林真理子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
痛快ドタバタ介護ドラマ。ちょうどわたしの母の施設探しがあったので興味深く読みましたが、親の介護問題に苦労し奔走する登場人物たちに、こちらが気が滅入る場面も。読後感はまあまあ。ちょっと読んでいて眠くなってしまったので星マイナス1。
結局、やさしい人が損をしたり苦労する。
そうかもしれないけど。ちょっと思考がかたよりすぎでは?と思うところもあり。
親想いの娘たちなんだけど、「自分がなんとかしなくちゃ」とか「こいつにはまかせられない」という頑張りすぎ感が痛々しい... もっと高齢者とその家族にやさしい社会にならないもんかな。というか、私たちも来たる老化にむけて自分なりにできることはやっておきたい。 -
Posted by ブクログ
最初は、バブル期のしっぽを残すような家族だなあ、なんて思いながら読んでいた。
だって主人公のユリ子って、欲しいものはすべて手に入れてしまうような女性なのよ。
それがステイタスだった。
今は、取捨選択して、本当に自分に必要なものを知り、身の丈の中で丁寧に暮らすのが素敵とされている。
だからちょっと時代が古いなあ、と。
劇的な金融危機、マスコミの寵児、学生が取り込まれていく新興宗教。
2~3年前に読んだら、古いなあと思っただろう。
ところが、ここ数年でまったくもって時代にフィットしてしまっていた。
そこに、びっくり。
特に、子どもが犯した罪を家族全員で隠蔽しようとする姿などは、数年前に読んだら「ありえない」と切り捨てただろう。
親の良識を疑うよ、と。
でも、実際に札幌でそのような事件が起こり、現在裁判が行われている状況で、実は全然あり得ない話ではなかったのだと知る。
ただ、気になった点が2つ。
1つは、料理研究家のユリ子の料理がちっともおいしそうではなかったこと。
シチューにかきたま汁、合わせる?
付け合わせのサラダはアスパラとインゲン。緑しかない。
無理してレストランの料理を家庭で食べている感じ。
そして具沢山を理由にシチュー率多すぎ。
そして最後の展開が急すぎること。
ピクニック客に紛れて急に現れるということは、家族の中に内部通報者がいるはずだけど、それに関する言及は特にない。
私は長女の美果だと思っている。
一番常識的だし、一番失うものがないからね。
でも、唐突に終わってしまった物語では、答え合わせができない。
途中の展開がグロテスクすぎて打ち切られたんだろうか?
私はそれほどグロテスクとは思わないかったけど。
何しろ具体的描写がほとんどないからね。
でも、苦手な人や強烈に嫌悪感を抱く人はいそうだな。
総じて林真理子の文章力というよりも、林真理子の時代を見る目に引き込まれました。 -
Posted by ブクログ
筆者である林真理子さんのお母さんをモデルにした「万亀」の、大正から戦争直後までの半生を描いた小説。この時代、女性は古い家族制度のしがらみに囚われ、自由に生きる事が難しい時代だった。特に主人公は高い教育を受け、母をはじめ周囲から期待をかけられていたが、本人は本当はただ本を読んで過ごしたいのが夢。そのギャップに大変苦しんだ事だろう。
その都度運命に翻弄され、自分の思う様に生きられなくとも、彼女には本があった。自分は色々な夢を諦めたけれど、本の持つ豊かな世界、本を読む楽しさを人に伝える事は出来る。
結局主人公は古書店を営む事になるのだが、本に関わり、本を通して世の中の役に立てるとしたら、この小説に描かれた彼女の迷いや葛藤も、報われたのでは無いだろうか?
色々な意味でしがらみに囚われ、生きづらさを抱えている人には、大いに共感出来る一冊だと思います。 -
匿名
購入済み着付を習い始めたので勉強にと買ってみました。
展示会の撃退方法など役に立ちそうなこともありました、、思うことはいろいろありますが、
まぁ、お金のある方はぜひご参考にどうぞ、という感じです。 -
Posted by ブクログ
高齢化社会になり、誰もが経験するであろう親の介護問題。在宅での介護or施設入居、どちらを選ぶかで悩み、介護される側も介護する側も葛藤し、疲労する。
施設を選択する場合でも、介護度や費用などで幾つかの選択肢があり、頭を悩ます。
この小説は、そういった問題をベースに置き、加えて格差社会が介護の世界にも影響を及ぼしていることを痛烈に皮肉ったドラマとなっている。
重くなりがちなテーマを扱いながらも、コミカルなドタバタ劇にして、介護疲れを感じている読者に共感と癒しをもたらす意図で描かれた作品ともいえる。
舞台となるセブンスタータウンは高級高齢者のための介護付き居住施設だ。
住人は医者、大企業の役員、経営者、元芸能人、出版社編集長などハイソサエティで裕福な人ばかり。
その施設内の食堂ウエイトレス、受付で働く従業員、看護師の3人の女性が主役となるが、彼女たちはいずれも親の介護に関し深刻な問題を抱えている。
それぞれに事情があり、ほとんど一人で親の世話をし、限界状態にある3人と、対照的に最高級の暮らしをするセブンスターの住人。
3人は住人たちとの格差が我慢ならず、自分たちの親も何とかここに住まわせようと虚々実々の策略を始める。
策略は大胆さを増すが、思わぬ事態から破綻をきたす。だが、3人は諦めず、一部の理解ある住人も巻き込んで、とんでもない結末を招く。
介護の格差を世に知らしめるためには、非合法で明らかに犯罪と言える手段も辞さない展開は読み手にとってはドラマチックで痛快だが、少しやり過ぎ感があることも確かだ。
しかし、NHKでドラマ化もされており、もし、映画化されたらドタバタコミカル劇だと割りきって見たくなる気がする。
追記しておきたいのは、セブンスタータウンでは上の階が介護付き居住室となっており、体が不自由になったり、認知の傾向が出ると「上へ行く」というシステムになっていること。「上へ行く」ことは疎まれる人になるということを意味し、下の階の住民はそれを何より怖れる。学識や名誉があり気位が高い層ほど、要介護になることへの落差を強く感じるということもこの小説が伝える要素のひとつなのかもしれない
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