雫井脩介のレビュー一覧
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@yonda4
井上康生の試合を見ると必ずこの本を思い出す。
多くの柔道家にとってのオリンピックは、それまでの人生そのものといっても過言ではないはず。
各選手の実力が拮抗している男子100kg超級は井上、棟田、石井など誰が日本代表になってもおかしくない。
かつて栄光のスポットライトのど真ん中にたっていた井上に世間は日本代表、北京で金メダルを、と期待してる。本人も当然そう思っている。
周囲、自分自身からのプレッシャーに耐えられなかったら。そこにドーピングという悪魔にささやかれたら。想像を超えたプレッシャーに心が折れてしまうかもしれない。
井上康生にはありえないだろうけど。
そ -
Posted by ブクログ
あいかわらず描写はとてもうまい。物事の描写もうまければ、心理描写もうまい。そして「見せ方」の部分の構成力も見事だと思う。
次の展開がまったく読めないままにページをめくらせる牽引力も強烈だ。
ただ、この物語はストーリーにあまりにも無理がある。真実が明らかになればなるだけ「え?本当に?」という気持ちが大きくなってしまう。それが残念であった。徹底したエンタメ志向は面白かったのだが、奇をてらいすぎた部分にのめりこめなかったのも事実だ。
あと、何作か読んできた中で必ず登場する、あまりにもマンガチックなキャラクターもマイナス要因ですね。
いや、ほんと。立場も境遇も違ういろんな人の心理描写はものすごいのです -
Posted by ブクログ
事件の経緯(動機)と事件の内容がやりきれない。そんなことでこんなひどい事を・・・ってまず思う。小説に引き込む要素としてみれば、これで成功でしょうが、個人的にはこの導入部はあまり好きではなかった。その後たくさんの人物がでてくるが、キャラクターの作り方は流石で、どれも分かりやすく、ストーリーのテンポもどんどんよくなっていく。特に警察が主人公な部分に関しては、著者が得意なのか、私が個人的に好きなだけかわかりませんが、とても安心して読めます。後半は楽しみですが、既に病魔に冒されている滝中巡査部長はともかく、娘の朱音あたりには救いがあればいいなあと思う。
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Posted by ブクログ
スポーツを絡めたミステリーのシリーズ、らしい。あまり読んだことのないタイプの小説。タイトルからわかるとおり、今回はスキー(アルペン競技)、どうやら共通の主人公の柔道ものの話が前段にあって、これはその続編のようである。私はスキーは初心者で冬季オリンピックもほとんどみないので競技の詳細はわからないが、石野兄弟の競技シーンなどの描写は疾走感などがよく伝わってくる。ただ、一部ドタバタ・お茶らけを盛り込んでいるのだが、メインのシリアスな部分とうまくマッチしてない/溶け込んでないような印象を受けました。ウルフや黒幕は相当の悪人なはずなのですが、、、そこにあまり踏み込まずに強引にハッピーエンドへもっていった
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Posted by ブクログ
「栄光一途」での主人公の女性が再び登場する。
本作ではスキー回転競技・日本チームのメンタルコーチに就任。
天才的な兄を競技中の謎の事故で亡くした選手をサポートする。
同行していた教授から,ある男に書類を届けるよう頼まれるが,
接触の寸前に相手は襲われ,主人公も追われる身に。
やがて,過去の事故死との関係が明らかになり…。
前作に続き,スポーツの暗部に焦点を当てている。
国同士の争いには,それぞれの思惑が関係する。
スキーのジャンプ競技で隆盛を誇った日本に対し,
ルール変更という対抗策をとった協会の横暴は記憶に新しい。
そういったテーマをうまくミステリーとして扱っている。