林真理子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
途中から、私は渡辺淳一を読んでるのか、って錯覚した。女の作家が男の主人公を描くってどんな感じなんだろう。失楽園の凛子は、女性の目から見るとなんともアンドロイドっぽくて、現実感が足りなかった。男は、こんな女性を求めているのか、と思っただけ。どちらの作品にも共通するのは、並外れた文章力と構成力と魅力的な表現で、全く飽きることなく一気に読んでしまうこと。それこそが、もしかしたら本のテーマ以上に大事なんじゃないかと、この頃思う。その意味では大満足。読後に、何かが残っていれば、それでもう、その作品はいいのだから。本書は、最後に男の寂寥が残った。地位も、お金もある不自由ない人生の男たちに、だ。多分、それこ
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Posted by ブクログ
30代のおんなの心と生活と価値観と両親との関係があまりにもリアルで、「身に覚えのある私達」は途中から主人公の幸せを祈るように読んだ。林真理子は「働く女性たちにどうかいいことがありますようにという、祈りを込めて小説を書く」と言う割に、こんな怖ろしい結末を用意して、まるで突然掌を返したように「不倫はいけませんよ」などと教科書ヅラするのはなんなのだろう。奈央子みたいに周囲に自らに誠実に生きてきた女性が、(家族はともかく)見ず知らずの人から狂ったような罵倒されなきゃならないほどの不倫とも言えない恋をして報われないなんて、ちょっとあんまりじゃない?と思う、思うけど、この小説が、世間的お利口さんなんかやめ
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Posted by ブクログ
大手医薬品メーカー九代目、久坂隆之は53歳。
素性正しい大金持ちで、シンガポールと東京を行き来し、偏愛する古今東西の書物を愛でるように女と情事を重ねる。
時代の波に流されず、優雅で退嬰的な人生をたゆたう男たちが辿り着いたのは―。
小説を読むときに、ストーリーを楽しむのも1つですが、知らない世界を垣間見る、という楽しみがあります。
私の知っているシンガポールと、久坂さんの目を通して映るシンガポールは全くの別物です。地名は知っているものだけに、その差異というのがとても楽しい。
富裕層の人が生きているのは私にとって、別世界です。それは、ファンタジーの世界と変わらないくらい。遊び方も、しきたりも -
Posted by ブクログ
製薬会社副会長、シンガポールと日本を行き来する久坂は53歳。父の会社は長兄が継いだが、妻の多額の遺産で潤う55歳田口。金に困らない男たちが、旨いものを食い、あちこちの女に手を出す、という話。
くだらないと言えば実にくだらない。空虚なのになぜかぐいぐいと読ませる。基本的にここに出てくる女性は、40代から50代しかいない。恋愛(やそれに付随するもろもろ)に関しては、もはや20代が中心だというのはもう古いのかも知れない。少子高齢化社会でもあるので、もっと歳いっても恋しようよというのが作者のメッセージなのかもしれない。
たまに含蓄がありそうな表現はあるものの、基本的には何も残らない、いっときのエン -