青山七恵のレビュー一覧

  • 繭(新潮文庫)

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    二組の男女のお話
    語りはそれぞれの女性
    女は夫に暴力をふるうが夫はされるがまま
    なぜ二人はいっしょにいるんだろう?
    二組目の女がそこに絡んできて・・・
    たんたんと物語を読みました
    二組目の女もまたいろいろと
    終盤、この話の着地はなんなんだろう
    そして読み終えて、そういうことになるのか
    って感じでまぁもうおなかいっぱいです

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    2021年04月24日
  • ひとり日和

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    ネタバレ

    主人公の知寿ちゃんに共感できずうまく入り込めなかった。
    なんでこんなに捻くれてて皮肉を言うんだろうなんでこんなひどい言葉を言えるのと思いながら読んでいたら、物語の半分以上終わってた。
    自分の若さを強みと思って、おばあちゃんやお母さんの老いを馬鹿にするような発言も嫌だった。

    ただ、おばあちゃんのような、相手からの攻撃も笑ってかわせるような余裕を持てるようになりたいと思った。今の自分にはそんな余裕なくて、酷い!嫌い!ってイライラしたから。

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    2021年01月20日
  • 踊る星座

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    表紙と帯の惹句から働く女性の気楽なお仕事小説だとばっかり思って気軽に手に取ったけど、実は全く想定外の連作不条理短編小説だった。
    心の準備なく安部公房を読んだみたいで、読み終わってちょっと息切れしました。

    人格だったり人生だったり想念だったり、そうしたものが積み重なり混沌を生みながら悠久の時の流れがあるんだよ、ということなのかな。

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    2021年01月01日
  • あかりの湖畔

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    灯子のかたくなさ、不器用さ、読んでてしんどかった。
    花映の真っ直ぐさや、悠の潔さにさらに追い詰められる感じがあって、
    父、源三と似てるんだなーと切ない。
    夫婦ももっと違う未来があったかもしれないのに…。

    辰生くんの謎は解けた。
    でも実際ここまで関わるのはアウトでは?
    今後、どうなったか知りたいけど、まぁ、いいか。
    三姉妹と湖という設定にこだわりが感じられて、逆にそれが個人的には重く感じた。

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    2020年11月27日
  • 踊る星座

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    ダンス用品会社で働くセールスレディが、癖の強い顧客や同僚、家族の面倒事に巻き込まれ、疲れる日々を送るストーリー。
    最後に訪れた彼女の転機は...?


    突拍子のない話が多く、読むのに時間がかかった。
    それでも気になってしまい、最後まで読み切ったのは、夢や遠い昔のような、朧げで唐突で、奇妙な色を含んだ話が多かったからか。

    上手く説明することは難しいけれど、周りの人に勧めて、感想を聞かせてもらいたくなるような内容。

    「テルオとルイーズ」「お姉ちゃん頑張れ」は割と話が飛ばず、わかりやすかったし滑稽で面白かった。

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    2020年08月11日
  • ひとり日和

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    ヘンリエッタとかとも似てるかなと思った。
    東京に一人で出てきた20歳の女の子。親類のおばあさんの家に預けられて、アルバイトをしたり、彼氏ができたり、おばあさんの彼氏とごはん食べたり、まったりと生活する。

    ただ彼女のなかには若さゆえの衝動があって、おばあさんに意地悪なことを言いたくなったり、恋人との関係でやさぐれたり、お母さんに「母親らしいことをしてるとでも思ってるの?」という刃のような態度をとったりする。

    面白いのは、彼女には盗みぐせがあるところで、それも誰も気づかないようなものたちをこっそりあつめて、そっと靴箱にいれておく。

    クラスメートとか、元恋人とか。
    自分でもちゃんとしなきゃ、と

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    2020年06月01日
  • ハッチとマーロウ

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    ネタバレ

    ハッチとマーロウ双子の女の子。ママが「大人を卒業します!」とママ業をお休みしてしまう。けれど12歳の二人は悲観するのではなく、明るく二人で家事など色々学んでこなしていく。童話のような、子供視線で描かれた、微笑ましく可愛らしい物語。少し変わった家族、ママや双子のお友達。子供の視線で見る事で、皆んな面白くて自由奔放なキャラクターに見えて素敵だ。森の家でのびのび暮らしながら、優しい子に育っていく双子。シングルマザーのママの自由さにも、会ったことのないパパにも、いつか旅立っていくお互いにも、離れていても繋がっているから大丈夫!温かい繋がりにも元気をもらえる一作。

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    2020年05月13日
  • ブルーハワイ

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    ままならないの大群、去来。
    なのに読んでしまう。こわいこわい。
    何よりこわいのは、他者からの無意識の礫か。

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    2019年12月27日
  • すみれ

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    痛い痛い。
    心が痛い。
    ジリジリ、ズキズキ、、、。
    レミちゃんのせい(笑)
    レミちゃんが、全部悪いわけじゃないけどレミちゃんのせい(笑)

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    2019年08月12日
  • 窓の灯

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    好きな人が自分の欲望とか汚い部分とか、さらけ出してくれないと、ちょっと寂しい。まして他の人にだけそれを見せているとしたら、疎外感をかんじてしまう。だからこっそり覗いてみたい。そんな感じを受けました。そんなまりもの行動は「変な子」なのか、「わかるわかる」って思うのか。

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    2019年08月03日
  • 繭(新潮文庫)

