高殿円のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
され竜初の公式アンソロジー。
今をときめく幼女戦記やリゼロの作者、古株のベテラン作家まで、古今東西からされ竜を愛する執筆陣が集結してます。
まず読んで驚いたのはされ竜シリーズへの理解。
特にカルロ・ゼンや長月達平、望公太など、暗黒ライトノベルと喧伝されたされ竜にインスパイアされた世代、若い頃からされ竜を貪り読んでたろう世代の若手作家の短編は素晴らしい。よくぞこんな細かい所まで拾ったな!と驚嘆します。
ガユスの予備校講師のレシドなんて相当読み込んでないと出てこない名前!
ジャベイラやイーギーにレメディウスなど有名どころばかりでなく、ガユスの予備校の生徒やサラザールにイアンゴにベイリックに至るま -
Posted by ブクログ
剣ももたず、紅も刷かず。
香が魅力的なのは、男としての武力、女として嫁ぎ子を産むこと、どちらも選ばずに生きたこと。
史料が少ないと思われる題材を、ファンタジー要素や伊那の女性きぬの視点を交えて豊かに丁寧に描いた作品。
全編シリアスながら、合間に入る直政と家康の会話はユーモラスで楽しい。
権力や野心をエネルギーに活動する男性たちに共感できない香の気持ち、よくわかります。
いままで歴史小説が読めなかったのは(作品にもよるんでしょうけど)、「女と権力」へ向かう男性の欲望が理解できなかったからなのか…とこの作品を読んでいて気づきました。
合戦の場面がないので地味といえば地味なんだけれど、そのぶん -
Posted by ブクログ
ネタバレ近未来の日本を舞台にしたスパイもの。
「世界の改心(ワールドリフォーミング)」という、国々が軍縮を行い"平和"な世界を作ろうとしている世界で暗躍するスパイたち。日本も例外ではなく、公安五係として極秘裏にスパイが存在している。
日本のスパイは国籍・戸籍等がなく「サクラ」と呼ばれており、その候補生である海棠鋭利(主人公)とその相棒・御津見珀が、物語の主人公。
この本は角川文庫から出版されていたものの二次文庫になるため、本編の内容は、角川文庫のときとほぼ変わらない。
だけど、角川版を読み込んでいた身としては、あ、ここ削ったんだ、とか、ここの言い回し少し変わってる。というのが楽し -
Posted by ブクログ
ネタバレ1巻ではまり早速2巻目。
ローマの休日かっ!と思いきや、最後に見せた王女さまの決断に涙がでそうでした。
そして、主人公・シャーロットとルームメイト・カーリーのヒンディ語のレッスンシーンが好き♪
ヒンディ語がまだよくわからないシャーロットに甘い言葉を言わせて「たまらん・・・・・・」と言うカーリーが私にはたまらん(笑)
シャーロットから好みのタイプを聞き出しメモしたり、身長を伸ばそうと吐くほど牛乳を飲んだり、色々なものを背負っているカーリーが垣間見せる普通の少年っぽさが微笑ましくて、このままでいれたらいいね、と思わずにはいられませんでした。
これから時代が、国が、大人達が、そうはさせてくれないの