竹本健治のレビュー一覧

  • 将棋殺人事件

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    「大脳生理学。換言するならば、脳髄を相手どった探偵学。ー現代科学のあらゆる分野の最先端を武器として、人間にとっての最大の謎のひとつである大脳を覗きこみ、分け入り、その働きを細胞単位、分子単位にまで暴きたてようとする学問。けれどもそれは、脳髄が脳髄を探偵しようとする構図であるからには、最初から呪われた学問なのかも知れない。」なるほど。

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    2013年02月26日
  • 汎虚学研究会

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    汎虚学研究会に所属する4人の男女が経験するホラーミステリー。
    幽霊ものと本格ものが混じってます。
    後半のお話はキャラものとしても全然問題ないよ的な作りで、寧ろマサムネとタジオの関係を詳しく知りたくてたまらないという。
    もちろん続編はあるよね。

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    2012年10月27日
  • 汎虚学研究会

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    ネタバレ

    聖ミレイユ学園のダラダラしゃべるクラブ「汎虚学研究会」のマサムネ、タジオ、フクスケ、タマキが学内の事件を解決する短編集


    「闇のなかの赤い馬」
    密室のサンルームで焼死した神父と赤い馬の絵が消失した謎とは

    「開かずのドア」
    工作室の開かずの間で死んだ女生徒の幽霊を呪文を発して撃退する

    「世界征服同好会」
    30年前の映研が製作した自主映画の作家がフクスケの母だった

    「ずぶ濡れの月光の下」
    タジオが怖い老婆に追われてどうしよう…と思ったら夢だった

    「個体発生は系統発生を繰り返す」
    タマキとマサムネが人の罪と記憶について談義する


    〈感想〉
    初出が2003〜2012年とバラバラで各短編は舞

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    2012年10月18日
  • キララ、探偵す。

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    主人公の周りには美女がよく集まる。
    よくある設定ですが、
    まぁ、単純に羨ましいですね…

    このメイドロイドを開発した研究所は
    ホント、ツボをおさえてますよね。

    次回作もあるみたいですし、
    今後のキララに期待してます!

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    2012年05月06日
  • 狂い咲く薔薇を君に~牧場智久の雑役~

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    ウミヒト君が可愛いです。牧場君のクールすぎない探偵ぶりにライバル心を抱きつつなんか仲良しなのが楽しかった。ミステリーとしても読みやすく面白かったです。シリーズ他も読んでみようかな。

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    2010年11月16日
  • キララ、探偵す。

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    おもしろい。ある意味、とってもツボをおさえた作品ですね。イラストからして(笑)イラストと後ろの解説だけで買っちゃいました。
    そして、予想通りのお話。予想以上ではなかったけれど、水準は、けっこう高い。

    まあ、ロボットが好きなので、ちょっと評価は甘くなりますね。

    しかし、こんなロボットが出てきたら、ますます、人間は人間とつきあうことに耐えられなっていき様な気がしてならないです。

    「ちょびっツ」ですねぇ。

    アレは、人を裏切らないから。

    アレと人間の幸福な関係っていうのは、どういうものなんでしょう。

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    2010年08月23日
  • トランプ殺人事件

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    暗号がすごい!!
    竹本さん、あなたは天才です。
    こういうゆるいような緊迫しているような雰囲気がいいねえ。

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    2009年10月04日
  • 将棋殺人事件

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    ゲーム三部作の第二弾。…文庫版の紹介に第一弾て書いてあるのは何なんだ(←騙された)。前半は様々なシチュエイションの全く無関係な話の断片ばかりを見せられている様で混乱するかも知れないが、それらが「詰将棋」を一つのキーワードに収束してゆき(途中若干話が巧く進み過ぎの感が無くも無い)、最後にはきっちり筋が通る。デビュー作『匣の中の失楽』が面白かったので読んでみたが期待通り。文章も巧い。

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    2009年10月04日
  • トランプ殺人事件

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    ゲーム三部作の最後の作品。天才囲碁少年の牧場智久君は、最初の作品に比べて成長した様子で、今回の作品では姉の典子と共にガッツリと推理していました。

    精神科医の天野が中心となって進むストーリーだからか、途中で夢野久作作品のような雰囲気を感じました。また、「匣の中の失楽」を彷彿とさせる、掴みどころの無さ。
    特典の麻雀殺人事件と併せて、竹本健治作品らしさの強い仕上がりだなと思いました。

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    2025年10月30日
  • 涙香迷宮

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    暗号ミステリー
    ミステリー要素は正直薄いのだが暗号部分の創作が凄すぎる。信じられん労力
    いろは歌(いろは47文字、または「ん」を入れた48文字を1文字ずつ全て使った文章)が題材でそれがしかも暗号になっている

    こんなものを創作
    もはや物語うんぬんより日本語アッパレ
    どやって考えたんだ…ほんとに…すんごいでござる

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    2025年10月22日
  • 将棋殺人事件

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    再読感想、ゲーム三部作の二作目。
    地震により発見された2つの遺体、恐怖の問題と噂される怪談話、詰将棋問題の盗作疑惑…
    複数の点でしかない個々の謎は“極めて稀な”例であるのか。
    詰将棋の所はほとんど理解できなかった(汗)が
    薄ぼんやりとした霧の中を延々と歩かされる様な幻想味溢れる展開と収束は竹本先生ならでは!

