竹本健治のレビュー一覧

  • 恐怖 角川ホラー文庫ベストセレクション

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    坂東眞砂子さんの『正月女』と恒川光太郎さんの『ニョラ穴』が印象的。
    平山夢明さんと小林泰三さんのはもう何度も作品読んだことあるけど、相変わらず好き。

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    2022年04月17日
  • 狐火の辻

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    ネタバレ

    竹本健治さんの作品は「匣の中の失楽」以来!
    今回は温泉街を舞台とした怪談ミステリとなっている。全く関係のなさそうないくつかの怪談話が、徐々に繋がってゆくのが気持ちいい。

    天才棋士が探偵のシリーズらしいのだが、シリーズ感はなく、本作からいきなり読んでも楽しめる。
    本作においては、探偵役の牧場は、神のお告げをするごとく、解決への糸口を刑事たちに告げるだけで、推理の過程は全く描かれない。実際に動くのは刑事の楢津木や薫子たち。
    それゆえ、探偵ものではなく、ライトな刑事小説を読んでいるようだった。

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    2022年03月06日
  • 凶区の爪

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    あとがきで作者も言うとおり、「横溝」風のミステリ。何故、死体は倉の壁に埋め込まれねばならなかったのか、というホワイダニットが中心で、それが解けると、犯人の見当もついてしまう。ただ、論理はそこまで緻密なものではなく、多少強引さも感じる。
    ちなみに普通だったら、死人はもう一人出たはず。それを巧みに回避したおかげで、結末は多少明るくなって終る。個人的にはこういうところが竹本ミステリのいちばんの美質。

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    2022年02月24日
  • 涙香迷宮

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    牧場智久シリーズ。前半、読むのがしんどいからって、途中で辞めたら後悔しますよってタイプの本。黒岩涙香、囲碁や連珠についてのアレコレで埋め尽くされた前半を読むのは辛かった…。ようやく事件が動き始めた後半からは、涙香の隠れ家、台風の中のクローズドサークル、いろは歌に込められた暗号と、面白さ目白押し。犯人の動機もやや弱いが、連珠が好きな人ならもっと楽しめたのかな。とにかく、暗号を仕掛けた、作者作の大量のいろは歌は圧巻!しかし…最後の推理ゲームの答え、全然分からないんですけど…

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    2021年12月22日
  • 恐怖 角川ホラー文庫ベストセレクション

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    あまり好みの内容ではなかった。

    ただ、正月女の話はばあちゃんに聞いたことある話に良く似ていた。「正月」という所が「西の女」という話だった気がするけど、昔話なんてそんなもんか。ちょっとゾッとしたけど。

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    2021年09月26日
  • 閉じ箱

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    ネタバレ

    短編集だから玉石混合…というよりは、こちらの好みの問題か。「ホラー」メインで読み始めたので、幻想的なミステリーの冒頭から違和感がつきまとい、どうにものめり込めなかった。
    そんな中なので、『恐怖』のようにすとんと落とす納得のホラーが有難い。

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    2021年08月29日
  • これはミステリではない

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    これはなんだったんだろう…
    確かにミステリではなかったのかもしれない。
    でも…
    "ミステリではない"と謳えば何やってもいいのか。
    でもこれをやりたかったから、"ミステリではない"と言っているわけで、文句言われる筋合いはない、と作者は思っているのか。
    残るのは不条理。回答が得られたような得られなかったような…。
    とりあえず人物相関図は欲しい。

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    2021年05月24日
  • 涙香迷宮

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    天才囲碁棋士牧場智久を探偵役とした本作。今までにも牧場智久を探偵役とした話はあったが今作はゲーム・シリーズの延長上にあたりながらもそれ以外の要素もふんだんに盛り込まれている。暗号としてのいろは歌がメインなのは言わずもがなで、勿論そこにはミステリのエッセンスも忘れてはいない。けれどどうしても暗号解読がメインになってしまうので、そういうのがあまり好みではない私にはちょっと合わなかったかな…。

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    2021年02月17日
  • 囲碁殺人事件

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    牧場智久シリーズ、ゲーム三部作第一弾。
    囲碁タイトル戦の最中、勝利確定かと思われた棋士が近くの滝で首無し屍体で発見された。
    囲碁に関する蘊蓄がたくさんなので、囲碁をまったく知らない私はスルーしてしまった箇所も多いが、囲碁を知っていたらもっと楽しめたのかもしれない。
    牧場智久シリーズは何作か読んでいるが、幼い頃は賢いとはいえ年相応の部分もあり、まだ探偵然とはしていなかったのだなと感じた。やはり順番に読む方がいいですね。

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    2021年01月16日
  • 囲碁殺人事件

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    この設定だと天才少年棋士が探偵っぽいが、ワトソン然とした大脳生理学者が名推理を披露して謎を解くのがミソかな。作者の名前を見ると身構えてしまうが、ライトミステリ風で読みやすい。囲碁に関する蘊蓄はさすがに読み飛ばした。

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    2020年11月30日
  • これはミステリではない

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    ミステリではないと銘打ちながら、ミステリであり、最後に有り体な収拾がつけられない。ホワイダニットにこの答えはアリなのか。いや、これも答えだ。推理小説として求められる謎と解答を提示するものではなくて、読み手のエゴを満たすミステリでは無いと言う事か。誰が為の挑戦状かと言う一文にそれを感じる。読み取りたいと言う願望を完無視して嘲笑いながら、登場人物を読み手のエゴから解放している。読み手の為の登場人物では無く、彼らが彼ら自身の為に蠢き夢想する様に読み手側が巻き込み事故され、ミステリな人間のありようを見せつけられる、そう言う意味でのミステリなのかと思った。

