【感想・ネタバレ】それいぬ 正しい乙女になるためにのレビュー

あらすじ

“乙女の聖書(バイブル)”として語り継がれた伝説のエッセイ登場! 乙女はみんな根性ワルで、お食事より悪口が好きなもの。品性を保ちつつ、ゴージャスで貴族で孤独であれ……野ばらのエレメントがちりばめられた乙女論は、ロマンチックでお上品でクラシカルで意地悪! 映画化された『下妻物語』を正しく理解するための必修教科書的エッセイ。さあ、乙女たちよ、リボンをつけて、Vivienne Westwoodに身を包み、いざ読まん!

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人生のバイブルのひとつ
読んだ時期が中学生だったせいか
今の考え方ひとつにしたってものすごく影響されている気がします

1
2009年10月04日

Posted by ブクログ

バイブルであり、毒薬。
大人になって改めて再読して、これはある種の少女にとっての毒だと思った。
素直な心のままに読めば少なからず影響を受けてしまう、けど影響を受けなければ生きられない人がいる。
そうして毒を呷って心に不可逆な歪みを抱えなければ生きていけない存在こそが、乙女というものなんじゃないかな。なんて。

そんな毒を飲み下してもなんともないほどに大人になった身で触れても、少し気取った美文に酔ってうっとりしちゃう。
人生に悩んだ女の子に禁書庫からくすねてそっと渡したい、そんなエッセイです。

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2022年08月06日

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「乙女のバイブル」と呼ばれた本作には、野ばらさんの美的観念が結晶のように凝固しています。あとがきで野ばらさん本文を「ペダンチック」「青臭い」などと述べていましたが、私はこの増幅系の、歪みきった野ばらさんの文章が大好きだと言うことに今更、本当に今更ながら気がつきました。
『ミシン』や『エミリー』を読んで受けた衝撃、蜂蜜を嘗めるように読んだ甘美な文章、我を貫く少女たち、──「君」と寄り添い、「乙女」と寄り添ってきた数数の文章──それら全てが『それいぬ』に始まり、『それいぬ』に帰趨するのは当然のことでした。今回、ある程度野ばらさんの著作を読んでからこの『それいぬ』を読めたこと、そしてどんな姿の自分であっても、それが傍目からは歪んでいたとしても、それを貫く強さ、「根性」を観測できたこと……私は私を好きな私でありたい。私はいつまでも変わらぬ私でありたい。本書は私にとってもバイブルです。どれだけ朽ち果てていても、美しく、廓寥が静謐であり続ける廃墟となった教会で、いつまでも、いつまでも読んでいたいバイブルです。

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2022年03月25日

Posted by ブクログ

好きです…とても。
乙女というには恥ずかしい年齢ですが、でもこの心は私のなかにもまだ確かにあります。
怒濤のように押し寄せる野ばらちゃんの美意識…その高さに憧れます。野ばらちゃんワールド。
中井英夫は読もうと思いました。弥生美術館も行ってみたいです。
キラキラでも傷があっても、美しく歪んでいけたら、と思います。
これからもわたしのバイブルです。

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2019年12月01日

Posted by ブクログ

乙女の定義ってご存知?

それは、意地悪でわがまま、かわいいものだけしか愛さない精神の持ち主。

生活の全てを「かわいい」で埋めつくすことによって、乙女は乙女であることに安堵します。

その「形式的」な儀式がもたらす安心感は、疲れ切った現代にこそ必要な、美しい「哲学」ではなくて?