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    自立してるという自負があるもんで、ダメ男ばかり構ってしまう
    彼女はしかし自立しているようでいて
    その実
    仕事なり男なり、なにかに依存し
    また依存されてないと不安なだけなのだ
    それゆえに隙だらけである
    いくつもの自分を使い分けるヒモ男のペースに振り回され
    思春期の男子みたいに裏で自己嫌悪するばかり
    そういう女たちが互いを思いやり、支え合うフリをしながら
    見下しあっている
    それでいつかは真の友情が生まれるのだろうか?
    生まれるわきゃあない
    ヒューマニズムは父とのたたかいから見いだされる相互理解の道だ
    優しさというタテマエに支配されてる世界じゃ
    期待するだけ損な話である
    だから彼女たちは、やがて現代

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    2019年02月04日
  • ブルーハワイ

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    題名や表紙から軽くて明るい内容を想像したが、中身は対照的に暗めでなんともすっきりしないものだった。

    人間関係に悩みを抱える主人公の周りに、決して日常的とは言えない出来事が起きて主人公は翻弄されるが、主人公の悩みが解決される訳ではない。今読んだのは何だったんだろうと思う、不思議な読後感が残される。

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    2019年01月07日
  • わたしの彼氏

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    どうしようもない場合を除き、誰も鮎太郎を悪いようにはできない。女達は来る、うるさくなる、去る。寄せては返す波のように、鮎太郎は女性に翻弄される。あるいは意図せずに鮎太郎が女性を翻弄する。大学生の時点で、全ては反復だと気付いた鮎太郎。彼の人生はずっと女性の波が寄せては返す、退屈しない刺激的なものなのだろう。そんな男性として生きるのは楽しそうに思えるけれど。鮎太郎にとっては自分を生きられないという息苦しさがあるのかな。その悩ましさがまた人を惹きつけると。モテ男めー!

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    2018年10月02日
  • ブルーハワイ

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    表題を含む短編集。どれもこれも後味が気まずい。違和感が残る、なんとなくイヤとか、そんな終わり方ばかり。でも、この微妙なニュアンスは好きですね。誰もが白黒ハッキリさせる性格で正解を導いて正しい道に行くなんてありえないので。それぞれの人生に正解なんて無いのだから。主人公がそれぞれ、それで良いと納得すれば。。。

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    2018年09月08日
  • ブルーハワイ

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    短編集。
    どれも、なんだかはっきりしない人が出てくる。
    「そこはハッキリ言っておこうよ! じゃないと後から面倒なことになるよ」と口を挟みたくなる。おせっかいだな。
    でも、みんながみんなハッキリしていたら、誤解もうまれないだろうしつまらない毎日になっちゃうのかもね。色んな人がいるから刺激的なのかも。

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    2018年09月02日
  • ブルーハワイ

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    ちょっと予想していた短編集とはちがった。もっと夏っぽいさわやかな青春っぽさを期待していたんです。青い感じ。
    けど実際は負の感情がチラチラと垣間見れる短編集でちょっと疲れた。
    久しぶりの青山さんの作品だったから楽しみにしていたのですが期待外れだったかな。

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    2018年08月03日
  • わたしの彼氏

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    とにかく、吸引力がすごい。
    一癖も二癖もある女ばかりを次々と惹きつける、ダイソンなみの吸引力を持つ美青年が、「振る」のではなく「振られまくる」恋愛小説です。

    それにしても、石田衣良の【娼年】の主人公しかり、伊坂幸太郎の【バイバイ、ブラックバード】の主人公しかり、そして本作の主人公しかり。
    こんなにも女性達を魅了してやまない男達が、そろいもそろってキャラが立ってないのは何か理由があるのでしょうか?
    主人公は【ぼく】なのに、タイトルが【ぼくの彼女】じゃなく【わたしの彼氏】なのも納得の存在感の薄さです。不思議。

    読んでる間そればっかり気になってしまって、肝心の主人公の【ヤヴァイ女達に翻弄されまく

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    2018年07月29日
  • すみれ

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    両親のちょっと変わった親友れみちゃんと中学3年生の女の子との少し不思議な友情ものとでも言うべきか。
    なんにしろ、両親が素晴らしいと感じたのは私だけではないのではないだろうか。

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    2018年01月09日
  • すみれ

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    オトシゴロで受験生で、『厄介なウザい大人』と思ってももはや自然とも思える状況に、優しいというのか・・・惹かれる部分とか共鳴するところが藍子にはあったんでしょうね。
    両親の、つい同情しちゃうけど結局手に負えなかったっていうのもちょっとわかっちゃう気がするけど・・・。
    でも日中自分たちがほとんど一緒に過ごせないのに心の病を患った自分の友人を(いくら同性でも)娘に託すってのは親としてはどうなのかなぁ、なんてミレちゃんのことよりそんな思いだけが残ってしまいました。

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    2017年02月02日
  • すみれ

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    終わりかたが微妙というか月並みすぎやしないだろうか。ラスト二ページまでは主人公の少女の鋭い目線に、自分の幼年期を思い出したり、大人としての驕りみたいなものに気づいたりして楽しく読めた。設定などの全体的な既視感は否めないかも。

    大人の弱さを子供がみたときどう感じるのかがありありと描かれていて、レミみたいに生きてるひとには結構効くんじゃないだろうか。

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    2017年01月14日