青山七恵のレビュー一覧
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何か不思議な味わいのある短編集だった。
読み終えたあと、「お別れの音」というこの小説全体のタイトルについて考えた。
別れと一口に言っても、関係性も長さも別れ方も理由もそれぞれで、本当に浅いところまで視野を広げてしまうと、知り合って親しくならないうちに別れてしまう(二度と会わなくなってしまう)関係もたくさんある。
何となく静かに別れの匂いが漂ってくることもあれば、自分の意思で別れを決めることもある。
この小説は劇的に愛し合った二人が劇的に別れた、みたいなお話はひとつもなくて、どちらかと言えば意識しなければただ通りすぎて終わってしまうような関係性のその別れがほとんどで、だからこそ味わい深いのだと -
Posted by ブクログ
主人公の女の子は、魔女になりたいと願う、ちょっと変わった小学4年生。幼なじみの女の子と男の子を誘い、放課後には家の庭の片隅にあるプレハブの物置小屋で、毎日3人揃って魔法の練習を続けます。
最初はほのぼのとした少年少女の成長記かと思いましたが、物語の中盤以降、登場人物の成長にともなって、徐々にお話の様子が変わってきます。もちろん、魔法など使えるようになるはずがありません。それどころか、主人公は突然世界に裏切られ、はじき出されてしまうのです。
ここに描かれているのは、主人公が10才から17才までの8年間。当然のことながらこの8年の間に、主人公も家族も友人たちも、少しずつ、あるいははっきりと目に見え -
Posted by ブクログ
ネタバレ芥川賞受賞作だという。だが当時、本から少し遠ざかっていたから、他人に教えてもらって初めて知った作品だった。
埼玉に母親と暮らしていた二十歳の知寿。東京のある町の駅のそば、遠縁(たぶん義理の大叔母と言えるのでは?)の吟子さんの住む家に居候をすることになる。二人暮らしで、教師をしてる母親が仕事の関係で中国に行くことになったからだ。
多くの親戚が上京の折、一度は世話になったのだという。
裏表紙の概略を読んで、年の離れた2人の「ほのぼのとした」生活が描かれるような気もしてた。が、他の芥川賞作品にも見られるような、なかなかヒリヒリとした感じも味わってしまった。主人公の、やや自意識過剰な感じ?というか