あらすじ
美容師の舞は、結婚して一年になる夫に対し暴力を振るう自分を止められずにいた。ある晩、彼への暴力から逃れるように家を出ると、店の客である希子と遇う。同じマンションの住人と知り、二人は交流を重ねるが、希子は舞の夫のある秘密を抱え、舞に近づいていた。白壁の棲家で紡がれる歪(いびつ)な愛の支配にもがきながら、やがて渾然一体と追い詰められる女たち。怒濤の展開に息をのむ、衝撃の物語!(解説・文月悠光)
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Posted by ブクログ
マイがどこまでも狂っててやばい女なのかと思いきや、ミスミもなかなかいかれてて、怖かった。
キコちゃんの平凡な人生平凡な自分に嫌気がさして、何か特別な不幸を待っている可哀想な自分になるの、なんとなく分かるな。
マイちゃんは、ミスミの怯えている目の奥に怯えている自分を見つけてしまって止まらなくなったのかな。
Posted by ブクログ
二組の男女のお話
語りはそれぞれの女性
女は夫に暴力をふるうが夫はされるがまま
なぜ二人はいっしょにいるんだろう?
二組目の女がそこに絡んできて・・・
たんたんと物語を読みました
二組目の女もまたいろいろと
終盤、この話の着地はなんなんだろう
そして読み終えて、そういうことになるのか
って感じでまぁもうおなかいっぱいです
Posted by ブクログ
自立してるという自負があるもんで、ダメ男ばかり構ってしまう
彼女はしかし自立しているようでいて
その実
仕事なり男なり、なにかに依存し
また依存されてないと不安なだけなのだ
それゆえに隙だらけである
いくつもの自分を使い分けるヒモ男のペースに振り回され
思春期の男子みたいに裏で自己嫌悪するばかり
そういう女たちが互いを思いやり、支え合うフリをしながら
見下しあっている
それでいつかは真の友情が生まれるのだろうか?
生まれるわきゃあない
ヒューマニズムは父とのたたかいから見いだされる相互理解の道だ
優しさというタテマエに支配されてる世界じゃ
期待するだけ損な話である
だから彼女たちは、やがて現代の山姥になり
いつか、行き場のない娘たちに救いの手を差し伸べることも
ひょっとすると、あるのかもしれない