あらすじ
心の中に抱えた秘密。言ってしまったら取り返しのつかなくなるような言葉。いまなら、言えるんじゃないのか――。コインロッカーに衣装を預けて複数人格を楽しむ17歳の女子高生さちみ。ロリィタ服趣味をひた隠しにしつつそろそろ結婚もしたい、プチお局の29歳OLリョウコ。“それ”をカミングアウトしたとき、自分は、周囲は、どう変わる? ストレス解消、すっきりエンタメ!
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Posted by ブクログ
コインロッカーに衣装を預けて複数人格を楽しむ女子高生さちみ。ロリィタ服趣味をひた隠しにしつつそろそろ恋もしたいOLりょうこ。夫からの逃亡資金をため定年の日に逃げ出そうと計画中の初恵。読後感スッキリのストレス解消小説。
大変よき!
表紙のポップさとはうらはらに、序盤はなんだか暗い話もあるし、大丈夫かって、展開を心配したけれど。
最後は主人公たちみーんなハッピーエンド。
本当に良かったねーって感じです。
今回の主人公たちのエピソード、あるあるが多くて、
あーわかるーーって共感がしやすかった。
きっとこれから読まれる方も、そうなると思います
【常識】との戦い。
苦しんで苦しんで。
だけど周りの人と関わり、言葉にすることで、視界が開けていく。
この作品を読んで、総じて、人は言葉で伝えなきゃだめだな。
そして、いろんな人とコミュニケーション取ってみることで、人生が変わることもあるんだなー。
誰が決めたかわからん【常識】に捕らえられなくてもいい。
素敵なお話でした。
ぜひ読んでみてください〜
Posted by ブクログ
今の所一番好きな作家さん。どれ読んでもハズレ無し。
この方の主人公はどれも人が良い故の悩みを抱えており、憎めない。
主人公に共感や激励する気持ちが入り込めて、主人公を好きである物語って良いもんだなと感じた。
Posted by ブクログ
ポップな表紙に惹かれて購入しました。 「秘密をカミングアウトすることがいいことじゃない。秘密をカミングアウトできる相手がいることが、大事なのだ。」 なるほどね。
スッキリしました
笑ったりホロリとしたり、心があったかくなったり、色々な気持ちになりました!
スピード感があって、ワクワク感の止まらないお話の連続。
登場人物の気持ちが丁寧に描かれていて、思わず彼らの気持ちに同調してしまう事度々。
読んだ後爽快感に溢れました!
こちらもタイトル通り、思わずシャウトしたくなる一冊です。
Posted by ブクログ
腹に一物を抱えた主人公たちの顛末
・コインロッカー・クローゼット
・オフィス街の中心で、不条理を叫ぶ
・恋人と奥さんとお母さんの三段活用
・骨が水になるとき
・老婆は身ひとつで逃亡する
・カミングアウト
・エピローグ
自分が嫌いな女子高生・さちみ、ロリータの三十路前OL・リョウコ、家庭で浮き始める主婦・史緒、墓を買おうとしている独身中年男性・井原、熟年離婚を考える初恵。
短編ながらそれぞれの登場人物がリンク、神話(固定観念、世の常)に苦しみ、現状を打開し、世に物申す。
なかなか奥の深いスッキリするエンタメ小説。
Posted by ブクログ
色んなキャラを演じるのは良いけど援交ってのがなぁって始まりから段々と面白くなってきて最期に一気にドーン。 皆、前向きで、良い方に進む話にほっこりした。 たまには死体の出てこないのも良いもんだ。
Posted by ブクログ
自分を嫌いで、新たな人格の自分を作り出すためファッションやメイクを変え、援助交際をしながら、大人になる為の資金繰りをする女子高生。
独身、実家暮らしで、趣味はロリータファッション、周囲は着実に寿退社し、気付けばプチお局様になる仕事は出来るOL三十路手前。
短大を卒業し、働かずすぐに結婚し、子供二人の四十路手前。良き妻としてあろうとし、子供が高校生を卒業し、子育てに翻弄していたが、子が生まれて以来性交渉がなくなって
いた夫へ、自ら誘うも拒否をされる。子供からは子離れできない母親として失格と突き放され、夫からは女として突き放される。
五十路手前、結婚歴なし、サラリーマン課長男性。自らの余生を案じ、墓の購入を検討する。
「風呂、飯、寝る」の前時代的な夫に献身的に専業主婦として44年間を捧げるが、夫の定年を迎える10年前から復讐を誓う60代淑女。
