高殿円のレビュー一覧

  • 上流階級 富久丸百貨店外商部 III

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    加速度的に面白さを増していく上流シリーズ3作目。
    トッカン!から読み始めて、高殿さんの濃ゆすぎるキャラ作りにうさんくさい目を向けたのも今や昔。脳内を所狭しと駆け巡る「好き」がもう止められなくなっている。

    営業成績を追う日々のかたわらで、離婚、終活、ジェンダーレス、LGBTQなどベンチスタートのライフイベントがわさわさと主人公を取り巻く。濃厚なキャラと相まって、なぜか雑味のない最高級ボロネーゼが完成して出てくる仕上がり。なぜか全部おいしい話に見えるのは私だけか。

    これまでジェンダー問題では、アレルギー全開の人(田嶋陽子さんのイメージ)に対するアナフィラキシーが私の中にあり、そこにスッとフレー

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    2024年04月20日
  • 上流階級 富久丸百貨店外商部 III

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    静緒さんの成長ぶりがすごいのと、桝家くんとのコンビネーションがいい!カップルとかではないけど
    こんな関係性に憧れます。

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    2024年04月17日
  • 上流階級 富久丸百貨店外商部 II

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    1巻がとても面白かったので続きも買いました。
    こちらも面白かったです。バリバリ働く静緒さん素敵です。

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    2024年04月17日
  • 上流階級 富久丸百貨店外商部

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    百貨店の外商のお話。自分には一生関わることのないであろうお仕事。まさかそんな事までするの!?といった感じのお仕事内容に驚きです。知らない世界を知れるというのはとても楽しい。
    そして何より尊敬します。また、数々の有名ブランドが出てきますが知っているものもあればもちろん関わりがなく知らないものまで。
    気になってGoogleで調べたりしました
    勉強になる本です

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    2024年04月17日
  • 上流階級~富久丸(ふくまる)百貨店外商部~

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    374ページ
    1600円
    9月6日〜9月7日

    ノルマは月1500万円。バイトからのたたき上げ、バツイチ女の静緒は富久丸百貨店の外商部に異動してきた。宝飾品や化粧品、結婚式の引き出物...お客様のあらゆるご要望に応えるのが外商員。バイヤーとして働いてきた静緒は、男社会の外商部の中で自分らしさを忘れずに奮闘する。

    始めは、外商部とは何かの説明や初期設定などが長いなと感じたけれど、真ん中を過ぎてからはおもしろさに拍車がかり、どんどん読み進めたくなった。同居することになったゲイの桝家との今後も気になる。

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    2024年04月06日
  • 上流階級~富久丸(ふくまる)百貨店外商部II~

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    バツイチアラフォーと乙女なゲイとの2人が、人生の寂しさ回避について本音と本音をぶつけ合う。
    そんなフラットメイトの迷コンビがリッチマダムな富裕層に立ち向かっていく様は、もう勇ましくすらある。元気もらえる。Iは面白かったけどⅡでさらに円熟を増した感。

    高殿さん作品は、登場人物同士のハイスペックすぎる会話に喰らいつくだけで必死になる。だけど、憧れる。自分にはないものに共感できてしまう不思議さを感じる。ゆるやかな上昇志向とでも言うか。
    こんなに高回転で話ができる相手って、それだけで信頼してるってことだよねーとか、妙にニマニマもできる。


    今回さらに、仕事としての楽しさを一切見出せない(私見)営業

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    2024年03月29日
  • 上流階級 富久丸百貨店外商部 III

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    333ページ
    720円
    10月31日〜11月4日

    富久丸百貨店の外商員として働く鮫島静緒。美容整形に興味があり静緒に試させる女性資産家、息子の中学受験に巻き込む元CA主婦、「強い」宝石を集めるイラストレーターの訴訟事件。引っ越しを考える静緒に、ヘッドハンティングの話も。同居する桝家との関係も落ち着きを見せる。

    外商員としてやり手になってきた静緒の成長がみられた。桝家との関係も落ち着いてきて、このまま同居を続ければいいのにと思ってしまう。訴訟事件の腹立たしいことや、中学受験の大変さなど、今回の話も楽しませてもらった。ドラマ化すればいいのにと思っていたら、どうやら竹内結子さん主演でされていたら

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    2024年03月25日
  • シャーリー・ホームズとバスカヴィル家の狗

