高殿円のレビュー一覧
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※オーディブルにて聴了
この作品もとてもテンポ良く聴き進められた。
美人で頭脳明晰で冷たかった人が、少しづつ心を開いてくれたり、自分に懐いてくれるようになったらそりゃ嬉しよな〜。ジョーが羨ましいと思わされた作品でもあった。
今回の謎解きも犯人はこの人じゃない?と目星はついていたが、でもどうしても何のためにが分からず、シャーリーの謎解きをふんふんと聞くだけだった。しかし、壮大な設定と壮大な費用をかけての逮捕劇なので英国大丈夫か?と思いながら聞いた。(フィクションなのにそういうことを気にしちゃう。)
謎解き後のシャーリーとジョーの2人のサイドストーリーも和やかで良いし、お菓子の描写もとても素晴らし -
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※オーディブルにて聴了
現代×女性のシャーロックホームズ作品。
軽快に聴き進めることができたし、あっという間にストーリーが終わってしまい残念な気持ちになった。頭脳明晰で美少女かつ病弱体質のシャーリーと平々凡々で男に左右されやすいの元軍事医のバディの掛け合いや行動がとても面白い。突拍子もないことが次から次から起こるし、黒幕が近くにいながら何もできないところも続きがどうなるのか気になって仕方なかった。頭脳とお金と権力を最大限に使って悪と対峙する2人がこの先どうなるのかがとても楽しみ。
⭐︎シャーロックホームズ自体を愛してやまない人からすれば、この作品にダメ出しをしたり低評価を下すと思うが、これはオ -
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「トッカン」シリーズの4巻目。もう、この巻はぐー子の成長が著しいというか、鏡特官も言葉や態度では表さないけどすっかりぐー子の仕事振りを信頼している様子が感じられました。
トッカンの面白さはキャラクター設定も面白いのですが、舞台となる土地であったり、そこの景色や食べもの、住んでいる人の趣きなどが読み手である私に鮮やかに伝わってくることだと思います。
さらにそこに物語りが加わる訳ですから面白くない訳がありません。
4巻ほぼイッキに読み終えましたが、国税庁やら税金やらの少し距離のある世界の話しをここまで面白く書かれた高殿円先生は凄い人だと思います。
鏡特官と鈴宮深樹の再登場をぜひ期待したいです。
高 -
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続編ともいうべき本作は新しいキャラクターが登場しつつ、更にパワーアップした税務署エンタメ作品でした。悪質な滞納者の裏側にも様々な人生模様があったり、彼らを利用しようとする勤労商工会の弁護士がいたり、はたまたメンタルが破壊されている同僚がいて、その同僚の夫が職場に訪ねてきて鏡特官を刺してしまうという衝撃的な展開、そして、税務署を舞台にしつつ、ぐー子とその周り先輩や同僚、友人の相沢芽夢とのやり取りが散りばめられて、ぐー子の生き方も丁寧に描かれています。何より感動したのはぐー子と父がぐー子の母の墓で久しぶりの再会を果たした場面です。やっぱり親子の絆は固いし、打ち解けられてよかったと思いました。
本作 -
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お仕事系エンタメ小説という軽い言葉で表現してはいけないほど、深みのある小説です。
もちろん物語の主人公は通称ぐー子25歳のトッカン付新米国税徴収官。そして彼女の成長物語なんですが、彼女を取り巻く様々なキャラクターの登場、やり取り、それらの設定が繊細かつダイナミック、それでいて見事なまでに張り巡らされた伏線が素晴らしくイッキに読み終えてしまいました。ぐー子の直属の上司である鏡トッカン、彼の部下ぐー子に対する深い愛情をひしひしと感じながら、あからさまではないその愛情のムチをしっかり理解して成長していくぐー子の姿も感動的でした。小説終盤の大橋夫妻のところへ向かったぐー子の一連の行動や言動、大橋夫妻と -
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BK制作の朝ドラと同じ匂いがした。本作で語られる時代の文脈や人々の息遣い、光の濃淡が朝ドラのそれとほとんど同じ。ただ一つ違うのは、主人公がキャバレーのホステスで、絶対に朝ドラでは取り上げられないだろう題材だということだ。
朝ドラは、本物の光の側を生きる人々しか主人公になり得ないが、本作はにせものの光に縋るしか生きる術を持たない人々にスポットライトをあてた。不幸なことから夜の世界へ足を踏み入れることになるも、持ち前のキャラクターと負けん気でのし上がる主人公のルー。一方、店のナンバーワンでありながらも貧乏暮らしを続け(この理由は最後に明かされるのだが)、ルーに「ねえさん」と慕われる真珠は、裏主人公