスリッ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年11月16日

    いやー、奇書。奇書だ奇書だとは聞いていたが、やっぱり奇書だった。22歳の青年がこれを書いたって?うそでしょー!?

    さしずめ現代に蘇る黒死館殺人事件ってとこか。全編を通じて醸し出されるペダンティックで奇妙な空気は、僕のようなある種の人間を熱狂させる。
    次から次へと姿を見せる謎、そして謎解き→その謎解...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年07月18日

    この本を読んで、最初『読解力が足りないんじゃないか?』そう思った。
    しかしもう、そう思った段階で作者の罠にはまっていたのだけど(笑)。

    読んでいくうちに、幾重にもかこまれた迷宮に落ちていった。
    そして、真実とかそういうものがあまし意味をなさなくなっていく。
    仲間の殺人を信じ、それを暴こうという...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年07月13日

    五年以上積読だったのを、ようやく読む。
    「虚無への失楽」と「死霊」に大きく影響されているなと思いながら読んでいたが、解説を読むと確かに「ドグラ・マグラ」や「黒死舘」からの影響も。

    ミステリはとくに、登場人物が魅力的かどうかが重要視されるが、
    本作では人物の描きわけができていない、というより、...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年07月06日

    前に双葉文庫版を読んでいるから、一応再読に入るのかしら?やはり凄い作品だ!一体どちらが現実で、どちらが作中作なのか全くワカラナイ…この終わり方では彼ら自体もしかしたら存在などしていなかったのでは?・・と、思ったり思わなかったり。とにかく頭の中がパニックになること必須。これを機にたくさんの人に読まれま...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年01月31日

    ページの多い本だったけど、集中して面白く読めた。
    勿論、古い作品で謎な部分も多いので、全てを読みつくしたのではないことは
    わかっているが、それでもやはり面白い。

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    Posted by ブクログ 2023年05月30日

     こりゃ参りました。奇数章と偶数章で小説内の現実と作中作である虚構が入れ替わり、しかもどちらが現実かも判然としないという構成からして度肝を抜かれますが、自然科学、人文科学からカルト論までジャンルを超えて繰り広げられる目くるめく知的対話に圧倒されっぱなしでした。

     推理小説マニアの大学生・曳間(ひく...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年03月05日

    どっちが現実でどっちが虚構なのか。
    現実と劇中劇がぱたぱたと入れ替わる複雑な構造だけど、ちゃんと「今、どちらなのか。どちらの事件の話をしているのか」を明確にしてくれる文章だから余計な混乱しなくて意外とノンストレス。
    最終的に「現実」とされたサイドは本当に現実なのか。実は書かれてないだけで「……という...続きを読む

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