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    ネタバレ

    前作『シャーリー・ホームズと緋色の憂鬱』でも二人の関係性にクスッとして、ほっこりニヤニヤしたのを今でも覚えています。
    今作はどうなるの?と思いながら、読んでみましたが…
    ・二人の関係性の変化
    ・有名ミステリーをどうこねくりまわしてくるか
    を軽々とクリアしていました…!
    予想外の角度から切り込まれていてワクワクしてときめく。
    おいおい!そうくるのか!面白いじゃないか!と思わず、興奮。
    高殿円さん…とても良いです。
    とはいえ、3巻目まで買う必要ある…?と事件解決後、あと数ページで読み終わる頃になって気になった私。
    ですが、見事に3巻も読まなきゃー!!と思わせる展開がありました。
    いや、もうジョーっ

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    2024年03月20日
  • グランドシャトー

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    矢継ぎ早に繰り出される大阪弁が、耳元でずっと聞こえている。
    京橋という街で存在感を放つキャバレーの、きらめきと喧騒が目に浮かぶ。

    ルーのたくさんの言葉や、行間からさえあふれ出てくるような強い気持ちが熱くて、応援したい気分になりながらぐいぐい読んだ。
    仕事に誇りを持ち、性別による差が社会の中にあると分かりながらもひざを折らないルーの、なんとまぶしいことだろう。
    「にせもんでもいい、あれは光や。あの光の行き着く先はカネで、だけどカネになると不思議とちいとも光らん。――可能性、望みこそが光だ。」

    キャバレーというビジネスの栄枯盛衰が描かれているのも興味深かった。戦後の発展、バブル、不景気。家電の

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    2024年03月01日
  • グランドシャトー

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     作品の主役はエミコさん!だと思って読むととても身近に感じられてスッとこころに入ってきました。出てくる人やもの、建物が実際にあるものが多くて主人公は誰なんやろ〜?なんて思いながら読んだからかもしれません。
     じゃあ真珠はだれ?なんて考えてしまいますね。

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    2024年02月29日
  • コスメの王様

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    ネタバレ

    パラパラ読んだときに花隈の地名が目に入って、学生時代を神戸で過ごしたので懐かしくなって読んでみることに。

    飛行機で自身の会社を宣伝するという大胆な導入場面。利一が興した会社はまさに発展していくその時でそれを見ながらハナはいっそう利一が愛おしくなるのだった 
    この場面が疾走感と希望いっぱいのキラキラ感がすごい 高殿円さんが描写すると眼の前に浮かんでくるよう
    全部読み終わってから思ったけど、この場面は利一と離れることを決めているところなんよね
    ほんまに愛おし!と言いながらもう一生会うことはないって決めている
    自分はこれからどんどん大きくなる利一の邪魔にしかならないから…
    切ない!!

    この本には

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    2024年02月17日
  • シャーリー・ホームズとジョー・ワトソンの醜聞

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    いやぁ、面白かった!
    無知なもんで、実際のイギリス問題も柵中の問題もどこまで同じなのかはわからないけど、それでも「あぁそうなのか。こーゆー意見もわかるな」とも思って感慨深い。
    トンガの復讐したい気持ちがなんとなくわかる。
    イギリスはインドとか植民地にしてた歴史があるもんなぁとか。
    現実に本当にこんなふうに政府やらなんやらが絡んでるのではと訝るほどに面白かった。
    シャーリーがエイレネを放っておけないのも、ジョーの過去が思ってい以上に不穏なにおいがするのもよかった。

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    2024年02月15日
  • 上流階級 富久丸百貨店外商部

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     百貨店の外商さんと、そのお客様である上流階級の方々を描くお仕事小説です。

     主人公は、専門高校卒でパートからバイヤー、外商へと異例の抜擢をされた女性外商。相手にするのはお得意様ばかり、月々の売上ノルマは1,500万。庶民にはなかなか窺い知れない世界で奮闘する主人公と、彼女が関わっていく人間模様が魅力的に描かれています。

     同作家様の本は、『トッカン』を読んだことがあったのですが、そちらはあまり好みに合わなかったので、この本も手に取るのを少し迷いました。けれど、『上流階級』という一言と、本の表紙の装丁。それに、『外商』という普段目にすることのない仕事について書かれていることに心惹かれました

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    2024年02月16日
  • 上流階級 富久丸百貨店外商部