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    2025年10月21日
  • 閉じ箱

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    竹本健治さんは、初読でした。
    この作品は、まずノベルズ、角川ホラー文庫として発刊され、そのあと角川文庫として再発刊。読んでみて、ホラー文庫の範疇では収まらないことに納得しました。
    作風は、表現しにくいと思います。読んだ事がある中では、江戸川乱歩、夢野久作氏らの系統ではないかと思います。いわゆる、わからない奇書的な幻想譚。

    短編集で、トランプの四つの絵札の記分けされています。中井秀夫のトランプ譚を意識してるのですかね。読むにあたり、多少の読者への助力でしょうか。

    ♣️5編 ミステリーゾーンのようです

    「氷雨降る林には」
    不倫相手の死を自死とされ、疑問を抱く男。
    彼が辿るのは、自らのねじれた

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    2025年09月07日
  • 涙香迷宮

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    他にはない暗号小説という感じでした。黒岩涙香について全くの無知であったため、難しいと感じる部分も多々ありました。しかしながら、いろはをはじめとしたパングラムなどの多く暗号や謎は非常に印象的でした。探偵の牧場も非常に魅力的なキャラクターで面白かったです。
    涙香のトリックなどが匠だと感じましたが、ミステリー小説としての要素としては他に比べると少なく少し長いように感じてしまいました。ミステリー小説で面白いと聞いたので読んだ私としてはイメージとことなっていたためこの評価になりました。他にもシリーズがあるので読んでからの方が良かったかもしれません。

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    2025年08月10日
  • 恐怖 角川ホラー文庫ベストセレクション

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    角川ホラー文庫ベストセレクションの第二弾。今回も8名の作家の8作品だった。特に印象に残ったのは以下の3作品。
    「骨」小松左京
    なにかに突き動かされるように庭を掘り続ける主人公の姿が最後に悲しみを誘った。何かを思い出しかけているという描写がよかった。
    「或るはぐれ者の死」平山夢明
    こんなにも悲しい話だとは思わなかった。自分だけでも死者を埋葬しようとしたその清らかな心は悪意に踏み躙られる。
    「人獣細工」小林泰三
    この作品が最も衝撃だった。自分と父の秘密を探らずにはいられない、そのはやる気持ちが痛いほど伝わってくる。凄まじいラストだった。

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    2025年05月23日
  • ウロボロスの基礎論 下

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    ネタバレ

    ○ 総合評価    ★★★☆☆
    〇 サプライズ   ★★★☆☆
    〇 熱中度     ★★★★☆
    〇 インパクト   ★★☆☆☆
    〇 キャラクター  ★★★☆☆
    〇 読後感     ★★★☆☆

    総合評価  ★★★☆☆
     竹本健治によるウロボロスシリーズの第二弾。実名小説パートでは、うんこ事件の真相を推理することになる。うんこ事件とは以下のとおり:
    ○ 第一のうんこ事件
     京都大学ミステリ研究会の部室で、「ブレード街の殺人」という本にうんこがされるという事件。この事件は15年ほど前の事件
    ○ 第二のうんこ事件
     山口雅也の家で、「ビッグ・ボウの殺人」という本にうんこがされるという事件
    ○ 第三の

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    2025年05月22日
  • 涙香迷宮

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    謎をこねくり回す、ど本格はあまり得意じゃないが、そこそこ楽しめた。
    暗号ミステリに対するこだわりは、いかれてるとしか言いようがない(笑)
    評価が高いのもうなずける。
    デビューのころの作者をキレキレを思い出させてくれる。
    が、やっぱり匣の中のほうが好きかな。

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    2025年04月13日
  • これはミステリではない

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    深い霧に包まれた保養所内で起きた殺人事件、そして失われた“犯人当て”の解答編。
    「汎虚学研究会」シリーズ2作目。
    作中作、夢、現実が交錯しながら物語は展開し、歪な結末を持って世界は閉じられる。
    タイトルが示す物語をどの様に受け止めていいものか…今は只静かに受け入れざるを得ない。

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    2025年03月16日
  • 涙香迷宮

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    いろは歌は漠然と好きなんですが、そうか作れるものなんだなと、、、私には無理ですが、、、
    凄い種類のものが出て来て驚きです

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    2025年03月01日
  • 囲碁殺人事件

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    ゲーム3部作の第一作、天才棋士牧場智久シリーズ作品です。
    囲碁を知らないと暗号部分が楽しめませんが、丁寧な伏線が張ってありミステリ部分は楽しく読めました。
    囲碁も、ミステリも少し見方を変えると違う世界が見えてくるような作品。講談社文庫は短編のチェス殺人事件も収録!

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    2024年11月01日
  • 囲碁殺人事件

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    ネタバレ

    キレイにサクッと解決!する物語では無かったけど、それがかえって現実味を感じさせる作品でした。

    探偵役だと思われた主人公の推理が、間違っているとは…!!物語の常識としては意外な展開でしたが、主人公の年齢を考えると、そうなるのも納得です。

    短編のチェス殺人事件にしても、言いっ放しでかき混ぜておいて、実際は本当に自殺だったとしたら、残された二人はどうなるんでしょう?
    でも、実際智久には真実を証明する義務も逮捕する権限も無い訳だし、少年探偵が活躍(?)した後って、実際にはこんな感じになるのかもしれません。

    天才棋士の少年という現実感の薄い存在と、どこか現実味のある展開に、何ともいえないムズムズ感

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    2024年10月31日