高殿円のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
評価に迷うシリーズ4作目。
はっきり言ってしまうと、前3冊に比べて文章は圧倒的に読みづらい。しかし、少なくとも本シリーズで、高殿は決して自分の文章に酔うという愚を犯さないため、作者の書きたいことは(多少手間取るが)十分に読み取れる。
近代に入り、戦争が非人間化・脱人間化(非人道化ではない)していく様子を、実に興味深く描き出すその手腕には舌を巻く。決して安易なヒューマニズムに傾くことなく、幼稚な陰謀論に陥ることもなく、国際システムの避けられざる現象としての戦争を、登場人物それぞれの立場から浮き彫りにする様は、まさに見事としか言いようがない。
5巻まで読んだ段階で、間違いなくシリーズの最高傑作。 -
Posted by ブクログ
ブランド品のネット売買会社「ブランゴール」社長「50億のおんな」夕映野遠火。
無一文から立ち上げたブランゴールの上場直前に失踪した遠火は、自分の過去にまつわるYouTubeのリアルタイム配信を行う。
配信で示唆された遠火の敵の割り出しに熱狂するネット民たち。
林のおばあの質屋の頃から遠火のせどりを手伝ってきた辺見左千夫は、ネットの騒ぎをよそに、上場を成し遂げるため遠火の行方を追う。
その過程で明かされる遠火と左千夫の過去。
中学受験生時代に獲得した金のえんぴつのキーホルダーに執着し資本の論理を押し通す時雨沢つばめと、キラキラゴールドとヒョウ柄をトレードマークに底辺に生きる人々を拾い上 -
Posted by ブクログ
どこまで忠実に書いているかは分からないが、こんな色んな知識が必要なのか...!?と思った。
自分の仕事のことでさえ日々アップデートされていくなか、ビンテージだったり、製造元だったり、そんなの勉強して寄り添わないといけないのであれば、休みもないというのもわかる。
ただ、仕事として「お客様に寄り添う」がモットーなのであればここまでやる必要もあるんだろうなと思う。
ある程度の雑用やらなんやらはやってくれて当たり前で「この人にお金使おう」と思わせないとなかなか購入にも至らないのかも。
ここまではもちろん無理だが、しっかりと先の先まで見越して働こうと思った。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ百貨店外商というと、まったく未知の世界で、取り扱う金額の大きさの相まって好奇心で読んだ。
外商の仕事がこんなにも大変だったとは。
お客様の望むものならば何でも取り揃えてこその百貨店、という静緒のポリシーには頭が下がる。彼女を支えている接客の信念にも、勉強になるところが多かった。
面白くなってくるのは、桝家とのルームシェアが始まってから。なんだかライトノベルっぽい展開だなあ、とちょっと嫌な気がしていたが、二人の関係性が戦友みたいで清々しい。
ベンツさんのお葬式からの展開はうるっときてしまった。最近年をとって涙もろくなってしまったのもあるけど。