高殿円のレビュー一覧

  • グランドシャトー

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    小説の舞台である京橋や梅田、中崎町のあたりを知っている人は(昔の姿を知らなくても)、是非読んで欲しい。知らない人も、読んでから、大阪に来て欲しい。
    大阪はどんどん発展してるけど、これまでの歴史に上書きしてる訳じゃなく、重ね塗りされて、昔の姿がうっすら透けて見える場所だと思う。だから、昔の描写でも、不思議と見たことがあるような気分になりました。
    主人公?のルーも、言葉や行動は乱暴なときがあるけど、純粋で、真っ直ぐで、優しくて、私は大好きです。

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    2023年09月28日
  • グランドシャトー

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    プロローグから、テンポの良い大阪弁の丁々発止のやり取りに笑ってしまった。
    物語は大阪京橋にある、言わずと知れた、あのビルがモデル。

    逞しく生き抜いてNo.2にまで上り詰めたホステスのルーと、不動のNo.1ホステスの真珠。
    この手の話にありがちな「女の闘い」は二人の間には無い。
    真珠をどこまでも慕うルーと、ルーを優しく包み込む真珠。
    月70万も稼ぎながら長屋で慎ましく暮らす真珠は、辛い過去を背負っていた。
    真珠の心中は分からない。良く生き抜いたと思う。
    そして、ルーも。

    高殿氏はインタビューで「キャバレー文化を筆で残しておきたいと思った」と語っている。
    哀しくも温かく、夢中で読んで心を揺さぶ

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    2023年08月13日
  • 上流階級 富久丸百貨店外商部 IV

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    ネタバレ

    百貨店の外商で働く鮫島静緒の物語。シリーズ4作目。

    いつも楽しく読んでいるシリーズですが、今作が一番ジェットコースターな展開に感じました。
    40代になり、合併した会社の中で迎えた新しい上司や部下との関係、身体の不調、難航する家探し…と次々と困難が降りかかります。
    畳み掛けるようなトラブルに少しずつ弱っていく静緒の姿が辛い。その中で、「まるで懐いた家猫のような」桝家との関係が清涼剤になっています。
    最初のギクシャクしていたのが信じられないくらい、家族のような存在になっていますね。

    散々苦しんだからこそ終盤で静緒が吹っ切るシーンの爽快感がすごく良かった。
    爆弾を落とした形で次回に続いているので

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    2023年08月15日
  • 上流階級 富久丸百貨店外商部 IV

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    ネタバレ

    百貨店で働いていた時に、"超お金持ち"を相手にする外商って何?と気になっていて読み始めました。
    バイトからのし上がって行く静緒がかっこ良過ぎて、毎回しびれる!

    そして、桁違いのお買い物をする顧客様達の華やかな世界を味わえるのも楽しみのひとつ。
    ジュエリーや名だたる高級ブランド達のお洋服、美味しそうな高級な食べ物の描写を読んでるだけで、心が満たされます。
    桝屋と静緒が住んでる豪華なマンションも住んでみたいなーと毎回妄想を繰り返します笑

    更に、その顧客様を相手にする、富久丸百貨店で働く販売員がプロフェッショナル過ぎて、読んでいて仕事へのモチベーションが上がる!
    何といっても

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    2023年07月08日
  • 忘らるる物語

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    世界観は東洋の後宮に近いけれど、読んだ感想としてはSFのような感じ。
    とても面白かった。
    女が女であることをここまで突きつめた作品もないと思う。

    虐げられ、奪われ、無力であることを強要される。
    それでも、それを強いた男の子供を孕んでしか生きられない。

    「なんのために生まれたのかわからないまま死ぬくらいなら、なにかに成ってから死ぬ」

    選択についての考え方や支配についての思想が深い。
    心理学でもあるし歴史書としての面白みもある。

    チユギとワリの関係性が最後まで美しい。
    純粋な心の通じ合いを感じました。

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    2023年06月26日
  • 上流階級 富久丸百貨店外商部 IV

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    今回も面白くて、あっという間に読み終わった。
    桝家の登場は少なかったけど、いいキャラだな。
    また新しいお客さんも出てきて、いろいろ起こって、解決しない事もあり、そして最後、続きがどうなるのか、どっちに行ってもまた面白そうな事が起きる!

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    2023年06月21日
  • 忘らるる物語

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    ネタバレ

    ファンタジーかしら、などと軽い気持ちで読み始めたら歴史大河エンターテイメントで尚かつジェンダー問題を深く突き詰めて考えさせられる本でした。
    かといって、立ち上がれ女性たちよ、という内容でもなく長きに渡る人類史、カミとヒトと獣のこれまでとこれからとも。

    獣のような男達が一瞬で消え失せる場面に快い胸の高鳴りを感じたのは私だけではないでしょう。
    母となり狂う性と呼ばれる女の身で、子どもの事を我が命よりも守りたいと思う女の多いのには納得。
    ある意味、歴史書としての楽しみ方も出来たし。ゆっくりこの本を読む時間、大切でした。

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    2023年06月10日
  • グランドシャトー

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    綺羅びやかに見えるがこれは女の戦いの話だ。
    歯を食いしばって負けてたまるかと生き抜いた女達の物語だ。
    凄かった、最高だった。

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    2023年06月09日
  • 上流階級 富久丸百貨店外商部 III

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    読んでいて元気をもらえる小説。
    他人の問題なのに、それを仕事とはいえここまで親身になって考えてくれる静緒は本当に素敵だなぁ。
    ルームメイトとの関係も、気の置けない友人のようでいいなと思う。

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    2023年04月25日
  • トッカン 徴収ロワイヤル

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    楽しく読めました!またあの2人に会いたいなぁ。税務署の仕事、大変だな。人間対人間のお仕事は大変だ。
    あー楽しかった!

