高殿円のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
結構、緊張感があって、面白かった。
税務署の特別徴収官カガミの恫喝で、それを苦にして
食堂の主人が首吊り自殺をした。
それで、カガミを訴えると 国家賠償請求となる。
カガミは、出張ばかりして、よくわからない。
カガミの高校の友人 イタリア人のような弁護士。熊のような里見。
カガミをボランティアで助けようとするのだ。
カガミの部下である ぐー子は、なんとかカガミを助けようとするのだが。
自殺した主人は、勤労商工会の顧問弁護士 チワワ。
チワワは、鋭く追及する。勤労商工会は、その問題を追及する。
ぐー子は、少しづつ、自立するのである。
計画倒産の会社の粉飾を暴くのだ。
隙間を見つけることが、必要なのだ。
ぐー子は、そのポジショニングを見つけようとする。
人は、体裁を作る。そのことが、ぐー子には、分かるようになるのだった。
それにしても、カガミは、主人の自殺の原因ではなかった。
自殺の原因だとすると、結構面白い展開になったのに。 -
Posted by ブクログ
外商部で3割を売り上げるというのに興味を持ち、一般庶民には縁遠いお金持ちの人達にため息をつきながら読んだ。
営業を目指す人には参考になる物語です。
後半で明かされる静緒と葉島さんが初めて会ったエピソードには感動した。
⒈ 客を育てろ、というのが外商の鉄則だった。
⒉ 上流の方々がお住みの地域に引っ越してしまうのです。
⒊ 外商の仕事は、「なんとかする」こと。決してできないとは言わないことだ。
⒋ お客さんに育てていただきなさい
⒌ 10(と)/9(く)/1(い)をバラして、お得意様を十の人、大得意様を九一と言ったりする。
⒍ 同じ世代のお客さんを探しなさい -
Posted by ブクログ
友人のポスドク(曰く、忍者のようにありとあらゆる学会に影のように出没し、手裏剣のように名刺を撒き散らす)のことを思い出しながら、楽しく読むことができました。
博士課程を修了したのち、非常勤の助手や講師として大学に残る「ポストドクター」。主人公の瓶子貴宣伝(へいしたかのぶ)は女子大の非常勤講師として月収10万円のワーキングプアでありながら、実姉の置き去りにした甥を育てる三十男。大学内で専任のポストを得るべく奮闘する主人公を描いたエンタメ作品です。
大学に残るドクターの「人生」を垣間見ることもできますし、主人公や甥のキャラクター、またなにかと主人公の前に表れて鬱陶しがられる薬膳という登場人物も魅力的です。
物語としての「ヤマ場」もしっかりとありましたし、主人公のセリフ回しも痛快で、すらすらと読むことができました。
ただのエンタメ作品、というわけではなく、育児放棄をした「クズ姉」しずるとのやりとりなどから、「どう生きるか』ということについてもメッセージ性があるように思います。
特に
「俺の座右の銘はいろいろある。……中でも一番心がけているのはこれだ。”一瞬のスッキリより一生の得”。……いくらやり返したいからと言って脊髄反射的に喚きちらしたり暴力に訴えるのは節足動物のやることだ。脊椎動物は知恵をもつべきだし、自分の行動をつねに二度美味しいにするには冷静さが必要になってくる」
というセリフや、
「決して泣き寝入りはしない。心を負けたままにはしておかない。負けた事実はしかたないが、それをバネに変えるところまで頭の中にイメージを固めてしまえば、心まで負けたことにはならない。……昨今よく言われる生きやすく生きる、というキーワードはたしかに人間にとって大事なことのひとつだろう。けれど、生きやすく生きるためにはなにより知恵が必要なのだ。逆境をパワーに変え、あるいは受けたダメージを効率よくアドバンテージに変換するためには、頭を使って考えることが大事だ。だれもが生きやすく生きようと思ってできるわけではない。だったら、大人が子供に教えるべきは、この思考のスイッチだ。知恵と教養は精神を助け、いずれは身を助ける」
という述懐はとても響きました。