青山七恵のレビュー一覧

  • わたしの彼氏

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    ネタバレ

    顔は良いし、なんでもしてくれる、許してくれる"優しい"男の子なのに、なぜか最後には振られる。鮎太郎を見てて、優しいってそういう"何でもしてあげる、なんでも許してあげる"ことじゃないんだなって思った。テンテンとの結末でお話は終わるものだと思ってたから、最後は拍子抜け。結末は読者に委ねる系ラストでした。

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    2016年11月13日
  • わたしの彼氏

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    16/08/24
    鮎太朗にいらついてしまう。なんなんこいつと思ってしまう。でもこういうやつがモテるんだよな世の中。
    テンテンが不憫。だってきっと同じことの繰り返しなんだよ。鮎太朗は変わらない。この先も繰り返し。

    ・鮎太朗のポケットで携帯電話が鳴った。彼女はこの弁当屋ごと爆破したくなった。(P208 彼女、とはもちろんテンテンのことですよう)

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    2016年08月24日
  • やさしいため息

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    やさしいため息というのは、呆れつつも受け入れてる状態だったり、良い意味で諦めがある場合につくため息のことだと思う。主人公も弟も今のままで駄目なことは分かっているけど、小説にあるように人は容易く変われない。でも、外部の働きかけや自分の意志でたまに普段と違う行動をとったりすることを繰り返して、少しずつ変わったり、変わらない部分は諦めがついていったりする。そうやって徐々に失望のため息からやさしいため息に変わっていくのが人間の成長なのかなと思う。自分が変わる順序としてまず諦めが必要な場合もある。主人公に自分と重なる部分がありすぎて嫌な汗が出るのを感じながらの読書だったが、この読書経験も自分の変化への1

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    2016年08月07日
  • 魔法使いクラブ

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    全体が暗いのだ。それでも引き込まれてしまう。魔法使いクラブを作った10歳の結仁が2章で中学生になっているのにびっくり。そして3章で高校生に。居場所の無い結仁。自分の居場所を探そうともしない結仁。どうして泣いたり笑ったりしないのだろう。最後の史人の告白にびっくり。

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    2016年07月25日
  • あかりの湖畔

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    静かにそこに生きたい人を受け入れているふりをしながら、全く受け入れない家族と一緒にいる息苦しさ。それにすら気がつかないふりをし続ける。自由って言葉は嫌い。

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    2016年06月07日
  • 花嫁

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    4人家族の4人が順々に語る短編連作集。
    なんとなくもやっとしていたものが最後まで来て腑に落ちるというか、ままならないのが人生だなと思う。
    そして、生きるって腹をくくるってことでもあるんだなと。

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    2016年06月02日
  • 窓の灯

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    窓の灯…評価はこの作品。安アパートで壊れていく女。隣近所を巻き込みながら何かが崩れていく。詩的で空想的なのに冷たい鋭さもある。
    ムラサキさんのパリ…ムラサキさんにいったい何があったのか。娘さんが絡んでいるようだけど気になる。

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    2016年05月10日
  • 窓の灯

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    青山七恵さんは、確か同じ大学だから親近感。ということで、読んでみました。
    「日常」っぽいことを、「非日常的」に、面白く書くのってすごい。

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    2016年02月27日
  • すみれ

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    とりあえず薄いから手に取った本。レミちゃんのような人は居そうだけど、37歳だよね?藍子のような難しい思春期の一歩手前と格闘してるママ世代なのに、甘くないかな?
    藍子の立場で語られるお話だけど、見方がその通りで気持ちも痛いほど分かる。
    藍子が大人になって、レミちゃんと再会したらどうなるんだろうなぁ…

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    2016年01月05日
  • やさしいため息

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    冬のひだまりみたいな、静かな物語でした。

    たしかに、風来坊な弟が登場して、誰かの人生を毎日綴り続ける、なんてちょっと変わった設定はありますが、基本的には何か大きな事件が起こるわけではなく、淡々とした日常が続いていきます。

    人付き合いが得意ではない主人公が、職場での人間関係にもやっとしたり、ちょっと気になる人ができたり、とにかく不器用なところに共感を覚えます。

    青山さんの文章はたまにすごくリアルな質感を持っていてドキっとするのですが、気になる人にメールを送ろうか迷って迷って、えいっと送った後の表記とか、すごくわかるなー!と。
    “送信ボタンを押した。押した瞬間、電波がこの狭い浴室の壁に跳ね返

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    2015年09月20日
  • すみれ

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    藍子の真っ白な正しさとレミちゃんの灰色がかった弱さが悲しい。
    弱いことは悪いけど、弱いことを言い訳にするのはもっと悪いと思ってなんとか生きてきた私にとって藍子の言葉は耳にとてもとても痛かったです。
    藍子の両親がレミちゃんを心配する気持ちがたとえレミちゃんの求めているものとは違っていたとしても、そのやさしさはかけがえのないものなんだから、そこは本当は責めちゃいけない。そのやさしさにすがっているのも確かな事実なんだから認めないといけない。
    この本は基本的に藍子の立場に立って読むのかもしれないけど、レミちゃん寄りに読んだのでなんだか辛かったなあ…藍子が正しいんだよ、正しく生きられるなら生きたいんだよ

