嶽本野ばらのレビュー一覧

  • 天橋立物語 ~三年菊組ロリィタ先生~

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    野ばらちゃんの小説が気になっている、もしくは下妻物語しか知らない。そんな層に届いて欲しい1冊。
    破天荒、依怙贔屓、無茶苦茶、クズ。しかし、ロリータとしては天才。暑い青春ものって説明されると、確かにそうなのだけれどそこにロリータがふんだんに加わると、汁だくどばどば!なのです。
    ロリータと暑さ、ロリータと青春、一見想像のつかない組み合せ。最初から最後までずっと振りまわっされっぱなし。さあ、レースの日傘でぶった斬られよう。

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    2025年11月28日
  • ピクニック部

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    「可愛い」を馬鹿にするな、「可愛い」は全てにおいて尊厳をもち勇気や元気を司るもの。それは歳をとろうが性別がなにであろうが、「可愛い」はかわいいそのまんまでいい。まず赤いタータンチェックの表紙がとんでもなく可愛くて、秋のピクニックにタータンチェックのシートとサンペレグリノの瓶、アンティークのようなガラスのゴブレットと木陰の下で読む本は何がいいかと思って手に取った本。
    初めての嶽本野ばらさん、読んでロリータのお店はわからないがロリータファッション洋服を見ていないのに細部まで可愛くて、更に上品である事に誇りをもっている洋服だと言う事。それを洋服はもちろんそれを愛でる人も同様だという事。
    ブサとジュジ

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    2025年11月04日
  • カフェー小品集

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    きらきらしていてでもどこか毒々しい宝石の詰まった宝箱。とびきり特別な一冊となった。出てくる女の子は皆癖 一癖も二癖もあるが、儚く美しい。美しいと思って手を差し出したら棘のある薔薇のように、ただ美しい世界観を創り上げているわけではない。そんな一冊。

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    2025年10月24日
  • ロリータ・ファッション

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    造本も装丁も美しく、かつかわいらしく、野ばらちゃんの装うことに対するフィロソフィーがマグマのように溢れ出て奔流している濃厚なエッセイ集。
    野ばらちゃんから全ロリィタへ発破をかける檄文でありアジテーションであり、関白宣言であると思う。

    プチプラのお洋服ブランドにも言及しているので意外とわかりやすい面もある。

    野ばらちゃんの服飾エッセイが大好きで「それいぬ」から何冊も読んでいるが、やっぱり野ばらちゃんの文章でしか得られない栄養があるよなーと思う。

    ずっとついていきます!

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    2025年09月12日
  • お姫様と名建築

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    世界のお城を巡りたくなる。
    専門用語やらを調べながら読んだのでなかなかスムーズには読めなかったものの、歴史背景などをコミカルに書かれているところもあり楽しく読めた

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    2025年08月27日
  • 下妻物語 ヤンキーちゃんとロリータちゃん

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    桃子ちゃんの生き方に強く共感した。今までのわたしならしなかっただろう。わたしも刹那的に、ロココ的に生きたい。苦しいことなんて味わわず、甘いところだけを食べて贅沢に生きていきたい(おフランスに生まれたかったとまでは思わないけれど)。映画との違いもあったが、どちらにも良さがあるなと感じた。
    嶽本野ばらの文章には不思議なリズムがある。とにかく句読点が多い。また、なんとなく児童書に似た雰囲気も感じ取れる。主人公が読者をめちゃめちゃ意識している。それから、お洋服に関する描写は目を見張るものがあった。どこまでが元々の知識でどこまでが調べた知識なのだろう。7/8

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    2025年08月25日
  • ピクニック部

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    初めての嶽本野ばら。次々と出てくるロリータ系ブランドの名などはほとんど知らないのだが、何も知らない人を置いていかない、独りよがりに陥ることのない筆力に脱帽。対象は人それぞれ違えども、愛するもの大切にするものを全力で守りたいという普遍的な気持ちに共感できるからだろう。1作目の「ブサとジェジェ」は想像だにしない切ないラスト、じわっと押し寄せる余韻。鮮やかな筆致に驚く。「ピクニック部」も最後の手紙がもう圧巻。「私は嬉しいのだ。源治君がずっとそのまま伸び続けていることが。成長してはいるけど、成長していないことが。源治善悟郎は源治善悟郎でしかなく、この先も源治善悟郎であり続けるしかないであろうことが。好

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    2025年08月16日
  • ピクニック部

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    涙はでない、でも261頁で息がとまり、262頁からずっと胸がつまって苦しかった、苦しかったけど、ありがとう!

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    2025年08月08日
  • 金脈 The OILSHOCK!

