林真理子のレビュー一覧

  • 我らがパラダイス

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    痛快ドタバタ介護ドラマ。ちょうどわたしの母の施設探しがあったので興味深く読みましたが、親の介護問題に苦労し奔走する登場人物たちに、こちらが気が滅入る場面も。読後感はまあまあ。ちょっと読んでいて眠くなってしまったので星マイナス1。

    結局、やさしい人が損をしたり苦労する。
    そうかもしれないけど。ちょっと思考がかたよりすぎでは?と思うところもあり。
    親想いの娘たちなんだけど、「自分がなんとかしなくちゃ」とか「こいつにはまかせられない」という頑張りすぎ感が痛々しい... もっと高齢者とその家族にやさしい社会にならないもんかな。というか、私たちも来たる老化にむけて自分なりにできることはやっておきたい。

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    2024年08月31日
  • 聖家族のランチ

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    最初は、バブル期のしっぽを残すような家族だなあ、なんて思いながら読んでいた。
    だって主人公のユリ子って、欲しいものはすべて手に入れてしまうような女性なのよ。
    それがステイタスだった。
    今は、取捨選択して、本当に自分に必要なものを知り、身の丈の中で丁寧に暮らすのが素敵とされている。
    だからちょっと時代が古いなあ、と。

    劇的な金融危機、マスコミの寵児、学生が取り込まれていく新興宗教。
    2~3年前に読んだら、古いなあと思っただろう。
    ところが、ここ数年でまったくもって時代にフィットしてしまっていた。
    そこに、びっくり。

    特に、子どもが犯した罪を家族全員で隠蔽しようとする姿などは、数年前に読んだら「ありえない」と切り捨てただろう。
    親の良識を疑うよ、と。
    でも、実際に札幌でそのような事件が起こり、現在裁判が行われている状況で、実は全然あり得ない話ではなかったのだと知る。

    ただ、気になった点が2つ。

    1つは、料理研究家のユリ子の料理がちっともおいしそうではなかったこと。
    シチューにかきたま汁、合わせる?
    付け合わせのサラダはアスパラとインゲン。緑しかない。
    無理してレストランの料理を家庭で食べている感じ。
    そして具沢山を理由にシチュー率多すぎ。

    そして最後の展開が急すぎること。
    ピクニック客に紛れて急に現れるということは、家族の中に内部通報者がいるはずだけど、それに関する言及は特にない。
    私は長女の美果だと思っている。
    一番常識的だし、一番失うものがないからね。
    でも、唐突に終わってしまった物語では、答え合わせができない。

    途中の展開がグロテスクすぎて打ち切られたんだろうか?
    私はそれほどグロテスクとは思わないかったけど。
    何しろ具体的描写がほとんどないからね。
    でも、苦手な人や強烈に嫌悪感を抱く人はいそうだな。

    総じて林真理子の文章力というよりも、林真理子の時代を見る目に引き込まれました。

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    2024年08月22日
  • 美女ステイホーム

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    コロナウイルスが蔓延し、在宅が求められた期間中に書かれたエッセイです。

    前向きな生活で、世の中には楽しいとこが沢山あるんだなと実感できました。自分自身の思考や、行動を変えるだけで世界は広がるなと思います。

    自己愛を強めに持ち、好きな物に囲まれて暮らしている作者のポジティブさは素敵です。

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    2026年01月05日
  • 死ぬほど好き

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    難しい話は一切ないから読みやすさはあったけど、読みながら、え、何を見せられてんの?感はちょくちょくあり。笑
    死ぬほど好き の主人公のイカレ具合が気持ち良かった。短編がちょっとずつ繋がってんのかな?と思う箇所もあったけどわからんかった笑
    とにかく価値観が古いなと思う箇所が沢山あったけど、20年くらい前のものだそうで。20年でこんなに価値観変わるんだなぁと思った。

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    2024年08月13日
  • 正妻 慶喜と美賀子(下)

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    幕末の史実に沿って書かれていてとても勉強になった。徳川慶喜は美賀子の言うとおり、少し後に生まれて異国への使節団になっていたならその頭の良さと先見の明を存分に発揮していたかもしれない。なんにせよ侍には絶望的に向いていなかった。戦いを逃げ出してくるなど言語道断。

