雫井脩介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
児童連続殺人事件。
一向に素性を見せない犯人。
警察はメディアの力を使った劇場型捜査に踏み切る。
被害者家族からすれば、
子供が帰ってくれば
犯人を捕まえてくれれば
それが誰であろうとどうだっていい。
しかし、警察にとって世間の注目を一挙に集めるこの事件は手柄だ。
どこの誰が指揮を務め、会見をし、犯人を捕まえるか。
人々の目にどう映り、如何に心象をよくするか。
結局はそれが大事なのだ。
下手に被害者や被害者家族に感情移入しない事が適切な判断に繋がるのだとしても、淡白だと感じた。
警察内部事情なんて全く知らない被害者家族からしたら、苛立つのも無理はない。
リアルな事件もこうなのかな… -
Posted by ブクログ
これは多分あれですよね。
読み手の年齢によって少し感じ方が変わりそうですよね。
そんな感じがしました。
新人刑事になった主人公が初めて捜査に関わることになった事件。
そこで組むことになった捜査一課の相手は子どもの頃に別れた自分の父親だった、と言う本当にありそうな無さそうな微妙なリアリティのある設定。
しかもこの父親が変人揃いの捜査一課のメンバーの中でも群を抜いて変人だからさぁ大変。
実際あそこまで破天荒なメンバーが揃うことはないと思うんだけど(何しろ妙な2つ名が全員についている)、やっぱり普通の人と違う部分がないと捜査一課の刑事なんて勤まらないのかなぁなんて思いつつその点だけは主人公に同情しました。
というかこれ、この話ね。
どれが話の主軸なのかがよく分からないんですよね。
小さい頃に別れた父親が家庭が壊れた原因だと思い込んで一方的に軽蔑している主人公と父親が仕事を共にすることで徐々に打ち解けるハートフルストーリーなのか、バリバリ捜査をして犯人とのアクションなんかもありつつ真相を暴いていく刑事ものなのか、事件をきっかけに知り合った女性とのラブストーリー的なやつなのか。
何かこう……「あれもこれもやりたい!から全部詰め込んでみました!」的な雰囲気を感じるというか……詰め込みすぎてどれも中途半端にとっ散らかってる感が拭えないというか。
ひとつひとつのストーリーは凄くいいのに全部混ざっちゃうとうまく噛み合ってないんだよなぁ、勿体ないんだよなぁとても。
大きく3章とかに分けずによくある「短編としてそれぞれ独立した話と見せかけつつ実は最終話で全部の伏線を回収する」みたいな作りの方がそれぞれに焦点も当てられるし良かったのでは?
実際回収しきれてない伏線いくつかあったし。
プラスの面を上げるとするなら非常に読みやすい所ですかね。
500ページちょっとあるのにスルスル読めてしまうので。
……500ページもあるならもうちょっと何とかならなかったんだろうか。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ飲料メーカー・シガビオの御曹司、志賀成功(なりとし)が
何者かによって別荘に監禁された。
半年後、解放された成功が会社に行くと
彼のポストには突如現れた異母兄・実行(さねゆき)が就いていた。
誰の指示で監禁されたのか?
読み進めると(あの人の仕業かな)と少し見えてくる。
栄養ドリンク、乳飲料の製造過程などが細かく丁寧に書かれている。
バランスよく、人間関係の複雑さも織り込まれているため
最後まで飽きさせない。
そして、不思議なのだけれど
雫井脩介さんは兄弟の名前を成功(なりとし) 実行(さねゆき) とした。
なぜ、このような名前にしたのだろう。
成功(せいこう)と読んでしまい
ストーリーが止まってしまうこともしばしばだったので。
もう一つの不思議は表紙のコアラ。
装丁された名久井直子さんのコアラと関係があるのかな。
名久井さんの「コアラ日記」によると
〈コアラの絵はヒグチユウコさんが描いてくれたわたしです〉とある。
そして、挿画担当のIQGMさんも
コアラをモチーフにイラストを描いていらっしゃるので
表紙がコアラなのか。
タイトルも登場人物の名前もスーッと自然に頭に入り
深く残らない程度の方が読み手としては助かります。 -
Posted by ブクログ
ヘッドハンティングを題材としたビジネス小説。
連作短編となっていて、こちらでも3編が語られています。
■引き抜き屋の苦心
老舗のカバンやの後継者探し。
職人気質の社員を束ねられる後継者を外から見つけてくることができるのか?タイムリミットはガンに侵された社長が亡くなるまで。
後継者候補は結局、家庭問題で別れてしまった息子。しかし説得することができるのか..
息子の想い、父親の想いが辛く切ない。
■引き抜き屋の報復
店舗数拡大にむけて、プロジェクトチームごと引き抜いてほしいとの依頼。
へ?プロジェクトチームごと引き抜くなんてあるの?って思います。そんなことしたら、引き抜かれた会社はガタガタですよね。
そして、そのヘッドハンティングの裏にあったものは..
ここでは、小穂の今の仕事のこだわりがしっかり伝わってきます。
信用って大事。
ちょっとコミカルに終わっているけど、ペアで動いた男は最低だよな..
■引き抜き屋の帰還
小穂の父親の会社が経営危機に陥ります。
外資からのTOBの危機、起きてしまった事故対応のまずさ。
さらにその裏で怪しい動きが..
池井戸潤張りのストーリ展開です(笑)
小穂は父親の会社を救うことができるのか?
ちょっと都合よく話が進みますが、それは、彼女の今までの仕事や信頼関係から得られたものと理解しました。
前編からのストーリともつながり、鉄板な展開でスッキリです。
とても楽しめました。
ドラマになっているのも理解できます。
ドラマ見てみたい。
お勧めです -
Posted by ブクログ
ヘッドハンティングを題材としたビジネス小説。
連作短編となっていて、本作では3編が語られています。
父親の会社で役員として働く小穂。ヘッドハンティングされてきた常務の大槻と対立して、会社を追い出され、ヘッドハンターとなることに..
世間知らずの小穂が人と出会うこと、仕事を通して成長していく物語、
ヘッドハンターの仕事や専門用語がよくわかります。
■引き抜き屋の代理
小穂がヘッドハンターになる経緯、そして、ヘッドハンターとしての最初の仕事が語られます。
最初の仕事は成り行きで一人の女性の転職にかかわることに..
■引き抜き屋の微笑
本格的にヘッドハンティングの会社での業務。
小穂の仕事の理解=わわわれ読者へのヘッドハンティング業界のシゴトや業務の進め方が理解できます。
そういう世界なんだなぁって思いました。
そして、あるレストラン経営者からの引き抜き。
その経営者の心を動かしたものは..
その取りまとめ、落としどころがすごい
■引き抜きやの冒険
小穂は人脈を広げるため、ホステスのバイトもやることに。
コストカッターと呼ばれるリストラ請負人の引き抜き。
冷徹なコストカッターの裏にあったものは..
登場人物たちのキャラが絶っていて、とても楽しい。
ドラマになるのも分かります。
後編へ続く!