そして、エピローグ。
六編の章が絡み合う人間模様。
装丁のせいで随分と軽い印象があるけども、その実、各編を繋ぐキーワードは「神話」
多少、青臭いけども、割と好きな一冊でした。
Posted by ブクログ
「トッカン!」シリーズの高殿円氏の作品。カミングアウトする部分が面白かった。特にゴスロリ趣味で悩むOL亮子と定年退職する夫に一発かます老主婦初恵のカミングアウトはやりすぎかもしれないが、思わず笑ってしまった。主に女性の登場人物が多いが読んでいて共感できる部分は多かった。この方、色々と多彩な物語を書かれるので今後チェックしていきたいと思う。
Posted by ブクログ
他人には言えない秘密を抱える5人の登場人物による短編集…かと思いきや最後の章に近づくにつれてそれぞれの人物が関わり合い意外な事実が発覚し、各章では物足りないと思ったおわり方も全て最後の章への伏線だったんだと気づく。
物語のオチのつけ方が上手だなぁと思った。
何より読んでスッキリした作品だった。
Posted by ブクログ
他人には言えない秘密の一つや二つは誰しもあると思います。それが自分の根幹を為すものだとしたら苦しいだろうなぁ。この本の登場人物達は、それぞれ自分自身のことだったり、家族や人間関係に悩みながら生きています。最初の登場人物が女子高生で援交による秘密があったので、ちょっと自分とは別世界かなぁと思ったのですが、妻でもなく母親でもなくなったら自分はどうなるのかと悩む主婦や、趣味のことで母親にとやかく言われストレスを感じているOLなど、カミングアウトして前向きに生きれるようになった登場人物達に読後感はスッキリ!
Posted by ブクログ
みんな自分から思い切って、あるいはやむを得ない状況に陥ってカミングアウト。そしてスッキリ。踏ん切りをつけられず、未だに神話に取り憑かれている自分は、ただただ羨ましい。ハッピーエンドの話はいいね。
Posted by ブクログ
ありがちな感想ですが、やはりスカッと読み終えることができました。前半終了時には、不安でいっぱいだった登場人物たちでしたが、最後はなんかきれいにまとまって、大団円。
初恵さんの『我慢するのと耐えるのは違う』という台詞が、なんかよくわかる…雨降って、地固まる、まさしくその通り。
Posted by ブクログ
誰もが人に言えない秘密を抱えている。
どのキャラクターにも肩入れでき、それぞれに共感し、
読んでいるこちらまで落ち込んでしまうまでにリアリティがある。
物語が進むにつれ、それぞれの人物たちの物語が
気持ちが良いまでにつながり収束していく。
このキャラクターたちのように
カミングアウトすることができればな、
と、ある意味で落ち込んでしまう。
Posted by ブクログ
誰にだって人には言えない秘密が…。でもその秘密のせいで自分らしく生きられないなんてことになったら、それはそれはツライだろうなあ。そんな秘密を持たない自分が幸せなのか、大声でカミングアウトするチャンスを貰えなかったことを嘆くべきか…。
Posted by ブクログ
【2023年15冊目】
いくつかの短編集で構成された本著ですが、最初はそれぞれの話の繋がりが見えず、かつ中途半端なところで次の章に移行していたため、「いや、どこがすっきりするん?」と思っていましたが、最終的にはまぁすっきりするかなという終わり方でした。若干の……無理矢理感も否めませんでしたが……
表紙の無料素材から取ってきましたみたいな写真と、チープなタイトルと、あとあらすじでからり損をしている本じゃないかと思います。好みもあるとは思いますが。
「ストレス解消、すっきりエンタメ」は絶対言いすぎやしな……
Posted by ブクログ
心の中秘密を抱えた人たちの話。
すっきりエンタメというけれど、こういったお話ってモヤモヤがマイナスに振りきってからラストでフラットに戻るだけなので、個人的にはあまりスッキリしないんですよね。
最近よくある「スカッと○○」とか「ざまぁ系」とかもそうなんですけど。
でも、登場人物は皆いい方向へ向かったようで良かったです。
個々の話だと、唯一の男性視点の話、『骨が水になるとき』が良かったです。
骨って時間がたつと水になってしまうって本当なんでしょうか。人間水から生まれて水に還る運命なのか……。
高殿円さんの本は、学生時代に読んだライトノベル以来久しぶりでした。
