あらすじ
みんながみんな、それぞれのことに夢中だ。――「あたりまえ」なんて知らない、孤独だけが「世界」を撃ち抜く!芥川賞作家が贈る、最高の短篇集!
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Posted by ブクログ
なんかモヤっとした話が多かった、ホントはどうだったの?みたいな。
表題となっているハワイに行き損ねた話、はっきりしない元教師にちょっとイラッとしながら読み進めたが、結果、ハワイへ行かずに教師の道へ戻る決意をしたようで、この結論はホッとした。
Posted by ブクログ
キャッチコピーの「みんながみんな、それぞれのことに夢中だ」、そのとおり、そのままを描いた本だと思った。
どこか気怠げでやるせなくて、自分勝手な思考にまみれている人間の当たり前の心の中を見事に描写している。日常のなかにありそうでないような、独特な世界が見事なほどに描かれていて痺れた。
でもきっと、今の年齢で読んだからこそこの本の良さはわかるんだろうなと思う。出版当初だったらわからなかっただろうな。
Posted by ブクログ
姉妹でも親類でも親友でも、どんな関係でもだからといっていつも気持ちよく一緒に居られるわけじゃない。
イライラしたり、相手をうっとおしく感じたり、でも気になったり、人と人との関係って思う以上に面倒で厄介。
そんな、いろんな関係が描かれていて、結局はみんな一人ではないんだなぁと当たり前のことを思った、
Posted by ブクログ
不運続きだった矢先、福引でハワイ旅行を当てたものの、誰と行くかでもめた末に、おせっかいな元教え子にちゃっかりかすり取られたハワイ旅行。
親戚のお見舞いに女ばかりの家族と行く途中、友達に頼まれたことと、姉の元旦那の辰年で思い出したこと。
旅行先のチェコで友達と喧嘩して1人で入ったレストランでの写真を売りつけられて思ったこと。
お父さんとお姉ちゃんと車ででかけたとき、1人で車を飛び出し、そして置いていかれた謎の記憶。
もうすぐ店をたたむ予定の旅館に毎年宿泊に来るミュージシャンたちと、従業員のいとこの春子のこと。
9歳のときに亡くなったおばあちゃんだけど、その後もみすずの心に生きるおばあちゃんとの架空の思い出。
独特な雰囲気の話。
世の中には気が弱くて自己主張がうまくできずに空回りする人(私もです、ちなみに88年の辰年生まれ)もいる。それでも、みんな生きてる。
Posted by ブクログ
「ブルーハワイ」「辰年」「聖ミクラ―シュの日」「わかれ道」「山の上の春子」
「わたしのおばあちゃん」独立した6話の短編が収録されています。
ポップな表紙やタイトルから明るい物語を想像していましたが、全体的に漂っているのは孤独、厭世感、虚無感、悲観と言った負の感情です。
教師と教え子、親子・姉妹、女友達、いとこ、祖母と自分
近しい位置にいながらも決して良好な関係ではなくギスギスしていたり、寂しかったり、そんな満たされない気持ちが随所に散りばめられています。
独特な雰囲気が漂う作品集。
Posted by ブクログ
読んだことのない
そういう本
この人だけの本、文章、出来事
全て事実で、実際に起きたことのように
でもあり得なくて、あり得た気もして
そうやって私がどう推し量っても見えてこない、この世界のどこかに生きてる人間たちのお話を
見せてもらいました
Posted by ブクログ
題名や表紙から軽くて明るい内容を想像したが、中身は対照的に暗めでなんともすっきりしないものだった。
人間関係に悩みを抱える主人公の周りに、決して日常的とは言えない出来事が起きて主人公は翻弄されるが、主人公の悩みが解決される訳ではない。今読んだのは何だったんだろうと思う、不思議な読後感が残される。
Posted by ブクログ
表題を含む短編集。どれもこれも後味が気まずい。違和感が残る、なんとなくイヤとか、そんな終わり方ばかり。でも、この微妙なニュアンスは好きですね。誰もが白黒ハッキリさせる性格で正解を導いて正しい道に行くなんてありえないので。それぞれの人生に正解なんて無いのだから。主人公がそれぞれ、それで良いと納得すれば。。。
Posted by ブクログ
短編集。
どれも、なんだかはっきりしない人が出てくる。
「そこはハッキリ言っておこうよ! じゃないと後から面倒なことになるよ」と口を挟みたくなる。おせっかいだな。
でも、みんながみんなハッキリしていたら、誤解もうまれないだろうしつまらない毎日になっちゃうのかもね。色んな人がいるから刺激的なのかも。