嶽本野ばらのレビュー一覧

  • ハピネス

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    ☆4
    「私ね、あと1週間で死んじゃうの」というセリフから始まる本小説。彼女は残されたわずかな時間を自分らしく生きるため、innocent worldのお洋服で身を固め、ロリータさんとなったのでした。
    ほんとにわがまま言っていいんだったら、こういう風に死ぬのもありかなぁ。なんか幸せそうだなぁ。と思った。

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    2013年02月15日
  • ミシン missin’

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    著者の小説処女作。

    客観性を極限まで削り落とした一人称小説。
    です/ます調で描かれる偏執的思考は読んでいくと不安と恍惚感を引き起こす。
    エロティシズムの観点から論じられる処女性や美少年に特有な孤高の精神が感じられる。
    本書の解説を読んでみると、これは嶽本氏が好んで用いる「乙女」という概念と同じものだと思われる。

    また、この文庫に寄せられた榎本正木氏による解説は文芸評論家の本領発揮と言えるような説得力と易しさを兼ね揃えた文となっており、一読の価値あり。

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    2013年02月09日
  • ハピネス

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    嶽本野ばらさんの本というのは、「いかにも」というような少女、乙女的シチュエーション・センスで描かれていることもさることながら、緻密な、ロリータに関する考察、そして芸術に対する深い信仰、そしてそれらを全く以って穢す(否定する)ような性描写にあると思います。
    そんな話が成り立つのか、と言われそうですが、誰も仰るように彼の描くセックスに穢れたところが感じられないのです。セックスは愛する者どうしが結合する、必然にして当然で生まれた結果――それが彼の描く世界の成り立つ所以だと僕は思います。
    彼のファンに女性が多いのはロリータ服のブランドの名前が沢山出てくるからではなく、共感させられる面が多いからなのだと

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    2012年10月16日
  • ミシン missin’

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    忙いでてムシャクシャして借りました。
    なので、何時もなら選ばないジャンルの本だったけど、こんなに面白い物語に出会えたから後悔はしていません。
    「ミシン」も「世界の終わりという名の雑貨店」も愛が主題の物語を、服描写多彩に美意識でできた様な文章で作られていますが、180度中身が違うように感じました。
    個人的には、アップテンポの「ミシン」よりも、スローテンポの「世界の終わり…」の方が好き。
    魂をパレットの上の絵の具と表現するところとか。ねぇ、君、雪が降っていますよ。とか、切り取りたい文章が沢山ありました。

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    2012年09月24日
  • ミシン missin’

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    洋服、靴、鞄、全ての自分を包む空間にこだわりを持ってる人がこだわりぬいて書いた物語。女の子って、誰でもこれくらいかわいくて怖い。でも、目が離せない。それが女の子。

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    2012年09月05日
  • 下妻物語・完 ヤンキーちゃんとロリータちゃんと殺人事件

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    作品のテンポなどは前作と変わらず、桃子とイチゴの掛け合いも最高に楽しいです。
    完結なんてもったいないなぁ~。

    ただ、なんで殺人事件なんだろう??(笑)
    まぁ、楽しかったんでいいんですけど。

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    2012年06月27日
  • ミシン missin’

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    ネタバレ

    獄本さんの作品は初めて読んだのが「ハピネス」だったせいか、少し毛嫌いしていた節があったが、洋服の細かい描写は好み。今回の読んだ「ミシン」の中でも、「世界の終わりという名の雑貨店」の方は作品の雰囲気が好き。これからも好んで読むと思う。

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    2012年06月06日
  • それいぬ 正しい乙女になるために

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    今思い返せば恥ずかしいですが、高校生の時分、この本は私のバイブルでした。
    あの時代にしかない不安定な自我、突出した過剰意識、ナルシシスティックな被害者意識に、無意味にがっちりとそびえ立つ選民思想。そういったものを否定することなく、ひとりぼっちにさせるでなく、かと言ってあまりに過激な方向に走らせることなく、「乙女」というキーワードで胸をきゅんきゅん言わせられる女子たちの心を鷲掴みにする文体に内容。
    正直に言えば、今これを読んでもにやにやすることはあれ、激しく頷くようなことはないのだけれど、でも、嶽本野ばらのこの本は、あの時代の私には必要だったんじゃないかと。
    トム・ソーヤーも十五少年漂流記もゲッ

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    2012年05月14日
  • ミシン missin’

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    オシャレな小説。
    言い回しとか好きです。
    ひねくれてますが。
    てか、この人のキャラの立たせ方うまいよな。
    個性とかパワーとかすごい伝わってくる。
    なかなか好きです。

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    2012年04月27日
  • ハピネス

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    若い恋人たちの唐突なお別れ。野ばらさんお得意のパターンだな。