秘密を打ち明ける話はこんなのも
→『誰にも言えない』 (集英社オレンジ文庫)/丸木文華
Posted by ブクログ
援交女子高生、主婦、ロリータ、独身男性などなどそれぞれの立場からのもやもやをスッキリしていく話。モヤモヤはある意味在り来りだけど楽しく読めました
Posted by ブクログ
ショートストーリがいくつもあり、
それぞれの主人公たちは、人に言えない悩みや秘密を抱えている。
ロリィタファッションが好きな29歳OLや、旦那の定年を機に離婚届を突きつけようとしている主婦、旦那にもう一度女として見てもらいたい主婦などなど
悩みの大小はあれど、
他人にあれこれ人の生き方を言われたくないもんだと思う瞬間が度々ある。
登場人物たちが絡み合いながら大きな物語のうねりとなる作風が面白かった。
人生って悩ましくて難しい…
Posted by ブクログ
心の中に抱えた秘密。言ってしまったら取り返しのつかなくなるような言葉。いまなら、言えるんじゃないのか――。コインロッカーに衣装を預けて複数人格を楽しむ17歳の女子高生さちみ。ロリィタ服趣味をひた隠しにしつつそろそろ結婚もしたい、プチお局の29歳OLリョウコ。“それ”をカミングアウトしたとき、自分は、周囲は、どう変わる? ストレス解消、すっきりエンタメ!
読み始めるとシリアスからコメディ、グッと来る良い作品でした。たまには思いっきり叫ぶと良いなぁと思う。
それがなかなか出来ないから、本を読んで現実逃避しているのかもしれないと自分を見つめ直しました。
Posted by ブクログ
最後で一気にカミングアウトするのが爽快!
一気に読んだ。
骨が水になるまでが一番好きな章。
確かにみんな神話に踊らされているのかも。
2人がこれからどうなるのかとても気になる!
Posted by ブクログ
二十九歳のロリィタさんが熱かった。いつもの著者よりも柔らかくて易しい文章で、さくさく読めた。でも面白さの中に小骨が刺さるみたいにすっきりしない部分があったりした。こうあるべきっていう、作中で言う神話に囚われているのかもしれないけれど、母親に言えなかった一言を言うとして嫌いと告げる娘がショッキングだったし、定年を迎えた夫にパンチして、口でも言いたい放題になっちゃう主婦さんにも、爽快さよりもモヤモヤしたものを感じてしまう。言葉の暴力のようで違和感があった。もっと違う神話の崩し方があったんじゃないかって思った。
Posted by ブクログ
秘密ができるということは、生きることだ。だれだって腹の底に、だれにも言えない秘密を抱えている。
でも秘密を抱えることは悪いことじゃない。秘密をカミングアウトすることがいいことじゃない。
秘密をカミングアウトできる相手がいることが、重要なのだ。
(P.371)
Posted by ブクログ
短編集かと思ってたら最後はみんなつながるという。全体的に明るいストーリーだから、それはそれでいいんだけど、ちょっと軽い展開だったなあと。勝手だけど。そりゃまあみんな隠してることくらいあるけど、少し極端な気が・・・・
Posted by ブクログ
飽きさせない展開でしたが
最後を一気に詰め過ぎている様な気がした。
オムニバス形式で最後に結びつくのは
ありがちだが面白い。
ただ、ご近所であるはずのOL亮子と女子高生幸美が
お互いに顔を知らないってあり得ないと思うのだが。。。
Posted by ブクログ
普通に面白かった。この中ではリョウコさんと初恵さんが好き。各章の登場人物がどこかで繋がっているというのは違う作家さんで読んだばかりで、比べると繋がっていく感じが深くもなく、あまりインパクトはなかった。どうやってカミングアウトするんだろう?と期待しすぎたのか、読み終わって別に爽快感はなかったなあ。
Posted by ブクログ
処分
秘密を抱えることは悪いことじゃない。
秘密をカミングアウトすることがいいことじゃない。
秘密をカミングアウトできる相手がいることが、大事なのだ。
ほんのちょっとだけ、いままで押し隠してきた本当の自分を出そう。
それで、堂々としていよう。
Posted by ブクログ
いろんな人のカミングアウト集。
ひとりひとりに共感するというよりも、カミングアウトという行為自体をメインにしている。現実ではこううまくはいかないよなあと。だからこそ、スッキリする場面もあった。
誰も不幸にならない話は読後がいいね。