青山七恵のレビュー一覧

  • お別れの音

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    「別れ」と聞いて真っ先に思い浮かぶような親しい人との悲しい別れではなく、人柄や名前すらも知らないような人との出会いとも言えないような出会いや別れを通して芽生えた心の引っ掛かりのようなものに光を当てた作品集。よく知らない人だからこそ、その人の性格や思い出などと結びつくことができずになまの感情が宙に浮いたままになり、時として後まで強く残ったりするのだろう。すぐ納得して消化できてしまうことほど印象にも残らないものだ。こういうちょっとした引っ掛かりのある出来事だって立派に人生を豊かにすることに繋がっているんだなと思った。2つ目の『お上手』が特によかった。

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    2016年08月10日
  • 快楽

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    題名からある程度の内容は想像していたけれどそれ以上で驚き。性的な快感が肉体(現在)だけではなく記憶(過去)からも得られて、むしろ肉体よりも強いという事を著者は言おうとしているのかな。それと記憶というものが結構いい加減だということかな。
    もう少し時間が経てばまた違った解釈ができそうだけれどもとりあえずこんな感想。また読み返してみたい。

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    2017年03月08日
  • わたしの彼氏

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    公民館の人も、サッちゃんも、なんだかなと、ゆりこねえさんも、最後にきてなんだかなだけど、面白く読みました。鮎太郎よりも、慎平と益夫の方が男としては良いよね。でも、そういうことじゃないんですよね。モテるって。

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    2015年10月26日
  • お別れの音

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    何か不思議な味わいのある短編集だった。
    読み終えたあと、「お別れの音」というこの小説全体のタイトルについて考えた。

    別れと一口に言っても、関係性も長さも別れ方も理由もそれぞれで、本当に浅いところまで視野を広げてしまうと、知り合って親しくならないうちに別れてしまう(二度と会わなくなってしまう)関係もたくさんある。
    何となく静かに別れの匂いが漂ってくることもあれば、自分の意思で別れを決めることもある。
    この小説は劇的に愛し合った二人が劇的に別れた、みたいなお話はひとつもなくて、どちらかと言えば意識しなければただ通りすぎて終わってしまうような関係性のその別れがほとんどで、だからこそ味わい深いのだと

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    2015年07月14日
  • すみれ

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    風変わりな大人と、大人びた女の子の物語、というのは、これまでにもどこかしらで(例がぱっと思いつかない…)紡がれてきたと思うけれど、その中でも本作は、短くも良質な作品という風に感じられた。

    帯の「これほど心を打つエンディングに出会うことはめったにない」という一文に引きずられてしまって、実際に読み終えた時、呆気なく感じられてしまったのが唯一の心残り。

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    2015年05月01日
  • 花嫁

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    …すごいぞ青山さん…!!!!
    不気味で不穏でドロドロなのにまっすぐで衒いも迷いもない黒々と輝く生き生きとした文章の美しさに見惚れるわ…
    父以降、思いもよらない重い話になってしまったはずなのに内容が重くなるほど文章は輝きを増し快活に見える。映える。
    すごい、大好物、とても気持ちの良い読書だった。
    正しい文章でつづられていたからこんなにも正しく見えたのかな、とても正しい内容ではないのに。
    「愛をしている」とか、これしかないという表現の素晴らしさ。
    あああ、この人からしばらく離れられないぞ…

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    2015年04月25日
  • あかりの湖畔

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    よかったな~
    青山さんふたつめだけれども、
    この人はよしもとばななみたいな作家になれるんじゃなかろうか。
    作品に漂う、さみしさややさしさ、人の温度が似ている気がするなあ。
    もっと長編書いてほしいな。今読みたい。
    きっと今、この人と温度が合うタイミング。

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    2015年04月26日
  • ラブソングに飽きたら

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    今旬な女性作家たちが競演したアンソロジー。加藤千恵、山内マリコ、青山七恵、吉川トリコなど大好きな作家さんがたっくさん。お気に入りは山内マリコ。この人の小説はしばらく読み続けていきたい。

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    2015年06月19日
  • 魔法使いクラブ

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    ラッキーカラーは黄色。
    ほんわか系なタイトルに見事にだまされた。(いい意味で…)

    すこしづつ軌道を逸れていって、気が付けば戻ることもできないほど遠い場所にたどり着いてしまったような人工衛星のような…
    とてもほろ苦くて痛々しい、ある女の子の物語です。