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    2024年06月21日
  • フェイバリット・ワン

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    物語だから…で区切らない
    同世代だから刺さった
    社会人になると未来の範囲が狭まる感じがするけど
    主人公みたいに大きく行動できたらいいな

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    2024年06月11日
  • 不機嫌な果実

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    ネタバレ

    主人公の心情描写があまりにも現実的なように思えた。

    作者の実体験に基づいているのではないかと思うほどに。

    例えば、退屈ゆえに不倫をする主人公が一番の苦悩としている原因が「夫を疎ましく感じても、憎むことはできないから」というのは、実際に不倫するものの夫と別れるに至らない人の多くに、当てはまるのではないだろうか。

    主人公が報われたとは言い難い結末にしたのは、不倫をした、もしくは関心がある自身への戒めなのではないかとも勘ぐってしまう。

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    2024年06月06日
  • 運命はこうして変えなさい 賢女の極意120

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    現代の枕草子!  文藝春秋の連載から林真理子の名言を集めた本!
     かなり際どい表現もあるが、真理を突いている。現代の
    枕草子である。

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    2026年01月18日
  • 本を読む女

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    筆者である林真理子さんのお母さんをモデルにした「万亀」の、大正から戦争直後までの半生を描いた小説。この時代、女性は古い家族制度のしがらみに囚われ、自由に生きる事が難しい時代だった。特に主人公は高い教育を受け、母をはじめ周囲から期待をかけられていたが、本人は本当はただ本を読んで過ごしたいのが夢。そのギャップに大変苦しんだ事だろう。

    その都度運命に翻弄され、自分の思う様に生きられなくとも、彼女には本があった。自分は色々な夢を諦めたけれど、本の持つ豊かな世界、本を読む楽しさを人に伝える事は出来る。

    結局主人公は古書店を営む事になるのだが、本に関わり、本を通して世の中の役に立てるとしたら、この小説に描かれた彼女の迷いや葛藤も、報われたのでは無いだろうか?

    色々な意味でしがらみに囚われ、生きづらさを抱えている人には、大いに共感出来る一冊だと思います。

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    2024年05月26日
  • 着物の悦び きもの七転び八起き

    匿名

    購入済み

    着付を習い始めたので勉強にと買ってみました。
    展示会の撃退方法など役に立ちそうなこともありました、、思うことはいろいろありますが、
    まぁ、お金のある方はぜひご参考にどうぞ、という感じです。

    #タメになる

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    2024年05月22日
  • 美女の七光り

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    相変わらずのゴージャスな生活とダイエットとファッションの日々。レベルは違うにしても痩せてもキープできない私にとってダイエットと服の話はかなり共感する。
    違う世界をのぞかせてもらって気軽にちょっと読みたくなります

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    2024年05月16日
  • 私はスカーレット 下

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    名作風と共に去りぬを林真理子がスカーレットの一人称視点で書いたもの。
    やっぱりこの物語は面白い!それに読みやすくてぐんぐん読んでしまった。
    大学生くらいの頃に映画を見たときはメラニー素敵!と思っていたけど、スカーレットの強さの魅力に気づいた。
    ラストこういう終わりだったのか。
    Tomorrow is another day
    やっぱりスカーレットの逞しさ生きる力がこの物語を読ませる。

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    2024年05月11日
  • 葡萄が目にしみる

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    朝日新聞の文学紀行の山梨で紹介していた本である。山梨のブドウ農家のジベルリンを手伝っている場面から始まり、中学高校が主になっている青春日記である。大学時代を飛ばしてDJ時代で高校時代の同級生でラクビーのエースとなった男性と出会う。
     主人公の乃里子は作者の私小説のような感じがする。

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    2024年05月07日
  • 小説8050(新潮文庫)

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    読む手が止まらなかった。あっという間の500ページ。とはいっても二日間だが。分かりやすい文章で畳みかけてくれる。考えさせられる。いじめ、引きこもり、結婚、就職、様々な問題がこの小説には含まれている。いわば社会の縮図であり、決して他人事ではない。

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    2025年10月13日
  • 星影のステラ

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    2編収録
    『星影のステラ』は、女性が1度は感じる『オーラがある人に憧れる、仲良くなりたい』を出会い〜終までを描いた作品。
    私も昔会ったなと懐かしくなりました。
    描写もレトロでエモカッタ、、、

    『だいだい色の海』は、
    男性視点の話だったので、個人的にはあまり入り込めなかったけど、大人になる前の葛藤がよく描かれてました!

