あらすじ
ブティック勤めの福美は、プロのレーサーを目指す恋人邦彦のためになんとしても1000万円を工面したい。とらの子の70万円を株投資、高級化粧品のネズミ講販売等々とその手段はエスカレートし、ついに若い自分の「体」をも商品にしてしまう。二人の大きな「夢」を賭けて思いつめた献身が、二人の愛と信頼を崩していくのだった――。若さ、金、権力がちょっとした仕掛けで簡単に手を結ぶ「現代」の様相と仕組みを映し出した、出色の恋愛長編小説。
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Posted by ブクログ
一気に読破。
主人公が恋人の為に一千万円を工面する過程のストーリー。
テンポ良く展開していくので、スラスラ読めた。
最後の結末は想像外でした。
Posted by ブクログ
この小説を読み終わったとき、恋人のために大金を手にした女性が今度は自分のためにお金に溺れていくことにとても恐怖を感じた。
また、容姿の美しい福美が、自分をお金稼ぎの商品として捉え始めてから、邦彦を心から愛せなくなっていく様子は、気軽に体を売る女性が増えた現代社会に通じるものがあると感じた。
確かに一千万円手にしたら、人が変わってしまう人が多いと思う。お金よりも、身近にある些細な幸せを大切にしたいと思わせてくれる小説だった。
Posted by ブクログ
お金って怖い。お金が絡むとこんなにも人が変わる。
馬鹿だなぁと思いながらも、実際自分が同じ立場になったらこうならないと言い切れないのが一番怖い。一千万円手元にあったら確かに惜しくなるんだろうなぁ……。