竹本健治のレビュー一覧
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ネタバレ聖ミレイユ学園のダラダラしゃべるクラブ「汎虚学研究会」のマサムネ、タジオ、フクスケ、タマキが学内の事件を解決する短編集
「闇のなかの赤い馬」
密室のサンルームで焼死した神父と赤い馬の絵が消失した謎とは
「開かずのドア」
工作室の開かずの間で死んだ女生徒の幽霊を呪文を発して撃退する
「世界征服同好会」
30年前の映研が製作した自主映画の作家がフクスケの母だった
「ずぶ濡れの月光の下」
タジオが怖い老婆に追われてどうしよう…と思ったら夢だった
「個体発生は系統発生を繰り返す」
タマキとマサムネが人の罪と記憶について談義する
〈感想〉
初出が2003〜2012年とバラバラで各短編は舞 -
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ネタバレ竹本健治さんは、初読でした。
この作品は、まずノベルズ、角川ホラー文庫として発刊され、そのあと角川文庫として再発刊。読んでみて、ホラー文庫の範疇では収まらないことに納得しました。
作風は、表現しにくいと思います。読んだ事がある中では、江戸川乱歩、夢野久作氏らの系統ではないかと思います。いわゆる、わからない奇書的な幻想譚。
短編集で、トランプの四つの絵札の記分けされています。中井秀夫のトランプ譚を意識してるのですかね。読むにあたり、多少の読者への助力でしょうか。
♣️5編 ミステリーゾーンのようです
「氷雨降る林には」
不倫相手の死を自死とされ、疑問を抱く男。
彼が辿るのは、自らのねじれた -
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他にはない暗号小説という感じでした。黒岩涙香について全くの無知であったため、難しいと感じる部分も多々ありました。しかしながら、いろはをはじめとしたパングラムなどの多く暗号や謎は非常に印象的でした。探偵の牧場も非常に魅力的なキャラクターで面白かったです。
涙香のトリックなどが匠だと感じましたが、ミステリー小説としての要素としては他に比べると少なく少し長いように感じてしまいました。ミステリー小説で面白いと聞いたので読んだ私としてはイメージとことなっていたためこの評価になりました。他にもシリーズがあるので読んでからの方が良かったかもしれません。 -
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ネタバレ角川ホラー文庫ベストセレクションの第二弾。今回も8名の作家の8作品だった。特に印象に残ったのは以下の3作品。
「骨」小松左京
なにかに突き動かされるように庭を掘り続ける主人公の姿が最後に悲しみを誘った。何かを思い出しかけているという描写がよかった。
「或るはぐれ者の死」平山夢明
こんなにも悲しい話だとは思わなかった。自分だけでも死者を埋葬しようとしたその清らかな心は悪意に踏み躙られる。
「人獣細工」小林泰三
この作品が最も衝撃だった。自分と父の秘密を探らずにはいられない、そのはやる気持ちが痛いほど伝わってくる。凄まじいラストだった。 -
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ネタバレ○ 総合評価 ★★★☆☆
〇 サプライズ ★★★☆☆
〇 熱中度 ★★★★☆
〇 インパクト ★★☆☆☆
〇 キャラクター ★★★☆☆
〇 読後感 ★★★☆☆
総合評価 ★★★☆☆
竹本健治によるウロボロスシリーズの第二弾。実名小説パートでは、うんこ事件の真相を推理することになる。うんこ事件とは以下のとおり:
○ 第一のうんこ事件
京都大学ミステリ研究会の部室で、「ブレード街の殺人」という本にうんこがされるという事件。この事件は15年ほど前の事件
○ 第二のうんこ事件
山口雅也の家で、「ビッグ・ボウの殺人」という本にうんこがされるという事件
○ 第三の -
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ネタバレキレイにサクッと解決!する物語では無かったけど、それがかえって現実味を感じさせる作品でした。
探偵役だと思われた主人公の推理が、間違っているとは…!!物語の常識としては意外な展開でしたが、主人公の年齢を考えると、そうなるのも納得です。
短編のチェス殺人事件にしても、言いっ放しでかき混ぜておいて、実際は本当に自殺だったとしたら、残された二人はどうなるんでしょう?
でも、実際智久には真実を証明する義務も逮捕する権限も無い訳だし、少年探偵が活躍(?)した後って、実際にはこんな感じになるのかもしれません。
天才棋士の少年という現実感の薄い存在と、どこか現実味のある展開に、何ともいえないムズムズ感