藤田和日郎のレビュー一覧
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ネタバレコロンビーヌちゃんと勝が表紙。これもちゃんと意味があるのよね。
前巻ラストでフェイスレスに脳をダウンロードされてしまった勝。
本当にもう勝はフェイスレスになってしまったのか!?
2人になったフェイスレスは綿密にエレオノールを騙す作戦を立てる。
一方平馬、リーゼ、りょうこは勝のもとに駆け付けようにも最後の4人の一人で格闘技大好きな人形が立ちはだかる。そのピンチを救うのが、最古の4人のひとり、アルレッキーノ。もっとも、エレオノールの「人間を傷つけてはならぬ」いうと命令に従っている体であるが…。
エレオノールがフランシーヌ様じゃないことは人形たちもわかっているけど、同じ顔をしたエレオノールには逆らえ -
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ネタバレ一人でも多くフランシーヌの元へとみんなを守ってきたナルミ、しろがね達も心をひとつにしてナルミにすべてを託して死んでいく。が、その前に立ちはだかるアルレッキーノを倒す寸前、ボロボロのナルミは力尽きて倒れる…
そこに黒賀村から搬送されてきたルシールの人形を持って阿紫花としろがねーOのジョージが到着!
「死刑執行人は、最後に入場するものなのさ」
アンジェリーナがいなくなった後、アンジェリーナの代わりにと作られたアンジェリーナ人形だった。
が、アンジェリーナはフランシーヌと瓜二つ。
その人形が控えよというだけで、忠誠心の強い最古の4人形は動けなくなってしまうのだ。さすが人形!
ルシールはリーダー -
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疲れて、足を止めたくなったとき背を押してくれるのは、逆境に負けずに進む人物の姿。「ではどうすれば進めるのか」という疑問に、「からくりサーカス」は才賀勝ら登場人物の生き様を通じて「他人の視線を受け止める」というひとつの答えを提示してくれます。
キャラクターの一人がシェイクスピアの言葉を引用して曰く「この世は舞台、ひとはみな役者」。この言葉が象徴するように、からくり人形らとの闘いという物語全体を通じて、重要な舞台を「サーカス」に設定。あたかも登場人物らはサーカスの舞台で精一杯自分の人生を演じ抜こうとしているようです。だからなのか、作品に登場するキャラクターのうち、成長して勝利をするのは、舞台にいる -
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ネタバレ「人の生き様を左右するのは己の意志と覚悟」
近代看護システムを作り上げたフロレンス・ナイチンゲールを中心に、己の意志で人生を作り上げるく人の姿を描く秀作。親の反対で、看護の道に進む覚悟が揺れていたフロレンス。だがゴーストのグレイがフロレンスの覚悟を揺らしていた「生霊」を殺すことで、で自分の意志を押し通し、満足する生を全うする。グレイが、生前なし遂げられなかった祝福の「something four」をフロレンスに与え、彼女が天に召されるシーンも感動的だ。
物語が描くのは「人の生き様を妨げるものは『やめておこう』と自分を殺す心。それを押さえ込んで生きてこそ満足な人生」という熱い主張。フロレンスの場 -
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1~33巻まで一気読みしたので、こちらに感想をまとめます。
大変面白かったです。全篇に渡って、絶望的な強さを持つ大妖である白面の者だけが最後の敵で、それだけ倒せばハッピーエンドという潔い構成も好きですし、大筋とは関係のない細かいエピソードも面白いし、最終戦で続々と集まる人間や妖たちがみんなして協力してくれ、名前もない一般人たちまで主人公たちに助けられたことを覚えていて白面に力を与えてしまう恐怖を追い払うという展開は、本当に、最っ高に熱い!! と思います。隅々まで愛の行き届いた、人間の善性が無限に信頼された世界観が、もう、眩しくってしょうがない。正直、私はうしおの目の輝きに耐えられず裏切った流の