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    2023年04月24日
  • 上流階級 富久丸百貨店外商部 II

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    今回もお客様の無理難題に振り回されたり、上司や同僚を振り回したり。
    パワフルな主人公がとっても格好よかった!
    一つ一つの注文事も大変なのに、同時進行でそれをこなしてるとか凄すぎる。
    人との縁を大事にして、努力を惜しまず、さっぱりとした性格。憧れずにおれないよね。
    次巻はどんな難題が待ち受けているのか、それを乗り越える静緒の活躍が楽しみ!

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    2023年04月15日
  • 上流階級 富久丸百貨店外商部 IV

    ネタバレ 購入済み

    4巻を買ったので1巻から一気読み。デパートも外商も大好きなので、すごく好きなシリーズ


    モノを売るのではなく… じゃ何を売るの? という話も極まって、どんどん規模が大きくなる話が楽しい


    今回の目玉は「1億円のバチェラーパーティ(?)」。老若男女がすごく楽しそうなシーンでなぜか涙が…


    そしてシリーズ初の「つづく」? 早く続き読ませて!


    同居人の枡家くんとの関係も気になる。「法律上」で何かいい関係を築ければいいのになぁ

    #カッコいい #感動する #アツい

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    2023年04月15日
  • 政略結婚

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    政略結婚ってタイトルからイメージした話とは随分違った内容でしたが、三篇それぞれ面白かったです。

    江戸後期から明治までを生きた加賀前田家のお姫様の時代と、明治半ばの、パリに生まれた子爵家のお嬢様の時代と、第一次世界大戦後の昭和金融恐慌で没落した公家の流れの伯爵家令嬢の昭和・平成。
    血筋や家名に掛けられた呪いが変遷する時代の波に翻弄され、やがて蜃気楼のように溶けていくまでの三世代。

    三つの話を繋ぐのは九谷の絵皿。とすると三話目の主役は実は皿の持ち主の峰山奈知子なのかも?(三話目でも「蕗野」が出てくるのかと思ってたけど違った。)

    氏より育ちと言うけれど、彼女たちの聡明さと時代に立ち向かう凛々し

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    2023年03月24日
  • 上流階級 富久丸百貨店外商部 II

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    「上流階級」シリーズ、やっぱりおもしろい!⁡

    其の一から少しずつ、静緒と桝家の関係が変化している。静緒も桝家も、ぶつかりながらもお互いを認めていて、将来の孤独への不安を抱えている。⁡
    日頃考えないようにしているけれど、将来の孤独への不安は私自身も感じていて、共感できた。⁡

    外商なんて全くの異世界の話のような気がしていたけれど、静緒の仕事への姿勢や考え方は、どんな仕事にも参考になることがあるように思う。⁡
    外商はお客さんのプライベートに深く入り込む仕事だけに、静緒が珠里との関係に悩んだように、バランスが難しいんだろうと思う。⁡
    外商でなくても、長く付き合いのある取引先に情がわいたり、「こ

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    2023年01月24日
  • カミングアウト

    購入済み

    スカッとする!

    読み終わった後に心の中がスッキリする作品でした。

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    2023年01月22日
  • トッカン 徴収ロワイヤル

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    ネタバレ

    トッカン第四巻。
    短編集だけど、超短いやつと中編くらいのやつと両方あるかな。
    対馬の回、美味しそう。トッカンは食べ物を美味しそうに紹介するなぁ。ゴールデンフィンガーより、のとぐろとイカ刺しが食べたくなる。
    5年目の鮭たち、たしかに年次研修って婚活的な?そういう面があったかも。まったく参加しなかったよ。むだにしたなぁ。
    しかし、ぐー子がトッカンとした滞納者との攻防の話をしたら、相手が離れてしまったのは、あるあるだよねぇ。でも、そういう人はきっとこの先も仕事のキャリアとか内容とかで比べっこしてはひいていくひとなのかもしれない。むしろ、その人でなかったのがよかったのかもね。

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    2023年01月14日
  • トッカンvs勤労商工会

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    トッカンの第二巻。
    相変わらず面白い。
    一気に読んでしまう。
    ぐー子の仕事レベルが一巻よりあがってるのもいい。

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    2023年01月14日
  • トッカン 特別国税徴収官

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    国税局の徴収官のお話。
    そっか、税金滞納すると差し押さえされるって聞いたことあったけど、そういう仕事の人がいるのねー、と読み始めたけど、面白い。
    どうやって売り上げをごまかし、どうやって集めたカネを隠すのか、滞納者と徴収官の攻防は面白い(人の仕事だからそんなこと言ってられるんだろうけど)

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    2023年01月14日
  • 上流階級 富久丸百貨店外商部 II

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    忙しくて、いろんなお金持ちに振り回されるデパートの外商さん。本当にこんなことがあるのかわからないけど、小説としてとてもおもしろい!
    静緒と桝家の関係も好き。恋人や夫婦とは全く違う男女関係は羨ましい。
    いろんな事が次々と起こって、ページを捲る手が止まらなくなった。

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    2023年01月04日
  • 上流階級 富久丸百貨店外商部 II

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    こんな世界があるのか!と思わせられる小説。百貨店も上流階級の生活ぶりも大好きな者としてこれ以上ない組み合わせ。静緒の外商員としての働き方や発想、顧客が真に必要としているものをあらゆる形で提供しようとするその姿がカッコいい。大好きなシリーズ。

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    2022年12月10日