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    2024年04月29日
  • 成熟スイッチ

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    読みやすい。
    自分に正直に、毎日を楽しんで生きよう言う姿勢や、毒を隠しきれないところが若い時から変わってなくて割と好き。

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    2024年04月28日
  • 成熟スイッチ

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    ①成功する→孤独になる。
    ②本業とは別の世界を持っている人間は強い。
    ③人の心を動かそうとすることは何もしないで『万が一』は起こらない。
    ④時間の使い方が上手い→判断力に優れている。優先順位。頭の切り替え。
    ⑤林さんは、誰かにバッシングされた場合『なぜ、この人は自分のことを叩きたいのだろうか』と考えるようにしている→色々なことが見えてくる。

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    2024年04月10日
  • 不機嫌な果実

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    個人的に、いま話題になっている『傲慢と善良』より好きです。読者に説教がましくないのが良いです。
    後半が面白くなくなる小説が多いけれど、この小説は後半の肉事件からどんどん面白くなっていった。
    女性の生々しい欲望をここまで描いててすごい。面白かった。

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    2024年04月02日
  • 我らがパラダイス

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    高齢化社会になり、誰もが経験するであろう親の介護問題。在宅での介護or施設入居、どちらを選ぶかで悩み、介護される側も介護する側も葛藤し、疲労する。
    施設を選択する場合でも、介護度や費用などで幾つかの選択肢があり、頭を悩ます。
    この小説は、そういった問題をベースに置き、加えて格差社会が介護の世界にも影響を及ぼしていることを痛烈に皮肉ったドラマとなっている。
    重くなりがちなテーマを扱いながらも、コミカルなドタバタ劇にして、介護疲れを感じている読者に共感と癒しをもたらす意図で描かれた作品ともいえる。
    舞台となるセブンスタータウンは高級高齢者のための介護付き居住施設だ。
    住人は医者、大企業の役員、経営者、元芸能人、出版社編集長などハイソサエティで裕福な人ばかり。
    その施設内の食堂ウエイトレス、受付で働く従業員、看護師の3人の女性が主役となるが、彼女たちはいずれも親の介護に関し深刻な問題を抱えている。
    それぞれに事情があり、ほとんど一人で親の世話をし、限界状態にある3人と、対照的に最高級の暮らしをするセブンスターの住人。
    3人は住人たちとの格差が我慢ならず、自分たちの親も何とかここに住まわせようと虚々実々の策略を始める。
    策略は大胆さを増すが、思わぬ事態から破綻をきたす。だが、3人は諦めず、一部の理解ある住人も巻き込んで、とんでもない結末を招く。
    介護の格差を世に知らしめるためには、非合法で明らかに犯罪と言える手段も辞さない展開は読み手にとってはドラマチックで痛快だが、少しやり過ぎ感があることも確かだ。
    しかし、NHKでドラマ化もされており、もし、映画化されたらドタバタコミカル劇だと割りきって見たくなる気がする。
    追記しておきたいのは、セブンスタータウンでは上の階が介護付き居住室となっており、体が不自由になったり、認知の傾向が出ると「上へ行く」というシステムになっていること。「上へ行く」ことは疎まれる人になるということを意味し、下の階の住民はそれを何より怖れる。学識や名誉があり気位が高い層ほど、要介護になることへの落差を強く感じるということもこの小説が伝える要素のひとつなのかもしれない

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    2024年03月25日
  • 成熟スイッチ

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    野心のすすめの続編的位置付けの本。
    田辺聖子さんの「女は六十からよ、六十を過ぎてからすごく自由になってくる。体力は落ちるけれど、こんな可能性もある、こんな考え方もある、と視野が広がるから生きやすくなる。」という言葉が良かった。歳を重ねることも楽しみに感じることができた。

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    2024年03月24日