あらすじ
花魁に狂う若侍がかつて人を殺めた“あやめ河岸”で、首を捻られた骸があがった。屍骸の主は御用達の魚問屋、鯉屋太郎次。浅間三左衛門の投句仲間である八丁堀同心、八尾半四郎は隠密の雪乃から名妓小紫の起請文が入った遺品の財布を渡される。だが、肝心の宛名は太郎次ではなく岩蔵――痴情の縺れを隠れ蓑に蠢く悪を嗅ぎつけた半四郎に、「あの男」が助っ人に参上する。人情小太刀が江戸を救う!! 話題の新装版、第五弾。
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ふっふっふっ
物凄く格好良いヒーローが居る訳じゃない。歯痛に悩む痩せた四十路男やら、屁の臭い役人、でっぷり太った漬物屋、売れない時代を支えてくれた女を、ちょっと売れたとたんに捨てた男、全く、出てくる男は、ろくなもんじゃない(笑)反対に、女は、皆、綺麗で強くて、格好良い。そこが、面白い。