坂岡真のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
直前に読んだ羽鳥好之「遊びをせんとや 古田織部断簡記」は茶の湯という視点をつかった徳川の始まりの物語でしたが。本書は囲碁をいう視点をつかった秀吉の終わりの物語でした。昨年、NHK大河ドラマの再放送で「黄金の日々」を毎回録画して満喫しましたが,そこに出てくるオールスターがまた違った人物造形でどんどん出てきます。この小説も大河以上の登場人物が思惑のタペストリーを編みながら書名である「太閤暗殺」に向かって突き進んで行きます。主人公は、もっぱら物語の織物の中でひたすら受け身でありますが、しかし本因坊という囲碁の名人でしかありえない結末も納得感あります。逆に,その結末から逆算して作られた小説かもしれませ
-
Posted by ブクログ
密命を下す者が女性という設定が、吉と出るか否やですね。
この人物がどれだけ読者に好まれるのかが今後の決め手と思いますが、今のところ“薄い”感じです。
志乃くらいキャラが立っているといいのでしょうが、個人的にはもうひとひねり欲しいです。
そして“痩せ男”です。
最初は隠れ悪役登場かと思われましたが、最近では“後の楽しみにとっておこう”的な発言と共に、蔵人介を助けたりして、どうしたいの?と聞きたくなります。
彼の登場のテーマ曲のように、毎回妙な謡が聞こえてきますが『タラリタラリ』みたいな、あれも最初は気味悪かったのに、今や“クッ”と笑いを誘います。
このあたりで、大幅な展開を期待します。 -
Posted by ブクログ
3つの短編からなり、別々の事件を解決するが、本人の評価に繋がらないところが可哀想で残念なところ。
「察斗詰に候」では、内与力の上司にある事件を誘導され、13回も拷問を受けながら自白しない容疑者を示唆され、独自の調べを開始する。拷問をする吟味方与力からは嫌がられる。無罪を立証しても、内部のミスを認めることになり表沙汰にできない。
「為せば成る」では、大名家の仇打ちの手助けと盗賊の逮捕を同時に行うが、大名家の内部問題と逮捕の場所が寺社管轄で、これまた奉行所からの応援を貰えず。解決しても表に出せない。
「投げ文」でも親友が疑われ、それを助ける為に調査して行くのだが、どうも黒幕は、、、? これも表に出 -
Posted by ブクログ
ネタバレ2023.05.06.audible
今回も志乃様と幸恵様の活躍が見れて嬉しい。
今も理不尽なことが多いが、
今以上に理不尽なことが多かった当時、
本当に蔵人介のような人がいてくれたら、と思わずにはいられない。
特に前田様のところの力士の話は、
目に見えるような嫌がらせで、
蔵人介の敵討は気持ちよかった。
amzon【内容紹介】
江戸城の不浄門内で、勘定奉行が腹を切った。将軍家毒味役の矢背蔵人介は、小姓組番頭・橘右近から
呼び出され、かつて道場で鎬を削った友がその切腹に関わり、吉原からの冥加金強奪の疑いをも掛けられて
いることを知らされる。友を追う蔵人介の前に明らかになった哀しき事実 -
Posted by ブクログ
ネタバレ2023.04.audible
毒が仕込まれてると噂されてても、
食さなくてはいけない毒味役って恐ろしいね。
家斉のようなダメな将軍の時は小説にしやすいのかな。
蔵人介は相変わらずかっこいいが、
養母志乃様、めっちゃカッコいい。
嫁もいい味出してるし!
蔵人介頑張れ
amzon本の紹介
灌仏会。将軍家毒味役の矢背蔵人介は、将軍の夕餉の毒味中に、毒を啖い、倒れてしまう! 前代未聞の事態にざわつく江戸城内。しかし、毒殺を仕組んだ者の標的は、鬼役・蔵人介ではなく、なんと将軍家斉だった。家斉を狙う勢力とはいったい何者なのか。蔵人介の正義の剣は悪を断てるのか。200万部突破の大人気シリーズ、著者