雫井脩介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
虚貌キョボウ
嘘偽り、顔のつくり=本当の自分は出さずに、いろんな人物になりすまして生きてきた犯人
まず、登場人物が多く、かつ彼ら一人一人に細かなストーリーと情報があり、何に関係があるのだろうと思う描写が多かった。最初のうちはどの様に話が進むのかも読めなかった。
いざ事件が発生し、犯人たちの服役も終わり、20年を超え、その犯人たちを復讐して行くのは圧巻だった。ただし犯人が誰かはわからなかった。
最終的にはまさかあの人がとは思ったが、そうで合ってほしくないとも思っている。
最後はどんなトリックだったのか種明かしが欲しいなと思う作品だった。
読み終わると題名の意味がわかります。 -
Posted by ブクログ
Audibleで視聴。巻島のかつての失態がメディアの生々しい姿と一緒に書かれており、記者に腹が立ったり、巻島の対応にハラハラしたりと、そんな冒頭から始まる。
そんな中で、児童連続誘拐の名前が付いてしまうほど、事件は大きくなってしまう。人前に出るというのは、なかなか厳しい現実を突きつけられるのだなと思わされた。
失態を犯し、6年後に帰ってきた巻島はなかなか硬派でダンディになっていた。ナレーターの演技も相まってちょっとやそっとの風じゃ倒れない頼もしい捜査官になっていた。
劇場型捜査という名前があるのは初めて知った。警察の縦社会や、裏の顔、様々な思惑が渦巻く中で巻島や信頼できる仲間と一緒に弱みをみせるどころか、真っ向からあの失態を犯した原因ともいえるメディアを使いこなし犯人をあぶりだしていく。
そんな巻島たちの姿がかっこよかった。
そして、それからのタイトル。かっこいい。 -
Posted by ブクログ
捜査の展開は悪くなかったけど、蓋を開けてみると犯行に至った背景が思いの外語られなかった。おそらく主人公である巻島の、過去との向き合い方を強く打ち出すためだったのかなと思う。ただそのせいで、途中の投書のやりとりや、無節操な裏番のキャスター、警察OBタレントの行動などなど、周辺人物が何を目的にしていたのかご想像にお任せのまま、宙ぶらりんで終わってしまった感がある。
なので想像するに、犯人といい昔の女を追いかける男といい、劇場型犯罪という大きな舞台装置に、ただ他人の気を引きたいという、人のもっている本性を投影させたかったのではないだろうか。
本当に必要なことだけを、寡黙に泥臭くやり続ける。巻島を通して学んだことは、そんな重々しい生き方の多難さだ。どれくらいそこに価値を見出せるか。SNSの時代だからこそなお一層考えるべきことだと思う。