【感想・ネタバレ】凶区の爪のレビュー

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Posted by ブクログ

あとがきで作者も言うとおり、「横溝」風のミステリ。何故、死体は倉の壁に埋め込まれねばならなかったのか、というホワイダニットが中心で、それが解けると、犯人の見当もついてしまう。ただ、論理はそこまで緻密なものではなく、多少強引さも感じる。
ちなみに普通だったら、死人はもう一人出たはず。それを巧みに回避したおかげで、結末は多少明るくなって終る。個人的にはこういうところが竹本ミステリのいちばんの美質。

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2022年02月24日

Posted by ブクログ

「牧場智久・武藤類子」シリーズの第1弾。

牧場智久(まきば・ともひさ)は、17歳にして史上最年少で本因坊を獲得するという、囲碁史に残る業績を打ち立てます。この試合の世話人となった地元の名士・四条早雲(しじょう・そううん)は、試合後、智久を自宅へと招待します。智久の取材をしている雑誌編集者の槇村征夫(まきむら・まさお)とその従妹で智久と同い年の武藤類子(むとう・るいこ)、カメラマンの相原達也(あいはら・たつや)たちも、智久とともに四条家を訪れることになります。

四条家では、山吹(やまぶき)、撫子(なでしこ)、桔梗(ききょう)という3人の姉妹が智久たちを歓待し、楽しい時を過ごします。しかし類子は、、最近になって早雲が妾筋の少年・石毛椿(いしげ・つばき)を家に呼び寄せたせいで、四条家の人間関係が複雑にもつれ合っていることを知ります。一歩智久は、試合の緊張から解放された反動なのか、熱を出して寝込んでしまいます。こうして図らずも四条家に滞在することになった類子たちですが、そこで奇妙な殺人事件が次々に起こります。

地元に伝わる呪いの伝説をなぞるかのように、四条家の土蔵でバラバラにされた死体が発見されたのを皮切りに、16年前に四条家から姿を消した安樹の死体が発見され、さらに石蕗、撫子が次々に殺害されます。そしてついに、ようやく病から回復した智久が、椿に間違えられて犯人におびき出されてしまいます。すんでのところで命拾いをした智久は、たちまちのうちに事件の真相を白日のもとにさらけ出します。

推理小説としての完成度と、キャラクターや物語の舞台の魅力が、うまく融合されています。

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2015年02月13日

Posted by ブクログ

動機の面からも本格ミステリの超王道的内容(真相暴かれて笑い出す犯人キター 笑)なので、コテコテを味わいたい方には良いと思うが、或る程度ミステリ読み慣れた人間には着地点が予想でき過ぎて多分物足りない(斯く云う自分もその一人…)。第一の事件の死体装飾は綾辻行人のアイディアだと、云われてみれば成る程納得。

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2009年10月04日

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