あらすじ
正しいお姫さまになるために――
食う寝るところに住むところ。
お姫さまが「お姫さま」たるために最も大切なものは何でしょうか?
それは案外「住むところ」かもしれません。
お姫さま達はどのような建物に住んでいたのでしょうか。
そこでどのように生きたのでしょうか。
住んでいたところを知るというのは、彼女の生涯を知るということです。
ヴェルサイユ宮殿で贅沢を謳歌したマリー・アントワネットは、37歳でギロチン台の上に散りました。
ジョゼフィーヌはナポレオンとの離婚後、マルメゾン城で薔薇を育てました。
カトリーヌ・ド・メディシスは、夫の愛人ディアーヌ・ド・ポアチエからシュノンソー城を取り上げました。
広い中国を支配した西太后は引退後、紫禁城の北西を自分好みに美しくカスタムしました。
グラームス城には、魔女裁判にかけられて処刑されたジャネット・ダグラスの亡霊がさまよっています。
名建築の中で恋をし、裏切られ、支配し、支配され、閉じ込められ、処刑され…懸命に生きたお姫さま達の生き様とは。
乙女のカリスマ・嶽本野ばら氏が物語る、全く新しいお姫さま論。
お姫さまとお城、宮殿、寺院、教会建築との繋がりを巡る30+αの物語が、ファッションデザイナーのayumi.氏のイラストによって鮮やかに描写されます。
ふたりの美学が貴方の中の少女を呼び覚まします。
お城に住むからお姫さまなのではなく、お姫さまが住んでいるからお城なのです。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
世界のお城を巡りたくなる。
専門用語やらを調べながら読んだのでなかなかスムーズには読めなかったものの、歴史背景などをコミカルに書かれているところもあり楽しく読めた
Posted by ブクログ
もっと物語よりの本をイメージしていたので用語の多さに圧倒されましたが、歴史の小話や豆知識みたいなものも好きなので、楽しく読めました。
章題のものだけでなく、たくさんの人物や建物が出てくるので、ネット検索しまくりで読みました。
著者の持つそれぞれの人物像と、くだいた感じの妄想のやりとりが面白いです。
いつまでも少女なマリー・アントワネットと頼りになるエリザベッタ・ファルネーゼが好きになりました。
話の中で関連、または連想される作品が数多く登場し、新たな作品の出会いや興味の広がりにもなりそうです。
Posted by ブクログ
野ばらちゃんのお姫様好きが顕著に現れていたり、偏りつつも愛が伝わってきます。
何となくお城や宮殿を見たいなと思っていて、更にそれが強くなりました。