嶽本野ばらのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
嶽本野ばら氏の本を初めて読んだ。
なんとなく気になる作家ではあったものの、読む機会がなかった。
そして、今回この本を手に取ったのは読んでみたかったからとか、特に理由があったわけでもない。
強いて言えば、タイトルと表紙の雰囲気が気になったから、というところか。
裏表紙のあらすじすら読まずに読み始めたので、読みながら、「この2人は同世代だ」と思い、実際、最後に同級生だったことがわかった。
中学生だからこその真っ直ぐさ、純粋さが気取るわけでもなく、ありのままに感じられるくらいに描き出されていて、あまりの甘酸っぱさに少し笑ってしまった。
中学時代にこんな甘酸っぱい恋愛をしてはいなかったけれど、20 -
Posted by ブクログ
おもしろい、、、!!!
はなもげって!
めちゃくちゃ笑わされたー。
桃子の自分を貫くロココな精神がとてもかっこいい。
「きっと好きなことをお仕事にしたら、やりたくないこともやらなければいけないし、自分が好きだったものの裏側を見てしまうから。そうするときっと、つまんない」
嶽本野ばら先生に共感できすぎて怖い。
野ばら先生は乙女心のカタマリなのかしらん?
ヴィヴィアンウエストウッドのロッキンホースバレリーナは永遠の憧れですね。
いつか手に入れてみせますが!
「どんな反則技を使おうと、狙った獲物は手に入れなけなければなりません。
我慢は乙女の天敵です。
自分さえ幸せになればいいじゃん。」 -
Posted by ブクログ
ネタバレ【本の内容】
“乙女の聖書”として語り継がれた伝説のエッセイが遂に文庫化。
乙女はみんな根性ワル、お食事より悪口が好き、ゴージャスで貴族で孤独であれ、真のロリータとは?
リボン・フリルのブラウス・Vivianne Westwood…野ばらのエレメントがちりばめられた乙女論は、ロマンチックでお上品でクラシカルで意地悪!
正しい乙女になるための必修科目。
[ 目次 ]
お友達なんていらないっ
春の日には、菜の花畑
プラネタリウムと模造少女
前略乙女の君に
時を駆ける宇野重吉
私の彼はミスター・スポック
J・コーネル展に寄せて
一九九三年ロボコンの旅
皇室礼讃
乙女と性欲〔ほか〕
[ PO -
Posted by ブクログ
久しぶりの野ばらちゃん。
短篇それぞれに何かしらの偏愛アイテムが潜んでいる。
ゴシック、ロリータ要素は薄め。耽美なお話は多い。
表題作である『Sleeping Pill』は睡眠導入剤に魅入られた主人公が、オリジナルでブレンドした薬で毎夜眠りにつく。
敬体と常体が入り乱れる文章はルールから反しているけれど、夢のように曖昧で揺れ動く物語の空気にマッチしていた。
短い中で物語も巧みである。
『Somnolency』
眠り病の薬を研究する異端の医者の元に女が訪ねてくる。
『Double Dare』
ゴシックロリータ好きの主人公が登場するホラーテイストミステリ。
お洋服が取り上げられるのはこの話だ -
Posted by ブクログ
一方はロリータファッション愛好の小説家、もう一方はロリータをしながら自作の羽を売る女子高生…が主役というまさにロリータづくしの二作品。
『ロリヰタ』は作者がモデルの実話なのではと物議を醸した話。
わたしは『ハネ』のほうが好きだったけど二作に共通しているのは『伝わらない、けれど突き通す』ということだと思う。
誤解や偏見、手のひらを返す世間。理不尽な糾弾。
言葉を違う意味でとられ、経緯や想いは無視される。
作者自身が経験してきた想いが詰まった作品。
人を間接的な情報だけで判断しないこと、誰にもそれぞれの想いが存在することを忘れないことが大切だと思った。
突き通せるほど強い想いを