嶽本野ばらのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ【本の内容】
“乙女の聖書”として語り継がれた伝説のエッセイが遂に文庫化。
乙女はみんな根性ワル、お食事より悪口が好き、ゴージャスで貴族で孤独であれ、真のロリータとは?
リボン・フリルのブラウス・Vivianne Westwood…野ばらのエレメントがちりばめられた乙女論は、ロマンチックでお上品でクラシカルで意地悪!
正しい乙女になるための必修科目。
[ 目次 ]
お友達なんていらないっ
春の日には、菜の花畑
プラネタリウムと模造少女
前略乙女の君に
時を駆ける宇野重吉
私の彼はミスター・スポック
J・コーネル展に寄せて
一九九三年ロボコンの旅
皇室礼讃
乙女と性欲〔ほか〕
[ PO -
Posted by ブクログ
久しぶりの野ばらちゃん。
短篇それぞれに何かしらの偏愛アイテムが潜んでいる。
ゴシック、ロリータ要素は薄め。耽美なお話は多い。
表題作である『Sleeping Pill』は睡眠導入剤に魅入られた主人公が、オリジナルでブレンドした薬で毎夜眠りにつく。
敬体と常体が入り乱れる文章はルールから反しているけれど、夢のように曖昧で揺れ動く物語の空気にマッチしていた。
短い中で物語も巧みである。
『Somnolency』
眠り病の薬を研究する異端の医者の元に女が訪ねてくる。
『Double Dare』
ゴシックロリータ好きの主人公が登場するホラーテイストミステリ。
お洋服が取り上げられるのはこの話だ -
Posted by ブクログ
一方はロリータファッション愛好の小説家、もう一方はロリータをしながら自作の羽を売る女子高生…が主役というまさにロリータづくしの二作品。
『ロリヰタ』は作者がモデルの実話なのではと物議を醸した話。
わたしは『ハネ』のほうが好きだったけど二作に共通しているのは『伝わらない、けれど突き通す』ということだと思う。
誤解や偏見、手のひらを返す世間。理不尽な糾弾。
言葉を違う意味でとられ、経緯や想いは無視される。
作者自身が経験してきた想いが詰まった作品。
人を間接的な情報だけで判断しないこと、誰にもそれぞれの想いが存在することを忘れないことが大切だと思った。
突き通せるほど強い想いを -
Posted by ブクログ
嶽本野ばらさんの本というのは、「いかにも」というような少女、乙女的シチュエーション・センスで描かれていることもさることながら、緻密な、ロリータに関する考察、そして芸術に対する深い信仰、そしてそれらを全く以って穢す(否定する)ような性描写にあると思います。
そんな話が成り立つのか、と言われそうですが、誰も仰るように彼の描くセックスに穢れたところが感じられないのです。セックスは愛する者どうしが結合する、必然にして当然で生まれた結果――それが彼の描く世界の成り立つ所以だと僕は思います。
彼のファンに女性が多いのはロリータ服のブランドの名前が沢山出てくるからではなく、共感させられる面が多いからなのだと -
Posted by ブクログ
今思い返せば恥ずかしいですが、高校生の時分、この本は私のバイブルでした。
あの時代にしかない不安定な自我、突出した過剰意識、ナルシシスティックな被害者意識に、無意味にがっちりとそびえ立つ選民思想。そういったものを否定することなく、ひとりぼっちにさせるでなく、かと言ってあまりに過激な方向に走らせることなく、「乙女」というキーワードで胸をきゅんきゅん言わせられる女子たちの心を鷲掴みにする文体に内容。
正直に言えば、今これを読んでもにやにやすることはあれ、激しく頷くようなことはないのだけれど、でも、嶽本野ばらのこの本は、あの時代の私には必要だったんじゃないかと。
トム・ソーヤーも十五少年漂流記もゲッ