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    ヒッピーの精神を強く持ち続けてい祖父を嫌っている女の子だが、好きな男の子に対しても自分の好きな服装(軽いロリータ)を譲らない、自分の精神を譲らない所が祖父によく似ている。祖父を糞ジジイなどと罵るセリフも活字で読んでも言い過ぎやろと思うような過剰なセリフもおもしろい。

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    2025年08月04日
  • ミシン missin’

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    ファム・ファタールぽい女の子が出てくる話大好きなのでどっちも刺さりました。特にミシンが好きだった
    嶽本野ばらさんが好きなファッションや可愛い物を文章に書くと、その物がより一層魅力的に感じるから凄いなって思う。これを読んで私もヴィヴィアン欲しいなと思った。
    気品の中にほんの少し毒っ気のある文章が本当に癖になるな〜♡これだから嶽本野ばらはやめられない

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    2025年07月01日
  • ロリータ・ファッション

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    圧倒的な知識量と、ていねいな言葉遣いの奥でメラメラと燃えるお洋服への情熱にひたすら感服。
    最後の一文にほろっと涙が溢れた。
    はい、正座して読みます。

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    2025年06月12日
  • ピクニック部

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    「ブサとジェジェ」「こんにちはアルルカン」「ピクニック部」どれもテイストの違いはあるけれどキュンキュン(死語?)してしまう。
    表題作
    「ピクニック部」の後半、里見先輩が春野さん春崎さんへというメッセージの形をとった源治くんとの関係の独白はそれはそれは美しいものでした。
    野ばら先生の本、「ミシン」「下妻物語」からずっと時間が経ってしまったけれど女の子の可愛いもの好きと同時にしたたかさも一種のズルさとかもキチンと描き出してもらっている事は健在でした。
    素敵なファッションブランドの名称、全ては分からないけれどイメージは脳内で綺麗に色づいてます。

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    2025年06月07日
  • ピクニック部

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    若かりし頃、ロリヰタファッション小説と言えば「嶽本野ばら」だった。令和の世でも変わらぬ野ばら節。全くブレないところが清々しく、潔い。そして小説として面白い。懐かしいメゾン(VIVA YOU,MILK,NICE CLAUP)や本の名前が次々に出てきて、「嗚呼、我が青春の日々よ…」(といっても自分自身はロリヰタファッションに身を包んだことはないのだけれど)打ち震えた。でも敬愛する大森伃佑子さんのスタイリングやOliveは今でも私の中に確実に生きています!そして、まさかコバルト文庫や氷室冴子の名を再び目にするとは!未だ「クララ白書」「なぎさボーイ」を所有している私。野ばら先生の乙女心の揺るがなさをひ

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    2025年06月07日
  • 下妻物語 ヤンキーちゃんとロリータちゃん

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    かわいすぎる!
    映画も大好きで何度も見た!
    原作は初だけど、時間が経っても色褪せることなくおもしろい!

    2人の会話も語りも全てが愛おしい!

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    2025年03月12日
  • ミシン missin’

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    家に帰る時、雪が降っていたので再読。
    美しすぎる書き出しに惚れてしまってからもう何度呼んだかわからないくらい大好きな一冊。
    「世界の終わりという名の雑貨店」の中でお洋服の名前や土地名なんかは沢山出てくるのに、私と「君」の名前が一切出てこないという書き方に初めて読んだ時から驚かされて今となってもこの文の書き方を超える本に私は出会えていない。むしろ、物語において本当に読者と近づきたいのであれば名前を文中で出すことは野暮であるとすら思い始めてきた。確かに名前を呼ぶことは人と人との心的距離を縮めるのに大きな役割を果たしてくれる。しかし、私はこの文字を追う私たちと違う名前が呼ばれるということは寂しいこと

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    2025年02月19日
  • ピクニック部

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    カワイイ と 礼節
    全くベクトルが違うとおもってたかも。
    NHK朝ドラのおむすびもそうだけど、格好と中身は別物だって事ですよね。

    そうですよね、だって私は「中身は若いですよ!!」

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    2025年02月10日
  • ロリヰタ。

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    大好き。とても。野ばら先生が「君」に思いを馳せるたびにきゅんとする。君が「王子たま」と呼んでくれるのにもきゅんとする。こんな純愛はないのではないかと思ってしまう。君がまさか小学4年生なことにはびっくりしたけど、この二人が年齢の垣根を超えて愛し合ってることはとても伝わりました。
    この本の文体がとても好き。お洋服に対する考え方も好き。「ロリータ」と「ロリコン」という言葉を結びつけたことは今までなかったけれど、二つの違いについて教えてくれたのもありがたいことです。

    「ハネ」
    もよかった。

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    2025年02月06日
  • ピクニック部

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    かわいい、ということと自分を押し通すこと。
    こんなに可愛らしい装幀の中にギュウギュウに詰まっていて、そのことが嬉しくて、読んでいて何度も目頭が熱くなりました。自分も自分なりに、この世界でやっていこうと素直に思えました。

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    2025年01月05日
  • ピクニック部

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    読みやすくおもしろかったです!
    ぶさこー!あとは頼んだぞう!!
    源次郎が可哀想で、里美先輩がめんどくさくて嫌な奴になっていく感じも良かった。先輩後輩の関係にずっと囚われてるんやろなぁ。

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    2025年01月19日
  • 十四歳の遠距離恋愛

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    中学生の必死な純愛。ほわほわの雪を包み込み壊さぬよう溶かさぬよう包み込み大切にしたいのに、そうできずに我々は大人になっていく。
    中学生みたいな恋愛、なんて言ったりするけどそれって本当に素敵なことなのでは?中学生みたいな恋愛って何にも変え難い一生懸命な、思い返せば尊い恋愛なのではないだろうか。他の野ばら先生の作品とは異なりさわやかさを感じつつ、野ばら先生の作品として変わらないところは変わらない。野ばら先生の作品を何作か読んだ後に読むとよりよく感じられるんじゃないかなあ。

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    2024年12月03日