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    2020年10月31日
  • ウロボロスの基礎論 下

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    ネタバレ

    一読、とても疲れてしまった。
    面白かったか面白くなかったかといえば、面白かったんだけど、とにかく、ついていくのが大変。真相も、酉つ九を名乗っていた人の正体と、竜ちゃん消失の謎と、うんこすりかえの謎は明らかにされたけど、あとはどうなっているのかよくわからないまま……。うんこ事件の謎は、あそこで竹本さんが言った通りの解決でいいのかな?麻生家も、よくわからないまま……。というか麻生家事件の「僕」って名前明らかにされていた?あの人は結局何ものだったのか……。水樹くんをぶら下げたのは誰?骨揚げの時の謎のプレートは何??そういうのほっぽり出してると「あとがき」でも指摘されてるけど、ううん座りが悪い。しかし

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    2020年09月02日
  • 涙香迷宮

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    ネタバレ

    評判が良かったので読んでみたくて、シリーズモノだと知ってまずは『囲碁殺人事件』を読んだんだけど、三部作探すのが面倒臭くなって、将棋とトランプを飛ばして本作品に着手した。
    そしたら12歳だった智久は全く子供っぽさがなくなった18歳になってて、天才の名をほしいままにしてた。
    ちょっと飛ばしたのを失敗したかなと思った(笑)。
    脳科学者の須堂なんかも居なくなってて残念。

    タイトルの「涙香」は人名なのね。
    全然知らなかった。

    とある老舗旅館で殺人事件が起きて、たまたま対戦で近隣に来てた智久と担当刑事が知り合いだったことから、智久は現場に立ち会い、解決に向けて頭脳を働かせる。
    一方、智久の示唆で見つか

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    2020年08月30日
  • 囲碁殺人事件

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    ネタバレ

    囲碁、全然知らないんです。
    なので棋譜を使った暗号は全然ピンと来なかった。
    ていうか、かなり囲碁に詳しくないと、暗号の真意は腑に落ちないんじゃないかな。

    囲碁界の鬼と言われる槙野九段がタイトル戦の第2局目に凄い閃きで勝利しかかったその夜、首切り遺体で発見される。天才少年棋士智久と大脳生理学者須堂が事件に挑む。

    1人殺されるシンプルな事件。
    途中棋譜の暗号から導き出される推理は根拠がよく分からなくて、集中して読めなかった。
    しかも推理が間違ってて読者は惑わされる。まぁ高根犯人だと動機に無理がありすぎるし、真犯人は別人フラグ立ってたけどね。
    真相は面白く読んだけど(特に頭を切り落とされた理由)

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    2020年08月22日
  • 新装版 ウロボロスの偽書(下)

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    ネタバレ

    ものを知らない私は、ウロボロスといえば「はてしない物語」の表紙のしっぽを噛み合う2匹の蛇のイメージが浮かぶ。「はてしない物語」も、外から読者という形でかかわっていたはずのバスチアンがいつのまにか本の中のファンタージエンに取り込まれていく、中に入り込んでいくという物語で、「ウロボロスの偽書」も最初は3つの物語が分立しているのかと思いきや、まじりあい絡み合い、どこが表でどこが裏なのか判然としなくなり、読者はどこを立ち位置に踏ん張れば良いのかわからなくなる、そういう物語。「はてしない物語」が単純な入れ子構造なのに対し、こちらはいったい何元なのか読んでいるうちに分からなくなるほどだけれど……。読み始め

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    2020年08月20日
  • 涙香迷宮

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    ★★★☆☆ 3.6
    もはや天才すぎて凡人にはついていけない(笑)。「かっこわら」が付くくらいの圧倒的才能の前に僕ら読者は口をパクパクさせて読むことしかできない。本当に天才的な暗号すぎてまじで全く意味わからないけど、overwhelming genius boy は素晴らしい。

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    2020年08月06日
  • 狂い壁 狂い窓

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    怖いと聞いてすごいと聞いて読んで、あんまりすごいと思わなかった。読みにくいわかりにくい。コロンボや、横溝正史を思い出すような半端さが目立つ。面白くないわけではない。

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    2020年07月19日
  • 新装版 匣の中の失楽

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    とても難しくて私にはよくわからなかった。
    現実と非現実世界が複雑で
    頭の中が整理できないまま終わった感じ。
    心理戦のラストも納得いかない。

    しかし昔の小説は密室がお好きね。
    そういえば昔の2時間サスペンスドラマも密室が多かった気がするな。

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    2020年07月18日
  • 汎虚学研究会

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    再読。聖ミレイユ学園で起こる怪事件を「汎虚学研究会」という名称のクラブ員たちが解き明かしたり議論したりする話が五篇収録されている。といってもその五篇とも全部話のテイストが違うので色んな味が楽しめるのが良い。最初の「闇のなかの赤い馬」は講談社ミステリーランドとして個別に刊行されていたものでミステリ色が強いのもこれかな。好みなのは日常の謎といった趣を持つ「世界征服同好会」。

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    2020年06月06日
  • かくも水深き不在(新潮文庫)

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    オープンエンディングなのはそれでも良いんだが、割とはじめの方でネタが分かってしまったので、もうひと展開欲しかった。

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    2020年04月18日