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    2015年08月02日
  • ラブソングに飽きたら

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    音楽をテーマにしたアンソロジー。
    好きな作家の加藤千恵さんが筆者の中に入っていたので手に取りました。

    ラブソングとタイトルに入ってますが
    それぞれの短編はラブソング以外の曲もテーマになっています。
    実在する曲が使われていたり
    架空の曲だったりもしたけど

    加藤さんの『約束のまだ途中』と
    あさのあつこさんの『雨宿りの歌』がよかったな。


    加藤さんの作品は、結婚する親友(小学生からの仲良し)との思い出の曲を中心としたストーリー。
    自分の状況と結構かぶるところがあり、かなり共感出来ました。

    あさのあつこさんの作品は、少しミステリーっぽい側面もあるんだけど、小学生の時にある事件に遭遇し雨にトラウ

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    2015年07月14日
  • ラブソングに飽きたら

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    ネタバレ

    恋愛と音楽を絡めたアンソロジー。切なかったり、元気を貰えたり、不思議な話だったり…そんな8つの作品が収録されている。好きな作家ばかりだったので、読むのは楽しかった。どの作家もその作家らしい特色が出ていた印象。椰月美智子の作品が読んでいて1番印象に残った。

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    2015年06月20日
  • すみれ

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    15歳の藍子の家で一緒に住むことになった両親の同級生レミちゃんはちょっと変わった大人。大人になりきれない彼女が好きで、自分と同じく小説家を目指していたレミちゃんに憧れながらもずるいと思う藍子・・・。二人の不思議な友情が心を揺らす物語。

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    2015年06月08日
  • わたしの彼氏

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    青山さんの無茶苦茶言いつつ正しすぎる美しい文章に惚れこんでいることを再認識。すきだ~

    人を甘やかしすぎるやさしすぎる鮎太朗と、そんな鮎太郎に群がる甘やかされたい女たち。アンドちょっとおかしな姉たち。
    鮎太朗と女たちの駄目さにもやもやはらはらしながら、その隙間に挟まるふとした文章にやられてしまう。無茶苦茶なのにいとおしい。鮎太朗のこと、憎めない。がんばれって思う。テンテンのこと好きだな。ああいう、現実の世界に自分をつなぎとめてくれる存在が誰にでも必要だ。

    つまるところ、反復なのだ、誰かに救われたのならば、その瞬間から次の救い手を探さなくてはいけないのだ。こうして呪いは繰り返される。

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    2015年05月23日
  • わたしの彼氏

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    美男子大学生が主人公の小説ってどんなのか気になって衝動買いした小説。

    なにこの小説!
    展開が読めなくて、登場人物に共感が出来なくて…女がメンヘラばっかで主人公は美男子なのに情け無さすぎて…。最初は展開が凄すぎて怠かったけど、徐々にこの無茶苦茶感の良さがわかってくる。

    凡人には表現しようのないチャーミングな言い回しが素敵だった。とりあえず自分にとって新境地な本だった。あと実写化できそう!主人公は岡田将生なイメージ。

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    2015年03月27日
  • ラブソングに飽きたら

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    これは好きな作家さんだらけのアンソロジーですごく楽しみにしてたんですが、うーん、期待はずれかな。
    加藤千恵さんの親友のハワイでの結婚式に向かう話は好き。椰月さんの20歳離れた過去の恋人との再会も好き。山内さんはガッカリして、あとは川上未映子さんのはさすが。

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    2015年03月16日
  • やさしいため息

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    今まで受け入れていた日常の、すっぺりとした平板さに気付いた時、それをそのまま受け入れることが難しい時が、確かにあるなぁ、と思う。ただ私は、そこを通過してしまったとも思った。

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    2015年03月14日
  • わたしの彼氏

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    タイトルから想像した感じと全く違った。とんでもないプレイボーイが登場するのかと思いきや、優しい美青年がフラれまくるという話だった。ノリというか文章が自分に合わなくて読みにくく感じたが、面白かったと思う。鮎太郎が不憫すぎる…そして3人の姉たちのキャラも中々濃い。

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    2015年03月11日
  • 窓の灯

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    まりもの感情、文全体の雰囲気が、とにかく生々しい。
    自分が関わらない世界で、想像もつかないほどたくさんの人が生きていて、それを覗いてみたいと思うまりもの気持ちは私には新鮮。
    姉さんに抱いていた感情を、世間一般的に表す言葉があるのかわからないけれど、自分がどう頑張っても、どんなに足掻いても、変えられない世界や変えられない人たちがいて、孤独になる気持ちはわかる気がした。
    大切なものが自分の元から離れて行ってしまう不安とか、誰かに奪われる恐怖とか、誰もが抱く感情を、わざと遠回しに描いているような印象。

    まりもがいろんな生活を窓を通して覗き見るシーンは特に印象的だった。

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    2015年03月03日