高殿円のレビュー一覧
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『上流階級 富久丸百貨店外商部 其の1』―百貨店の裏側で繰り広げられる、一人の女性の挑戦
『上流階級 富久丸百貨店外商部 其の1』は、高殿円氏が描く百貨店外商部を舞台にした独特の世界への誘いです。物語の中心は、洋菓子部門での成功を経て外商部に配属されたバツイチ女性・鮫島静緒。彼女の前に広がるのは、日本一の高級住宅街・芦屋のセレブたちが織りなす、予測不可能なドラマの数々です。
静緒のキャラクターは、読んでいると自然と天海祐希さんを思い浮かべてしまうほどの強さと魅力を持ち合わせています。ただ、このイメージは個人的な感想であり、実際に物語を読むことで、各人が異なるキャラクター像を思い描くことでし -
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ネタバレ百貨店にも行かず高級ブランド?ロレックスしか知らない…な小娘なので、作中で表現される商品描写の2割も理解できないまま読み始めた結果、中盤までは読んでて辛かった。
なにせ駆け出し冒頭は鮫島も上手くいかないことが多い。そのうえ、問題がどんどんと現れていくパートとはいえ、何一つ解決しないまま次に次にいってしまうのでもやもやがすごい。さらにその問題の一部が、加齢とか、結婚とか、恋愛向き不向きとか、子供が妊娠がとか、個人的にうぅ…(呻き)となるようなことばかりだからこと更に辛い。
あ、取り上げられた!解決策につながっていくか?と思いきや、まぁ人間の思考とは往々にしてそういうものなんだろうけど、さら〜っと -
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これは…まさに貴方の知らない世界。(古い)
高殿円さんの作品は国税徴収官の『トッカン』の時といい、地続きの別次元へと誘ってくれる。
全くちがう業界話も魅力的。シンプルにブルジョワというだけの生活を垣間見せてくれるのも、また楽しい。
仕事柄なのか我が家は祖父の代まで外商とお付き合いがあった。孫の私は「なんでデパートの人が家に来るの?」くらしか分からなかった。お店に行けばいいのに。
今は毎日ECサイトとフリマアプリ巡回。人の勧める高いモノ。イコール無駄。それなのに口コミを一生懸命見てはポチポチ買い物をしている。そんなオンチな私には、外商に用が無いどころか入場お断りレベルなんだな。
無教養な人間か -
Posted by ブクログ
旅先で「大阪ほんま本大賞」の帯を見つけ、折角の機会だと思い購入しました。
キャバレー「グランドシャトー」で働く2人のホステスを軸に、高度経済成長期から平成初期までの大阪・京橋の歴史をたどる、激動の時代を生きた女性たちが"ひかり"をつかむ物語。
主人公・ルーの過酷な家庭環境の中で必死に生き抜いてきた強さと爽快な大阪弁に元気を貰い、そんなルーを救った先輩ホステス・真珠さんの何があっても優しく見守る温かさに心が救われ、2人の地蔵長屋での生活に癒されて。
普段の私なら手に取っていないジャンルだと思うので、本大賞をきっかけに出会えて心から良かったと思える作品でした。
No.1 -
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ついに4作目。あーこれで区切りかと思うと寂しくもある。思いの外トッカンシリーズにはハマってしまった。
金の隠し場所を探り当てるという脳トレは、実は孤独に戦わねばならない無理ゲーだった。金のために死ぬ人間がいるこの世の中で、金をむしり取ることのおぞましさを垣間見る。それも、私たち善良な納税者のために。この倒錯が病みつきになる。
数えきれない修羅場をくぐり抜けてきたであろう鉄面皮上司の鏡(←苗字)にも、思わずおっさんずラブしてしまった。萌えるとかってもう死語?ただの無双への憧れか、と自分の経験値の低さに笑ってしまう所もある。
さて本作は短編仕立てながらゆるくつながっていて、どれも読み応えがあ -
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おふざけのようなタイトルながら、ミステリー展開にぐいぐい引き込まれた。シリーズを追ってきて3作目が一番まとまりよく引き締まった内容だったと思う。
徴収官のおしごとはポーカーフェイスで孤独に耐える闘い。
強制権で悪質滞納者の口座照会も家宅差し押さえもできる。引き換えに、知り得た個人情報は同僚でも警察にも漏らすことはできない。頼れる人がいない中で、情報を引き出す交渉力もためされる。
人狼ゲームで人狼を引いたら即笑ってしまう私には、全く務まらない職種だ。
コミックのように吹っ飛んだキャラ設定も、いつの間にか心地いい。ぐー子というひどいあだ名の主人公はしっかり経験を積んで、デスクに山積みの案件を並