男であっても、乙女。
そんな精神的ロリータになりませう。


…というのが、今までで一番うまく書けた気がするレビュー

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2011年03月08日

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この人の乙女論が楽しくて好きです。ものすごい根性論と暴論なんだけども。

どっかの章にあったキリストの話がツボった。

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2021年12月10日

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数えきれない程読み返した大好きな一冊。野ばらさんの作品の中でも一番好きかも。意地悪で残酷な乙女の為のバイブル。

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2010年12月14日

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野ばらちゃんのエッセイが大好きで、書籍化されているものは全て読んだ。
それでもやっぱり、これは特別。
花柄のブックカバーをかけて毎日持ち歩いているけど、そんなことしなくたってこの作品はいつも、胸の中にある。
中学生のころ、何もかもが大嫌いで信じられなかったけど、この本だけはわたしの味方だった。わたしは間違っていないって言ってくれた。
野ばらちゃんが青臭いエッセイと赤面したって、わたしはこれに救われたのです。

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2010年11月24日

Posted by ブクログ

カフェー小品集と同じくらい、大切。
これを読むときに使うしおりは、押し花にした形見分けのバラの花びらか、ステンドグラスのフクロウでなければならない。という、いつの間にか決まってしまった(わたしの)ルール。

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2010年09月09日

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嶽本野ばらは潔癖なまでに美しいもの、かわいらしいものを好む人です。

こんなに我儘で天邪鬼な世界観に浸ってみるもの悪くはないんじゃないでしょうか。

乙女の皆さんには是非、読んでみて欲しいです。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

初めて読んだ野ばらちゃんの作品です。
中学生のときに「こんな生き方があるんだ!」と衝撃を受けたのを覚えています。
私の原点となった大切な1冊です。

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2009年10月04日

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*乙女
*野ばらちゃん
*痛ロリヲチ

読み物として楽しむのが正解。
ソフトにアレンジして実践すると、ちょっとエレガントかも。

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2009年10月04日

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獄本野ばらが昔発行していたフリーパーパーに連載されていたものを集めた1冊。
現代社会とは決して相容れない華麗さと熱さを持ち合わせた彼の生き方が、わたしは好きです。

乙女=かよわい、弱いと思っている貴方。
そんな貴方は是非読んでみるべきです。
観念が破壊されます。

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2009年10月04日

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1番印象に残ったのは「乙女と性欲」というエッセイで、
「腐女子はBLが好き」と普通は言うはずのところを「乙女はホモセクシュアルが好き」と最高のネガポジ転換をしている所が印象に残りました!
ホモは乙女の永遠のテーマとも言い切っているのにも、
腐乙女の私は自信を持ちました。
この本を書いたのが、男性だと言うのが信じられません。
腐女子は男女の恋愛に、自分なんて入らないからBLに逃げていると宣う男女共に読ませたいですね。
キリスト教式の葬式で死にたいから日曜礼拝に行くという考えも面白いし、宗教はミーハー心で興味を持ってもいいんだと思いました。
あと、「ボロは着てても心のロリータ」というエッセイに今NHKでやっている特オタOLが主人公のドラマを感じました。
中原淳一や、竹久夢二の様な美意識を持った方が今日活躍している事に日本の未来を感じました。

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2019年02月07日

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乙女のバイブルの名に間違いなし。
甘いだけの乙女節とも、労働本位でも、下世話でもない、激辛でひたすら理想を追い求める意思を数頁で次々と次々と繰り出す著者を他に知らない。

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2015年07月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

【本の内容】
“乙女の聖書”として語り継がれた伝説のエッセイが遂に文庫化。

乙女はみんな根性ワル、お食事より悪口が好き、ゴージャスで貴族で孤独であれ、真のロリータとは?

リボン・フリルのブラウス・Vivianne Westwood…野ばらのエレメントがちりばめられた乙女論は、ロマンチックでお上品でクラシカルで意地悪!

正しい乙女になるための必修科目。

[ 目次 ]
お友達なんていらないっ
春の日には、菜の花畑
プラネタリウムと模造少女
前略乙女の君に
時を駆ける宇野重吉
私の彼はミスター・スポック
J・コーネル展に寄せて
一九九三年ロボコンの旅
皇室礼讃
乙女と性欲〔ほか〕

[ POP ]


[ おすすめ度 ]

☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

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2014年11月22日

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今思い返せば恥ずかしいですが、高校生の時分、この本は私のバイブルでした。
あの時代にしかない不安定な自我、突出した過剰意識、ナルシシスティックな被害者意識に、無意味にがっちりとそびえ立つ選民思想。そういったものを否定することなく、ひとりぼっちにさせるでなく、かと言ってあまりに過激な方向に走らせることなく、「乙女」というキーワードで胸をきゅんきゅん言わせられる女子たちの心を鷲掴みにする文体に内容。
正直に言えば、今これを読んでもにやにやすることはあれ、激しく頷くようなことはないのだけれど、でも、嶽本野ばらのこの本は、あの時代の私には必要だったんじゃないかと。
トム・ソーヤーも十五少年漂流記もゲッターロボもひとりで冒険が出来ない。でも、女の子はそんなにやわじゃない。乙女は気高く孤高なもの。こんな言葉に、たくさん勇気をもらった気がします。
中学生女子で、学校生活に怯えている方はぜひ。

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2012年05月14日

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この乙女っぷり。
ここまで仰々しいいと、痛ましさより痛快さ。
突き抜けて孤高な少女、近くでみると避けそうだけど
心の底では憧れてしまう羨ましさもある。
でも、著者は男性なのですね(笑)

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2011年05月27日

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乙女になったり、意地悪になったり、各章で魅せる文章の違い
が最高!
京都の鍋焼きうどん食べにいっちゃった。

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2010年06月12日

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元彼からもらって、ずっと読み続けているもの。野ばらおじさまの中で、一番まともなこと書いてる気がするし、普通にバイブル。

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2010年04月26日

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なんていうか、いろいろ影響された本。
野ばらのいうことには納得する部分も多ければ、納得しない部分もたくさんあるけれど。
でも、吉屋信子さんとか夢二とかそのあたりの世界と出会うことが出来たのは、野ばらの本を読んでたからなんだろうなーとか浸ってみましたよ

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2009年10月04日

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乙女という素敵人種に関するエッセイ。
現実なんて!!というぶっとび感が、何故か爽快に思える野ばらワールド。

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2009年10月04日

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本当はハードガヴァーの方が欲しかったのですけれど、入手困難でしたので。環境が変わった時、たとえば進級や進学などで自分を確立しなければならないときに好んで読むと迷いませんし、流されもしませんので重宝致します。何冊か買って、お家用と持ち歩きようなど準備するのが宜しいかと存じます。

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2009年10月04日

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嶽本野ばらの正しい乙女ってつまりあれだよね、規律に準ずる美しさ?束縛される美徳?
普段描く『自分の道を行く女の子』とは逆方向が美しいって言ってる本。
色々な乙女の形があるのですねってことで?

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2009年10月04日

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野ばらさんの美意識が凝縮された一冊。

可愛い表紙に油断することなかれ、なかなかにハードでございます。

半分同感、半分引き笑い。

そんな感じでゆるりと楽しめます。

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2012年02月19日

Posted by ブクログ

「そうそう、分かってるじゃん!」とめちゃくちゃ共感するところと
「なに言ってんのこいつ」と思うところのギャップが激しくて笑える。

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2011年03月23日

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乙女のバイブル、といわれる本。嶽本野ばらという人の生き方が書かれている。野ばら理想の女の子は、可愛くてワガママで、面倒な人かもしれないけど、すごく魅力的。表紙が可愛いし、ロリータとかに興味が無くても、読んでみたら面白いと思う。しっかりしなきゃっていうつまらない綺麗事はなくて悪口好きなだけ言えばって感じだし、制服はミニスカートどころか思いっきりダサく着るものだから流行なんか関係ないし、そういうところがいい。

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2010年01月28日

Posted by ブクログ


この本を読んだ当時は若かったなあ
(勿論、悪い意味でね)

でもやっぱり今でも憧れているよね。
頭の中にあるもの、乙女とはこうあるべきだ、っていう理想が。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

私の中で、嶽本野ばらさん→野ばらちゃん、になった一冊。世論から外れてしまってもそれはそれで、正しく生きていけるような気がしました。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

お姉ちゃんが高校生のときに乙女になりなさいといってくれた本。でも、この著者男?ってびっくりして、こんなに有名になるとは思わなかった。エッセイってさ、誰の物でも読めるよね〜

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2009年10月04日

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