    最後のシーンをどう解釈するのか?主人公の未来を想像してみるのもいいのかも…

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    2013年11月30日
  • 窓の灯

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    自分と現実世界との隔たりは、自分次第でどうにでも違って見えるんだなーと。
    実際の距離は変わらないのに、近づいたと思って一喜。変化してないと気づいて一憂。

    変わらないことを自分が勝手に歪めながら、生きているのか、私たち。

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    2012年12月31日
  • 窓の灯

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    短編二編で合計150頁、凄い手軽に読める文庫。
    そんな非日常な話ではないから自分の近くで起きているとも感じられるし、主人公の世界の見方を参考に自分も少し周りの見方を変えてみようかなって思わせてくれる物語。

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    2012年12月10日
  • 魔法使いクラブ

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    「同じ」でないこと、異質なものは傷つきやすい。ひょんなことから世界から弾かれた時、人は魔法に頼りたくなる。

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    2012年12月09日
  • 魔法使いクラブ

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    可愛らしい内容だと思っていたら全然違っていて、なかなか苦しい話でした。
    少し読み続けることをためらってしまいましたが、
    時間を置いてそういう話だと分かった上で読むととても面白い。
    純粋なだけではないけれど、日々を過ごす少年少女の話。

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    2013年05月24日
  • やさしいため息

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    代わり映えのしない毎日。なんの盛り上がりもないけれど少しずつ確実に物事が前進。そんな毎日だけど、寂しかったり、孤独だったり、喜び、驚きだったり。心はおsれなりに動いている。小さな日記の嘘の真意。勇気を出して一歩踏み出すヒロイン。何を考えているのか今ひとつ分からない弟。なんでもない日常の断片に光をあてながら、そこから広がる世界を静かに見つめる。

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    2012年08月05日
  • 魔法使いクラブ

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    主人公の女の子は、魔女になりたいと願う、ちょっと変わった小学4年生。幼なじみの女の子と男の子を誘い、放課後には家の庭の片隅にあるプレハブの物置小屋で、毎日3人揃って魔法の練習を続けます。
    最初はほのぼのとした少年少女の成長記かと思いましたが、物語の中盤以降、登場人物の成長にともなって、徐々にお話の様子が変わってきます。もちろん、魔法など使えるようになるはずがありません。それどころか、主人公は突然世界に裏切られ、はじき出されてしまうのです。
    ここに描かれているのは、主人公が10才から17才までの8年間。当然のことながらこの8年の間に、主人公も家族も友人たちも、少しずつ、あるいははっきりと目に見え

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    2012年08月04日
  • 魔法使いクラブ

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    大人になるにつれて魔法なんて存在しないんだということはおろか、思い描く当たり前の幸せさえも簡単には作れないことを知る。それを思うと、恋する気持ちの不変さは凄い。

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    2012年06月15日
  • やさしいため息

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    人との距離感。
    とか、空気。
    とか、意味の分かんない気遣いと気づかれ。
    とか、誰かと一緒にいる時間を持て余す感じ。
    とか。

    すごくリアルに、じんわり伝わってくる。

    無関心で執着心のない風に装っているけど、ほんとはすごく気になるのだ。
    こんな風に思ってるのって、私だけじゃないかも。。
    じゃあどうして、私はみんなと同じように、恋愛したり、結婚したり、子育てしたり、できないんだろう。

    無言の何とも言えない空気の間に流れてくる生活音に存在意義があってすごく良い描写だなって思った。

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    2012年05月24日
  • 窓の灯

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    どこにも居場所がない、気がする辛さ。
    漂うように生きる姉さんの不思議さ。だからこその魅力。
    人を傷つけるような言葉をぶつけたのに、傷ついてるのは自分で。
    だけど、窓の外から見たら、「なーんだ」って小さく笑える。
    人はまた笑えるようになるんだなぁ。

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    2010年11月22日
  • 窓の灯

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    ミカド姉さんの営む喫茶店で働く『まりも』ある日隣に越してきた若い男の窓を偶然に覗いたことをきっかけに覗き見が楽しみになっている。憧れの姉さんとその男達の中で、それとは一線を画した男性の出現をきっかけに微妙に変化する姉さんとの関係に戸惑い動揺する感情。他人の窓から覗き見たそれぞれの人生のかけら達がしんみりとそして爽やかに吹き抜ける風のように伝わる。第42回文藝賞受賞作。

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    2009年10月04日
  • 前の家族

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    ちょっと帯の文言が大袈裟過ぎた感はあるけど、異常な執着には気味の悪さがあったし面白かった。現実的に、裁判でもしたら?とか解決策なんぼでもあるんちゃうん?とは思うけど笑

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    2026年01月30日