    ロリータファッションの描写も安定してはる。死によって引き裂かれる恋人たち…くどいけど切ない。著者近影がちょびっと石田いっせいに似てるのは奇跡の一枚なのかしらん。遺書、も読んだけどこの方はエッセイより小説の方が良い世界観だなー。

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    2012年06月26日
  • ミシン missin’

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    野ばらさんの小説はこれが初です。純文学とパンクとファッションの融合が心地よかったです。世界の終わり---は白痴を思い起こさせました。美麗な文章と固有名詞でまるで映像を見てるかのような読み心地でした。主人公に非常に共感を覚えました。
    ミシンは、主人公の執念が印象的でした。エスという言葉は知りませんでしたが、この言葉を使って正解だと思います。この事で俗っぽくならないで物語を品良くしています。異性と付き合う事を禁止されたアイドルが群雄割拠する今の時代は正に大正ロマンと重なるエスの時代であり、ミシンの時代だと思いました。

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    2012年03月25日
  • カフェー小品集

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    『僕』と『君』が繰り広げる多彩な恋愛模様の短編集。
    出てくる「カフェー」も実在する場所で
    きっと雰囲気にあった話なのだろうなと読んでから思いました。

    昔なのでまだそのカフェーがあるかんかりませんがまだやってるとしたら
    行ってみたい気持ちになりました。

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    2012年03月19日
  • カフェー小品集

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    カフェでなく、カフェー。実在する純喫茶を舞台にした嶽本野ばららしい小編集。

    登場するカフェーで知ってるのはフランソアと築地、ソワレくらいやけど嶽本野ばら作品は純喫茶によく合うなぁ。時代から取り残されたような…

    ジャンルは全く違うけど、二階堂のCMもそういうとこありますなぁ。
    糸きりだんごのお店行ってみたい。

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    2012年03月16日
  • ハピネス

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    悲しいくらい、綺麗な愛の物語。

    短命だったとはいえ、主人公のような理解者と出会い、愛し合った彼女の人生はとても幸せだったのではないでしょうか。

    とはいえ、個人的には綺麗すぎたので☆は4つ。

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    2012年02月19日
  • カフェー小品集

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    文学×飲食店という興味が尽きないので、
    どっか行きたいなあ、という趣旨で読み返し。

    野ばらちゃんの世界にぴったり寄り添った店たちにはいつか行ってみたい。
    いまどき骨董品のような恋物語に、時代に取り残されたカフェーたち。
    手始めに井の頭公園の宵待草とか、どうかしら。

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    2012年02月17日
  • 鱗姫

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    嶽本野ばら氏の作品はとても好きで、この鱗姫はその中でも特に好きな本の一つと言えます。

    主人公・楼子にもそれは言えるのですが、嶽本氏の小説に出てくる女の子が持っているとても高い美意識やその描写がとても好きです。また不思議の国のアリスを彷彿とさせる括弧書きの心情描写もこの話を面白くさせている要因だと思います。

    似たような主題の作品に「おろち」が挙げられますが、こちらはそれをもっとソフトにした様な感じです。「下妻物語」から嶽本氏に入られた方は、この話も読みやすいのではないでしょうか。

    星が4つな理由として、他の方も挙げられていますが、最後の件が急展開すぎる上に、そうなる事に違和感を覚えるからで

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    2012年01月14日
  • カフェー小品集

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    未来に残したいお店ばかりが紹介されてます。
    友達と一緒に行くカフェではなく、1人で是非とも行きたいお店ばかりが紹介されてます。

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    2012年01月09日
  • ロリヰタ。

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    最初なんて読むのか分からなかった作品

    <ロリヰタ。>
    魔性の女の子
    野ばらさんの作品てヒロインの子が未成年
    多いなって思ったかわいいよね
    道徳道徳って色々世の中忙しいなぁ

    <ハネ>
    ハネ族なりたいって思った
    流行とかその流行の終わりってさみしい
    ヒロインの子の真っ直ぐな想いが眩しかったです

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    2011年12月28日
  • 恋愛の国のアリス プチ・エディション

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    1つのテーマについて見開き1Pで書かれていて、読みやすかった。

    野ばらさんの恋愛に対する考え方がすごく好き。自分の中に取り入れて行きたいと思った。エッセイの後に収録されているSSも、好き。

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    2011年07月11日
  • それいぬ 正しい乙女になるために

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    この乙女っぷり。
    ここまで仰々しいいと、痛ましさより痛快さ。
    突き抜けて孤高な少女、近くでみると避けそうだけど
    心の底では憧れてしまう羨ましさもある。
    でも、著者は男性なのですね(笑)

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    2011年05月27日