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    面白かった〜
    知られざる(?)外商の世界の話。

    とはいえ、外商のことも、少しずつ知られてきたよね。
    富裕層向けの仕事。百貨店の一部門ではあるのだけど、店舗にいるのではなく、顧客の自宅へ出向いていく。

    ごほうびと言う言葉は知らなかった。
    ご褒美ではない。呉服・宝飾・美術品、その頭文字をとってごほうび。
    このごほうびをサラッと買ってしまうのが、外商の商売相手。金額のスケールが違う。

    百貨店は女の世界。一方で外商は男の世界。(と言われてきた)
    そんな外商の世界で奮闘するのは女主人公。
    とってもフィクションなんだけど、コミカルすぎずシリアスすぎず。ちょうどいい塩梅。
    これ、シリーズものなんだね。

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    2024年01月25日
  • グランドシャトー

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    大阪人なら、行ったことはなくとも名前は知っている京橋グランシャトー。ずっと「グランシャトー」やと思っていたのに、えっ、「グランドシャトー」やったん!?と驚きながら読みはじめましたが、実存するのは「グランシャトー」ですよね。

    どこまでがホンマなんですか。史実に基づいた小説を書くのがお得意な著者のこと、グランシャトーもそこで働く人たちにもきっとモデルがいらっしゃいましょう。

    いわゆるお勉強はでけんかったとしても、人生の機微を知る人たちがここにおる。姫路から逃げてきて京橋にたどりつき、中崎町の長屋に居ついたルーと共に、何十年という時を私も過ごしたような気分になりました。

    すべての光景を思い浮か

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    2024年01月14日
  • 上流階級 富久丸百貨店外商部

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    こういう世界、いいよ!
    上流階級のお作法なんて無縁だもの、たまには市民がのぞき見したっていいじゃない、という感じ。おもしろい!

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    2023年12月24日
  • グランドシャトー

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    よく知ってる京橋や中崎町が出てきて嬉しかった。
    古地図が好きな私は、昔はこんなんやったんやなぁと想像しながら読むのも楽しかった。
    ルーのどぎつい大阪弁も軽快でスカッとするし、なんせ大阪大好きな私には大阪ほんま本大賞バンザイやった!
    大阪人の人情や深さは今も失われずにあると信じたい。
    家族に恵まれなかった2人やけど、真珠ねーさんとルーの関係が心温まり、羨ましくもあった。

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    2023年11月04日
  • 上流階級 富久丸百貨店外商部 IV

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    大好き!!無限シリーズ化希望!!!!!無限に読める。

    ミーハー心をくすぐり、一字一句読みこぼさぬよう必死に読んでいる。

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    2023年10月29日
  • グランドシャトー

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    大阪京橋のグランシャトーにまつわる物語であること、私自身長年大阪に住んでいること、京橋近辺の街並に多少思い入れがあったこともあり、思わず購入。

    昭和も終わりに差しかかっていた子供の時分、大阪環状線の京橋駅を降りたときに感じた強烈なドブの臭い、地面にびっしりへばり付いているガムの吐き捨て跡と、あたり一面に捨てられているタバコの吸殻。こんなに汚い街があるなんて子供ながらに衝撃を受けたことを今だに覚えている。

    大阪の汚い街と言えば西成のイメージがあるかもしれないが、自分の中では京橋こそが大阪で一番汚くてガラの悪い街というイメージだ。

    こんな負のイメージが強い京橋だが、グランシャトーの曲は鮮明に

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    2023年10月27日
  • グランドシャトー

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    この本は書店でタイトルを見た瞬間、大阪人なら買わねば。と作家名も何も確認せずに購入。ある一定年齢以上の関西人なら必ず知っているCM。京橋のレジャービル「グランシャトー」がモデルだとすぐにわかったからだ。
    プロローグを読み始めてすぐに作品世界に吸い込まれ、最後まで読んで、再びプロローグに戻って読み、そのまま二周目を読んでしまうという、非常に奥が深い小説でした。
    もう二度と戻らないゆったりとした時の流れと懐の深い昭和の空気感が文章からあふれてきます。そしてこの本を開くと、一定年齢以上の関西人なら必ず歌える「京橋は♪」で始まるあのCMソングが脳内で再生されます。主人公ルーの執着が悲しく切なく逞しく愛

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    2023年10月23日