高殿円のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ハナは、兵庫三田の山奥から牛より安い値段で花街に売られてきた少女。
山口の家族を支えるために神戸に出てきた利一とは、ドブに足を踏み込んでいたのを助けたことがきっかけで知り合う。
これは、東洋の化粧品王・中山太一をモデルにした一代記である。
真面目で探究心旺盛な利一が、次々と商売をやり成功していくのだが、「思い立ったが吉日」「毎日が吉日…。ないものを知るのが商機…!」と行動力も凄い。
一時の流行で終わるような商品を作りたくはない。という気持ちもあり、常に考えて知ってもらうための広告力も必要と視野も広い。
紆余曲折もありながら、大ヒット商品誕生へと繋がっていくのだが、決してハナを忘れたことは -
Posted by ブクログ
Ⅰを読んだのが丁度1年前。続きはその内に読もうと思っていたが、思いのほか間が空いてしまったな。
前作の感想に「書きたいことはたくさんあったように読めるが、中途半端に語られて終わった感が否めず」と書いたが、作者の書きたい話題は今作でもそのまま引き継がれる。
静緒の恋愛と桝家のジェンダーの話は、世の中の結婚観と老後に対する考え方という話題に進み、“まとも”とは何かとか家庭を持たずに老いることに対する逡巡などについて多くの頁が割かれて描かれており、その辺りは結構考えさせられるところあり。
百貨店の外商のこれからという話題では、催事で“恩を売る”という静緒のアイデアが生まれるが、アイデアは面白いと思 -
購入済み
ぜひ、続編を
百貨店外商部と言うご縁の無い世界に引き込まれてました。まだ男社会で風当たりが強くても、アイディアとお客様に寄り添い奮闘する姿は素敵です。今後の主人公が気になります。ぜひ、続編お願いします。